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GESCHICHTE on THE BLOG

ダンスカンパニーノマド~sのブログ。創作・公演情報をさまざまな角度からお届けします。

「DENKEN―稽える― I've been thinking all day and getting nowhere」

2017-11-04 | Text テキスト
※概要はコチラ

Episode-1
神宮の花火は、火影のシルエットでクレーン群を浮かび上がらせた。
あれはクニが秒読みで完成を急ぐアノ現場だ。
動かないクレーン群は、不意に犇めき立つ姿を曝され、
御苑の森に隠れたかったに違いない。
Episode-2
初めて訪れた壱丁目参番館ビル10階は、1001号室
眼下に一望したみどりの広場は、かつて作品空間を想定してクリエイションした場所だった。
一瞬で茫漠とした身体となり、此処が見えないものごとを
見えるようにしているんじゃないか、そう確信した。
Episode-3
わたしのタマシイが室外に張り出し浮遊するベランダは、
思いをやる、かんがえをえぐる場所だ。バルコニーでもテラスでもなく。

池宮中夫 Nakao IKEMIYA
1959年東京中野生まれ。89年旧西ドイツにて多くの舞踊作家に学び、欧州各地、韓国等でソロ活動。1992年よりノマド~sの演出、振付。空間性の強い作品を特徴とし、劇場のみならず美術館や倉庫・野外や商店街などでも上演。近作に『旅人生える』2016田人、『はなつカラダ』2016貝塚、『百年の空(から)だ―Dance in the sky―』2017市原、『device―ひとひらの風』2017京都。これまでに武蔵野美術大学、東京藝術大学、京都造形美術大学や障害者支援施設等でワークショップや講座を行う。毎週ノマドクラスにて、トレーニングとクリエーションクラスを開催。

ダンスカンパニーノマド~s DANCE COMPANY Nomade~s
1990年熊谷乃理子らにより発足。国内外で広く活動する。作品空間やダンサーの潜在能力を最大限に引き出すことを、クリエイションの発端とする。近年は特に地域・社会・環境との関わりを主題に取り込む。また年齢やダンスの経験にとらわれないワークショップを開催し、踊る創る喜びと身体の発見を参加者に提供する。現在に機能しうる表現とその必然・発表の意義を問い続ける。近作に『地球を踊る』(2016東京),『ACROSS』(2016東京)。主な委嘱ワークショップは、目黒区美術館、世田谷パブリックシアター、水戸芸術館、長崎県美術館、アーツ千代田3331等。2012年より福島県いわき市にて、音楽とダンスを通じた体験型プログラム「いわきフレンズ体験工房」を10年計画で継続している。
profile photo: Keisuke Minoda

東京都新宿区新宿1-3-12壱丁目参番館10F(1001号室)m9designオフィス
・東京メトロ丸ノ内線「新宿御苑前」【出口2】(大木戸出口)より徒歩2分
・東京メトロ副都心線「新宿三丁目」【出口E5・C1・C5】より徒歩10分
・JR「新宿」・南口より徒歩15分
※新宿御苑沿いのビル。1Fに中華の「礼華」とカフェ「AUREOLE」

時間ってさあトキ? 

