happy-go-lucky-life

毎日を笑って楽しもう☆

A型ですが、何か?

2010-03-30 19:01:43 | 読書私的メモ
『A型 自分の説明書』
Jamais Jamais 文芸社 同じA型仲間の友人から拝借


先日、友人宅へ遊びに行って

この本を発見っ!!

前々から気になっていたので、お借りしました。

よく人からは「A型に見えない」といわれ、

憤慨すること数多。

いえ、いいんですけどね…。

自分でも決して几帳面な方でないことは知っているので。

読んでみたら意外にあてはまることが多かった。

感想は・・・

A型の性格は屈折しているのかしら?

となれば、私の性格も血液型で納得がいくのでは?

日本人の多くはA型ということは、

ちょっとおそろしいかも。

途中、「うんうん」と頷いた箇所は、

□お札の方向をそろえたい。
(そろえないで人に渡す旦那がちょっと信じられない)

□モノを捨てられない。いつか使う。
 箱とか袋とか何年も前のがごっそり。
(確かに…)

□新しい人間関係にすぐ順応。

□したフリ。
(はい、そうです。なぜわかる?)

□やろうと思ってたら「宿題やんなさい!」って言われて
 今やろーと思ってたのにー。何で言っちゃうのー。
 あぁぁぁー。もうやんないっ!
 みたいな心境になる。
(そして、ほんとに宿題しなかったことが何回も…)

□2人になったとたん相手が黙り込むと不安。(それで目が
 泳ぐ)さっきまであんなに騒いでたのに。

□嫌われてる? 何か悪いことした? え? 何なに?
 でパニック。

□あわてて話しかけるけど反応がいまいち。
 つまんないやつだと思ってんだろーなー。
 って勝手に怒り出す。

□でもやっぱ気を遣っちゃう。

□のは、嫌われたくないから。
(私の行動パターンの全ては、この一語に尽きる・・・?)

□片思い中、相手を美化する。
(う~ん、懐かしい私の青春)

□いきなり告白されると引く。信用できねー。
(出会って数回で、私の何がわかる?とか思っちゃう。)

□つき合いが深くなるとワガママになる。
(だから、「二重人格!??」って思われるのかも)

……その他もろもろ。


 * * * *

なんか…私って面倒くさい人だったんだーっ

でも、面倒くさいのが悪いとは全く思わないです。

誰でも面倒くさいところはどこかしらあると思うし、

面倒くさいのと面倒くさいのがぶつかって・・・

だから、面白いことが起きて、

毎日が楽しくなると思うんですよね~




かーーーナウシカ

2010-03-11 17:29:21 | 読書私的メモ
アニメージュ・コミックス・ワイド版
 『風の谷のナウシカ』(全7巻)
宮崎 駿 徳間書店 Mさん夫妻からの頂き物


私はどちらかといえば、

ジブリ作品より、手塚治虫の方に思い入れがありまして

はっきりいうと“ナウシカ”と“ラピュタ”の区別が

今までつきませんでした…。

今までの私の認識は、

どっちもなんか感動できる作品

というレベル。

『風の谷のナウシカ』の漫画はすごいっという噂は

かねがね耳にしていたけど、

全巻読破してみたいという願いはあったけど…

購入するには、もう一押し何かがほしかった。

それが、

去年の大(!?)親友の結婚式で、

ビンゴの景品として見事大当てしまして、

向こうから私の懐へ飛び込んできてくれました!

ラッキー

長らくタンスの上に飾ってから、

ようやく読み始めました。


 * * * *

感想は・・・

もう!

「すごいっ!」の一言に限ります。

1冊の情報量が多いので、

次の展開が気になって先に読み進めたくても、

脳の読解力がついていけなくなります。

なので、1日1冊。

そして、

1冊どこかしら感動します。

それは多分、私の性格もあるかもしれません。

結構、感激屋なので。1人でいる時は涙もろいのです。
(まぁ、こんなカミングアウトは必要ないですね…

ナウシカの考え方が好きです。

人間を美化しすぎないところが。

善くも悪くも認めて受け入れるということは、

大変なことですが、

そうできる強い精神力を持っている。

巨神兵とナウシカが出会い

それから最後の場面まで、

ナウシカの心の変化が本当に感動します。

なんていうか、究極的にいうと

人間はこういうふうに見取られたいから

最期まで生きるのかなって思いました。

結局は人間マザコンなのだ!

