昨日、グリュプスが写メをくれた。
わたしがあげた、仕事で使ってる手指消毒薬。
リールがついていて、持ち運びができるタイプのもの。
わたしが仕事のときも、グリュプスを思い出せるように半ば強制的にグリュプスにあげたもの。
それにキスしてる写メ。
いつもの温和な雰囲気と全然違う印象をうけた。
格好よくて……何より、色気がすごくでていて。
見てるだけで、ドキドキした。
1日たって、だ . . . 本文を読む
わたしたちは、文字のやりとりはとても素直だ。
文字でのやりとりは、表情や抑揚、雰囲気などの情報が一切ないから。
素直に書かないと、伝わらない。
たぶん、お互い本能的に理解しているのだと思う。
それに文字でのやりとりは、照れや意地といったフィルターも少ない。
だから、素直な気持ちを伝えやすいのだ。
面と向かってはなかなか言えないような台詞も言える。
わたしたちは、ふた . . . 本文を読む
グリュプスとはじめてキスをした。
ほんとは、くちびるが触れたときに、離れようとおもった。
でも、離せなかった。
グリュプスも、離れようとしなかった。
お互いに、はむはむとお互いのくちびるをやさしく噛んだ。
同じくらいやさしく、舌も絡ませあった。
こんなにやさしくて、ふかいふかいキスははじめてだった。
本当に、ほんのりあまく感じた。
それは、わたしのマフィンの . . . 本文を読む
ホテルに着いて、一息ついてすぐ、マフィンをわたした。
グリュプスはお礼を言って、膝のうえに紙袋をちょこんとおいたまま、うれしそうに中をのぞいていた。
わたしはその中から、小さな包みを取りだした。
ストラップ。
一昨日、小樽で手にいれた浮き玉のストラップ。
グリュプスに包みから出して手渡すと、グリュプスは携帯を取りだした。
真新しい、まっしろな携帯。
わたしのために持って . . . 本文を読む
ついに、グリュプスに会った。
グリュプスは、数秒目が合うと不思議な歩き方でわたしのもとへ来た。
ritsuさんですか?
ささやくように、そう言った。
グリュプスは、おだやかな雰囲気をまとっていた。
まつげの長い、優しい目。
鼻筋が通っていて、少しだけ異国の血が入ってるかのような印象があった。
肌も白くて、綺麗な印象を感じた。
グリュプスはわたしを見て、思っていた以上に可 . . . 本文を読む