2013-10-22 | Text テキスト

時間ってさあトキ? 洗われてる このゆれと一緒で 
時間? ワタクシのゆれキモチも未来まで
水の? 現在って? 聲と一緒にキモチも? 
ふれそう 聞こえてる? からだ 聴いてる? おとづれ 答えてる? 
空 地肉色 意味と海を越え1日も 1時間も 1分も一分じゃない? 
死んだことも死んだことじゃない 
季節 幾年月 齢 槻 時が永遠だと? 
時間? 続いていた? 間が? 続く? ずっと? 
生きていることも生きていることじゃない? 
生きようとしたから人が時と共に人間と時間に姿を変えた。変わり果てた。
風に尋ねとる。待ち合わせ。 
蒼ぐもりの布巾で空を這う 忽然として弧 
まるで煙にでもなったかのように コバルトバイオレット 
霜ぐもりの離陸 絶滅した果(にく)を浴び 
二十数センチメートル 風携え 
蹲(うずくま)っては襞を顫(ふる)はせ膝をつく 動かざりき 
誰の便りだろうか 罅(ひび)だらけの雲 滲む稲妻ゆるゆら 皺む眼 
しづみたる揺蕩(たゆたい)お膳ちいさくちいさなうれえ 
掌 揚々たる 何も無い迸りありありと 
夜の露と山がわたしを招く 戸と徒と緒と 
ふたつのあわいから絶間なく音信(おとづれ) 
祥と上げた瞳 峨々として聾(そび)える山々のうれしい光たち 
コトバ暗澹と 世界の現実の開閉(かいびゃく)より 明日に 期す為す賭す 
彼の山かの浜かの地 斯く謂う私の足 えんえんと告ぐる群 
泡沫かた 響を辿って往くと くらい青黒い叢が表れた 
いつでも送り出され迎え入れる ダッシュを發現 肉を捲きながら交差し 
レスピューグの車窓で鞴 羣生する耳のことば ザラザラした眼 そんなところも。
映されたいとなみ が こそ でなければ どこにもない濱に迷うことだ 
つと左肘 でて膝っと 途とテーネ。 
ゆき踏めぬ故に律し 埃まみれた内なる造山 分水嶺の密やか な息 
日常的な暫く だんだん殼

Text: Nakao Ikemiya

『Herdenohr(ヘルデンオーア)―群生する耳』
公演は10月30日~11月2日 4日間5回。
作品をもとにしたワークショップは10月24日、25日 2日間3回
いずれも会場は横浜BankART studio NYK(馬車道駅徒歩4分)
ご予約・お問合せ等はこちらでどうぞ。

ワケありなのだ。

2013-09-21 | Text テキスト
チラシのウラってなかなか読まないよねー
っということで、ちょっと引っ繰り返してみました。
「ワケありなのだ。」
そうか、ワケありなのか。
全文どうぞ!

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ワケありなのだ。
「ヘルデンオーア」とは、群生する耳という生きものである。
その表情は曝された布巾だ。
吹けばとぶような所在不明の海洋漂流物か。
微動する日常に生きものの明日を見出す。
ユーモアとウィット、奔放な肌合いの全5シーン。
潮流の異なるダンサーたち、演奏者、俳優・パフォーマー。
その協働が意外なほど濃密なのは、個々が、個々人が、
表現という問題の瀬戸際に立っているからに他ならない。

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『Herdenohr―̶群生する耳』
公演は10月30日-11月2日@BankART NYK

新作『群生する耳-Herdenohr』

2013-01-28 | Text テキスト
 
叢黝い聲

響きを辿って往くと くらい青黒い叢が表れた 
いつでも送り出され迎え緝れる
ダッシュを発現
肉を捲きながら交差し
レスピューグの車窓で鞴
群生する耳のことば ザラザラした眼 んなところにも。

映されたいとなみ が こそ でなければ
どこにもない濱へ迷うことだ 
つと左肘 でて膝っと 途とテーネ。

ゆき踏めぬ故に律し
埃まみれた内なる造山 
分水嶺の密やかな息 
日常的な暫く 
だんだん殻。

音がするので向かっている
その空間は、気づいていても見ないようにしているけれども、
何故か
足の底に在ることに気づいている。
亞アンと空いた口が肢にあって、そこに密告する音。


---

昨年師走あたりから稽古に入っております。
まずは3月ダンスシードに参加し上演いたします。
http://www.danceseed.com/

photo(c)Hiroyasu Daido

空つき刺さるこの

2010-10-16 | Text テキスト
空つき刺さるこの
Piercing the sky

けむりという不可避的な排煙の営みが始まった。のろしが十本。見えない--からだ。
言う事をきかない我が身を、空から殻カラ空の肉体。
けれども見える、内に外に向かう現在と云う亀裂を、ちいさな狭い連なり。
わたくしの直接性をブナ板に立てる。振れているか、