世に嫌われる「なんでもお母さんに聞かないと」という

マザコンはやっぱしいやだけども…。

母に認められたい、守りたいという気持ちは

持っていていいものじゃないですか?

ナウシカは、確かに人類を導くものでしたが、

本を振れば落ちてきそうな、

ずっしりと重い世界(理念)が主人公なのだと思いました。


 * * * *

あ~ぁ

なんでもっと早く、読まなかったんだろ!

それが悔やまれます!

しかし、これを結婚式のビンゴの景品に選んだ

Mちゃん夫妻のセンスに恐れ入ります


2010,3,9 読了。

2010-02-23 16:38:49 | 読書私的メモ
『ボトルネック』
米澤 穂信 新潮文庫 ¥476-


注:ネタバレになってしまうかもしれません。
  この本を最後まで楽しく読まれたい方は、
  これ以下、目を通されない方がよろしいかと思います。


 * * * *

“ボトルネック”とは?

「瓶の首は細くなっていて、水の流れを妨げる。
 そこから、システム全体の効率を上げる場合の妨げとなる部分のことを、ボトルネックと呼ぶ。
 全体の向上のためには、まずボトルネックを排除しなければならない。」
(本文より抜粋)

題名にも使われているこの単語の注釈が出てきたとき、

この構図を使って、物語が面白くなるに違いない♪

と期待した。

そう、『犬はどこだ』や、

古典部シリーズの折木奉太郎の推理のように。

確かにミステリ部分は面白いと感じたんだけど…。

「ボトルネック」というポジションを

一人の人間に背負わせていいものかどうか?

諏訪ノゾミが死んだのは、

嵯峨野リョウが生まれてきたからなのか?

確かに嵯峨野リョウは諏訪ノゾミを助けられなかったけど、

それは違うだろう。

嵯峨野リョウは無気力で、

自分のできることも敢えてしないような人間だけど、

それは、特殊な家庭環境の中で

自分を守るための方法だと思う。

それがいいとは思わないけど、

そうでしか自分を守る術を知らなかったのではないか。

思えば、嵯峨野リョウにも

サキのような助けとなる存在が必要だった。

それが、なかったのだ。

リョウの代わりにサキが生きる世界で、

家庭も諏訪ノゾミも何もかも上手くいっている状況を見、

自分の存在価値を否定してしまったリョウは

最後生きることができるのか。

悲観的な主人公…この感傷的なところが、

青春ミステリなのかもしれない。

しかし、サキの生きている世界では、

サキに助けられるのを待っているかのようだ。

みな受け身で、能動的なサキが動かなければ、まわらない世界。

そんな印象をうけた。

この話の山場を勝手に決めるとなれば、

287ページの場面だと思う。


(一部抜粋)
「キミも、悪いことしたわけじゃ、ないじゃない!」
 そうだね。
 ほとんど苦しまぎれのようなサキの慰めは、確かにその通り。ぼくはぼくの世界で、何も悪いことをしなかった。
 枯れた笑いは自嘲めいて、ぼくの口許にずっと張りついている。
「…そう。何もしなかっただけだ」
 サキは精一杯生きていた。
 ぼくも、ぼくなりに生きていた。別にいい加減に生きてるつもりはなかった。しかし、何もかもを受け入れるよう努めたことが、何もしなかったことが、こうも何もかもを取り返しがつかなくするなんて。


良かれと思って何もしないことが、悪い結果を招くことは

結構あると思う。

自分の人生において例をあげてみよ、と言われると困るが。

よくNHKなどのドキュメンタリー番組を見ると

そう感じることがある。

とても興味深い問題だと思う。

私も自分の話として書いてみたいと思ってきたこと。

つい、現状維持を強く望む私は

リョウよりの人間だろう。

サキのように、今自分のできることを精一杯模索し実行する存在

に出会ったならば嫉妬するだろうな。

しかし、自分の存在を全否定するほどの精神は、

やはり、青春ならではの感傷ではないかと思う。

誰かの存在を否定する権限は誰にもないからだ。

真剣に読んでたはずなのに・・・

ラスト、主人公が

「生まれてからずっと、まともには扱っていなかった」

「流れるままに捨て置いていた」ものの正体がわからず…。

生きている時間のことかなー?

