日本の真実

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世界初、エボラウイルスの無害化に成功 東大研究チーム

2008-02-10 09:47:46 | Weblog
先月22日、東京大学医科学研究所と米ウィスコンシン大、カナダ国立微生物学研究所の共同研究チームは、致死率が50~90%にも及ぶエボラ出血熱の原因であるエボラウイルスを遺伝子操作により無害化することに、世界で初めて成功したことを発表しました。論文は22日付の米科学アカデミー紀要電子版に掲載されました。
エボラ出血熱はアフリカで見られるウイルス感染症で、患者の血液や唾液などから感染します。発病すると発熱や嘔吐、下痢などが激しく起こり、全身のあらゆる部位から出血して、死に至ります。ワクチンや有効な治療法はまだ見つかっていません。
東京大学医科学研究所の河岡義裕教授らの研究チームは、エボラウイルスが持つ8個の遺伝子のうち、増殖に係わる蛋白質「VP30」を作る遺伝子を除く7個の遺伝子から、人工的にウイルスを合成しました。この人工ウイルスは、形態や性質は通常のエボラウイルスと同じですが、通常の細胞の中では増殖せず、VP30遺伝子を組み込んだサルの細胞の中だけで増殖しました。
エボラウイルスはこれまでバイオセーフティーレベルが最高位のレベル4対応の施設でしか取り扱いが出来ず、治療方法の開発が進まない原因となっていました。この人工ウイルスは通常の実験室で取り扱い出来る為、今後、ワクチンや治療薬の開発が大きく進むことが期待されます。
エボラウイルスはレベル4に属する病原体の中でも、最も症状が激しく危険なものですので、治療法が一日も早く確立されることを願います。今回の開発がその一助となるといいですね。

http://mainichi.jp/select/science/news/20080123k0000m040068000c.html
http://www.yomiuri.co.jp/iryou/news/iryou_news/20080122-OYT8T00379.htm
http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2008012200079

(信)