TEXT:Nakao Ikemiya

どこか辺りでvol.0 (5月公開)

2009-05-13 | Text テキスト
路に映す影 顕わに
止まった戸口 開かない 閉じない
雲は固定したばかり 限りなく漂う
有機的な硬直感が二つ三つ
生き生きとした緊張 なだらかな坂
目醒めたのは鮮やかにひろがる左側の浮遊
おりおり流れを呼び分けて
ぼやっと湿り気のある青紫から彩度の高いレモンイエローまで
幾度となく繰り返される奇妙な動き
ピーンと張ったワイヤー 

まだ刻まれていない時
息も密やかに窺って
あったのが手がかり
人心の乖離 現実との離隔 向こうとこの線上で
私は自分の名を呼ばれる
されども検索及ばず探査すら
この腿だ
何のために手は多彩で器用か
手を焼き手に余り手に負えず手を引き
手を抜く
この手遅れ
ひるむな

微光する手の位置
ベンチよこんにちは
連れ添えぬ
響きは連なりのため持て余す膝頭のため
錆びた捻子・螺子・捩子・螺旋
イノチの墟
四年先の遊戯を映す玻璃窓
一寸先は脆くも硬い
いのちの殻 喰らう
追う流れ 流れる餌食
追われるワタクシ
瞬きぬ
充足しない己 通う路すがら
出力を取り戻し
カラカラ空

Text by Nakao Ikemiya

テキスト『時の花-Flowers and Time-』

2008-07-02 | Text テキスト
現代社会を色濃く鮮やかに映す見えない花。
動かず、うつろい、すべてを映す。
それは隠れ、消えかけた修理工場で感覚し思考される。
—あの森が未来から送られて来た。
ここには他に、孤独・不安・絶望が展示されている。
だが、そこにさえダンスは生起した。
低い重心で奇妙に踊る。
やがてユーモラスな動きから静謐な空間に一変する。
床面に身体はしなり、強度と速度が増していく。
半端な時・割れた花・弱った時・折れた花が蘇生する。

TEXT of "Flowers and Time -Toki no Hana-"

2008-07-02 | Text テキスト
  This is an exciting, contemporary dance that vividly reflects modern society, addressing the theme of flowers and time—the classic Japanese language of seasons and weather
  We are in a forest, sent from the future. We see disconnection, fear and despair. But even here we witness an outbreak of dance, of mysterious movements with bodies held low that after a time evolve into quirky, humorous actions, before giving way to serene space.
  Supple movements of bodies on the floor gain in strength and speed.
A reanimation of unfulfilled moments…torn petals…weakened time…broken flowers.

Text "The damp elements"

2007-08-29 | Text テキスト
地上をあとに水を纏いに行く。
人を脱ぎ、新しい喪のドア。
机上に盲目の自己家畜化家達。
ソックスを脱いで
わたしの身がわりを飲みにゆく。
座るのはまだ早い。

Leaving behind Earth to wear water.
Shedding humanity, a door to new grieving.
The blind, self-domesticated on the platform.
I take off my socks in vicarious self-absorption.
It’s still too early to sit. 

Text: Nakao Ikemiya
Translation: Dan Underwood

TEXT --Gesicht und Geschichte 2006 version

2006-05-25 | Text テキスト
書かれた顔、映された瞳、記述された掌、
まだ来てない時の人影が現れた。
彼らの予感と共に、桟橋自身が深く考える。
絶滅した生き物の群が、予見と不可視の窓を現し、
希望や夢、光をこぼしていった。
ガスになってしまった眼が我々を見つめている。

書かれなかった顔、映されなかった瞳が書物に印される。
我々はどこにも行く当てが無い。
ただ待ち合い室で海鳴りの響きを聞く。
背中をかがめて闇にうずくまり、
真紅の果実、そこに向って口腔をはじけさせるだけだ。
その時、そして刻とゆくえ、流れゆく旅の顔がそっと覗く。

触れ得ない
見えない以上の実体としての歴史が動く。

14 May 2006 池宮中夫


***

Lined faces. Reflected eyes.
Messengers appear from times yet to come.
We consider deeply their visions.
An opaque window appears, evoking desires, dreams, light.
Gaseous eyes fix us in their gaze.
 