しかし、どうもしっくりいかず…。

それがどうもすっきりしない読後感の原因なのかもしれない。


2010,2,20 読了。

2010-02-11 23:49:35 | 読書私的メモ
『クドリャフカの順番』
米澤 穂信 角川文庫 ¥629-

「省エネ」を自称する高校生探偵・折木奉太郎の

シリーズ第三作目。


 * * * *

略歴をみると、

米澤さんとは同い年なんですねー。

この方を初めて知ったのは

『氷菓』という本を読んでから。

それは、このシリーズ第一作目。

それから、主人公・折木奉太郎の

淡々とした名(迷?)探偵ぶりに惚れました。

今回の舞台は高校の文化祭!

これまた変な事件が勃発し、

あくまで「省エネ」に努めながら

折木は、事件を解決するのです。

今回のキーワードは【希望】かな?

文章全体的に表われている独特の“間”が

結構好きでもあります。

それに、主人公たちの掛け合いも。

ひとりで読んでてつい笑い声が出てしまいました…。


2010.2.11 読了。

2009-10-27 21:12:35 | 読書私的メモ
『建築探偵 神出鬼没』
藤森照信:文 増田彰久:写真 朝日文庫 ¥800-

西洋館を求めて全国を飛び回る大学教授の

写真満載の本。


 * * * *

札幌時計台の写真を見て、

白塗りの下見板の壁をみたとき、

故郷の小学校を思い出しました。

その名も【十和田市立北園小学校】

白塗りではなく、天然木そのままの色合いの下見板で

できた立派な木造校舎でした。

私が通い始めたころには、

鉄筋校舎に建て替えが始まっていたような…。

確かに、東北で木造建ては冬厳しかったなぁ。

みんなと大きな声で、一緒に

はばかりなく校歌を歌っていたので、

今でも1番の冒頭だけはおぼえています。


♪こうだねぇ~に ゆーき、溶けぇそめて~♪


小学校4年の1学期に

千葉に引っ越しましたが、

その時の小学校の校歌は綺麗さっぱり忘れております。
(だって、歌ってなかったんだもーん

「こうだね」ってなんだろう?とずっと疑問だったんですが、

今ホームページで調べてみたら、
(気になる方はこちら

「甲田根」でした。

たぶん(推測ですが)“八甲田山の裾野”

という意味だと思います。

私の母も同じ小学校出身ですが、

6年きっちり通ったためか、

北園小学校の校歌、今でも全て歌えてました

さっすが~

久しぶりに行ってみたいな、小学校。

いつも帰省すると、目の前は通り過ぎているんですけどね。

なかなか・・・。



2009.10.21 読了。

「こ」と「う」

2009-09-08 18:29:40 | 読書私的メモ
『破妖の剣外伝 言ノ葉は呪縛する』
前田珠子 集英社コバルト文庫 ¥467-

『鬱金の暁暗4』
前田珠子 集英社コバルト文庫 ¥438-


この「破妖(はよう)の剣(つるぎ)」シリーズは

私が中学校のころから読み続けています!
(これを教えてくれたのは同じ中学校に通っていたKさんだったか、Sさんだったか…)

長っ!!

そしてまだ終わらない………。

先日、本屋で見かけたので買い足しました。

中学校の時読んでいたどきどきわくわくが戻ってくるよう!

そして、ハタと気づきました。

私が書こうとしていたファンタジーが、

まるっきりこのシリーズの模倣に近いとっ!!!

作品世界とか、主人公の生い立ちとか、考え方etc…

それほどにこの作品に影響を受けていたんだな~と

ン十年も経って知った、、、。

なんてこと!


この中には、超美人で気の強い方々が、

気持ちいいくらいたくさん登場される。

それを読んでいると、こっちまで“超美人の気の強い人”に

なれた…気がする。そういうギャップも面白い。

小説にはそういう力があって、だから読むのが面白くて、

自分もそういうものを発信していけたらなぁと思ったのが、

「将来小説家」の始まりなのかもしれない。

※それとは別に、中1の読書感想文に

赤川次郎の三毛猫シリーズを選び、

感想文に(規定の行数を埋める)苦し紛れに

「私も、将来、このように人を感動させる作品を

書く小説家になりたいと思いました」

と書いたことがたぶんほんとの発端です。


 * * * *

とにかく。

このシリーズの主人公がめちゃすごい。

とにかく何があろうとも前へ前へとぶっちぎる…。

その迫力の姿を読んでいると、何か私もやらねば!

という、やる気が起きてくるのだ。

何があっても大丈夫、みたいな元気が湧いてくるのだ。

なぜ、そんなにも前に進めるのだろう?

それは、自分に対する自信?