Unlined faces, unreflected eyes are etched on paper.
We hear echoes of the sea’s call in a waiting room to nowhere.
Curl our backs and are enveloped in darkness..
We turn to a bright red fruit, the cavities of our mouths closing on emptiness.
Then, a brief glimpse of a face swept away in the passing of time.
 
Untouchable.
The workings of a history that is beyond invisibility.


Text by Nakao Ikemiya / Translated by Dan Underwood

***
PHOTO Noriko Kumagai (c)Hiroyasu Daido



Scene

2006-05-25 | Text テキスト
Part 1 GESICHT 顔The face / La face
1.
Dunst
靄 Fog / Le brouillard

2.
Sicht
不可視の窓 A window appears / La fene^tre
Gasblick, Wieder-be-leben
瞳 The eye of gas / Les yeux

3.
Regen
雨 Rain / La pluie

4.
Weg
路 A passway / Une passage

Part 2 GESCHICHTE 歴史 Phases / Les phases
5.
Schiff besteigen
船にのる Boading a ship / monter sur un bateau

6.
Nacht und Irrlicht
夜と狐火 Night and A jack lantern / La nuit et le feu follet

7.
Heimkehrer
帰還者 The repartriated / Les rapatrie´s

8.
Regenbogen
虹 A rainbow / L'arc-en-ciel

*2006 version

Gesicht und Geschichte 15 Jan. 2006 横浜赤レンガギャラリー

2006-01-12 | Text テキスト
シーン1 足を心を柱に抱き寄せていた。足元の水音が気持を漂わせている。柱元の服は誰? どこにいる? ここには誰もいない。わたくしがここに存在する為に、柱を抱き、抱き、抱き、茫漠たる原野の人柱となるのだ。風が頭上を抜ける。声が聞こえた。「何をしてるの?」

シーン2  掌に映る洋上の月。月のフェーズ(相=歴史)は気と液と固として造山運動を起していた。私を打つ脈。蘇る窓。風に揺れるからだを晒す。紐解く小さな夜。海鳴りが甲を重ねるように響く。低く中腰でねらう雨の中の生き物。

シーン3  海顔が見ている。送り続けられる親密な手紙。胸をわきたたせる顔、顔、顔。見放されたのは地上から? 風が待つ。桟橋が待つ。板ツケ、浮かび、流れ、押し寄せ、押し返し、ひしめく、仰ぎ、重なる。私と街と海を渡る思惟。帰還者無き待ち合い所。「何をしてるの?」 物語は、ある夜何でもない窓明かりから紡がれてゆく。

テキスト全文

2004-11-07 | Text テキスト
奇妙なその人の動作は、まぎれもなく書物に伸ばした手だった。
ページをめくる指と送られる眼。揺れる下肢。
いくらかして宙空に注がれるまなざし。
歩行によって歴史が紐解かれていった。
戦争と平和。生と死に晒す身。雪を踏み、散らす。
触れ得ない見えない以上の実体として歴史が動く。
物語は、ある夜なんでもない窓明かりから紡がれてゆく。

蘇生する顔は「歴史の刻印」と共振し、
あたかも手に取るようによくわかる。
その時制、その刻印の位置、時の位置。
まさしく死とは異なる生の動きを体感することは、
静かな場所を訪れる動機に等しい。
体が捉えた掟・顔は、覗見窓。から蘇る窓。
張りめぐらして頭上、デジタルスキャナーでは拾えず採れず。
体温だけが変貌する。この、と夜の窓で仕方なく歩行す。
「永遠?」にただひとつの顔つき。
二階の窓に白が絡まる。
みんな白い一瞬というよりは、もう少し長い一瞬。
窓に写る私と死んだあの人と何が違う? 刻まれ伸びる手。振り返ってた。
屋根の上にあったお天道さま、お月さま。月も風も雲も。
亡骸の摩擦音が浸みて滲む瓦、礫。自らの位置を特定せよと再配置する雨。
脈の印を知る顔なきと名告る。


廃墟の地上をあとにする
裂目で朽ちかかった
ささくれに攫われそうになった
油断していたのは、眠りであり、死と気づいたからだ
見放されたのは地上から?
見放された者 の顔を想像する
見放した者 の顔を想像する
そうして死んでいった人の痕跡をたぐり寄せる
風が待つ 
桟橋が待つ 
山を草木を川を海を育てる陽とは 
これを伴って 動顛と気づかせてくれる
ならば生きとし生ける者の顔を
板ツケ 浮かび 流れ 押し寄せ 押し返し
意外なほど無音で向き合うその「時間」は豊かで深みがある。
部屋と部屋の不在(それはどこだろうか? 着船しない桟橋・乗船しない桟橋・誰もいない窓・焚き火・待合室・辻)からたぐってみる。
「時」は我々に蘇生を賭しているのだ。


伸びる手。めくる指。原初の。未来の。
あの人は窓から何を見ているのだろう。
汽船から、車窓から、桟橋から、戸窓から。
汽船から、車窓から、桟橋から、戸窓から、
見送る。ら、られた開かない窓。
蘇生する顔。時が時自身、時制の位置を刻印する。
私を覚えていますか 私は眠りから目覚めたいんです 私は帰還します 
私は窓から外へ出たいんです。私はそちらへ行きたいんです。
二七九年前に作られた曲の光景。曇天。雪の匂い。木立。月影の許。
山の表情に応えわが打ちたたき夜の窓。発光せし母が焼け死ぬを直視。
照らし出される窓。時計の短針か? 
異音、奇臭、異臭。走る、まだ来ないまなざしの中で。
誰かいますか。うずくま蹲る主無き家具? 
見えない。みるみる目の色が変わっていった。
あの人が。指骨を駆け抜ける。
微細な。隠蔽された顔。唇。くちすい、接吻。手が左。
吊された夜の声真似、舌をなめつ嘗り唾を飲み、なます膾を切る効(まね)を為し。
ページをめくる指と、揺れる高くその顔。
あの大きな高見の高窓から揺られる掌、やすらかな手、いじらしいて。
生爪が剥がされる。
ひしめく 仰ぎ 重なる
橋はあるのか此岸から
橋をかけるのか彼方から
鉄桟橋一八九二年 二年後メリケン波止場
 一九四五 アメリカ進駐軍が接収 呼称を「サウスピア」とする
 一九三一~三五 ドイツ船リゾリュート寄港
 一九九五 コンペで新デザイン決定
 二〇〇〇 着工
 ファーシッド・ムサビ イラン六五年生まれ
 アレハンドロ・ザエラ・ポロ マドリード六三年生まれ
 イギリス在住の建築家による設計
難民という日本語のいったいどこに時制があるのか
私と街と海を渡る思惟


ここに九十年
もの歳月留保なき問い
を続けている歴史がある。胸を
わきたたせているその顔はよびかける
「足が空いているなら顔を見せてほしい」
その声は深く強く濃い顔貌をしているその
手は海鳴りのわななきに震えながら波濤を
描いては消しすぐまた描き消す見逃さない為に
足の眼差し遡る指嗟呼痛しきかも峻厳なフォルム
待ち惚けの顔合わせ内なる波頭が漂着した。

text by NAKAO IKEMIYA