小さな自分のカラに閉じこもって

右往左往している私からすれば、

羨ましい限りだ。

コバルト文庫って、ティーンエイジャーに向けたものなのに、

30代の自分が読んで感慨を受けているのも気恥ずかしいのだが。

たぶんこれだけは最後を読むまで止められないだろう!


《言ノ葉は~》2009.9.7 読了。
《鬱金の暁暗4》2009.9.8 読了(流し読み)。

2009-09-08 17:26:17 | 読書私的メモ
『書きあぐねている人のための小説入門』
保坂和志 中公文庫 ¥667-



実は………

私には中学校のころから抱いている夢(妄想?)がありまして。

はい、そうですね、

題名にある通り“小説家”という者に憧れまして、

ン十年。

友達には「私、小説家になるっ!!!」と聞かされ続けて、

耳にタコができた人が何人かいらっしゃることでしょう。

しかし、いうことはいっぱしながら、

一度も新人賞に投稿したことがないという、、、。

有言“未”実行な私です。

う~む。情熱はあるのになぜ書けない!?

もしや…、「小説家になる」と夢を掲げ続ける自分に酔っているのかしら?

いやいや、それとも、書いた作品が「つまらんっ!」と

一笑に付されるのが怖いから?

まぁ、理由はいろいろありそうですが、

何を言ったって、書かない言い訳にしか過ぎないわけです。

そこで! コレを手に取った次第です!
(しかし、購入は今年3月なのに今読み終わるとは…)

感想は…

“読んで良かった~”です。

私の一番のネックになっていたのは、

「結末が決まってなくてどうして話を書けよう」

という暗示だったようです。

小説というものは、書いていくなかで動きがでるので、

決められたストーリーに沿って書かなくてよいそうです。

それから、現実(自分の身の回り)を書いてよろしいというのも、

この本から教えられました。

なんとなく、ここではない何処かを舞台にしたり、

奇抜な登場人物を登場させたり、

特異な人間関係だったり…

そういう人目をひく何かがなければ読まれないんじゃないか

と思っていたのですが、

自分のまわり(自分を含め)は平々凡々で、

そういうことを書こうと思うと背伸びが必要で

今の自分では無理っぽいなぁと感じていました。

でも、日常なら書ける。

あとは持続力だ!
(どうにも私は飽きっぽいらしく…
それが一番の書けない原因、、、?)

今月末 〆切りの市の文学賞に挑戦しようかな。

ここでの宣言が

いつもの有言“未”実行に終わらないことを祈りつつ…

2009.9.4 読了。

2009-07-22 10:00:12 | 読書私的メモ
『里山のことば』
今森 光彦 世界文化社 図借¥2.800-


《あとがき》より
美しい風景は、自然の中に無数に息づく生命たち
が自分たちでつくりだしているものだと思います。
 * * * *

梅ヶ香 花の雨 山笑う 田植時 ゆく夏 残る虫 冬の蝶 山眠る…

四季を表す言葉とともに里山の写真が紹介されている

今森さんの写真集。

この人 好きなんですよ~。

琵琶湖近くにアトリエがあり、里山の四季を

撮られているそうです。

だからか、素朴な写真に臨場感のある言葉書き。

「ただ綺麗な景色を切り取った」という写真集ではないです。

「秋惜しむ」の山のグラデーション、好きだなぁ。


最近は好きが高じて(?)里山の昆虫の切り紙の本まで

出版されています。

写真家が切り紙……?

ちぐはぐな組み合わせになんだかいや~な気配を感じ、

よく専門分野外に気分良く手を出し失敗している方達がいるけど、

ひょっとして…この人も、、、

“大丈夫ー!?”と怪しんだが、

それが、なにげに上手い。

たぶん今、NHKで放送されているのかな…?
(推測の域を出ず)

今森(作品?)好きの私としては、

買うぞーっ!!


2009.7.22 読了。


2009-07-07 17:11:43 | 読書私的メモ
『いつか王子駅で』
堀江敏幸 新潮文庫 ¥362-

一部抜粋
 * * * *
 記録を残せば、誰もなにも言わなくなる。それが入賞や勝利に結びつけば、
すばらしいと褒めてくれる人も出てくる。しかし群れから一歩前に
抜け出すと、いままでなんの関心も示さなかったひとたちが
好ましくない感情に駆られて妙な言いがかりをつけてきたり、
つまらない噂を流したりすることも起こりうる。
大人の世界だって、いや、大人になりきれていない男がこんなに偉そうな
口の利き方をする権利なんてないのはわかっているけれど、
事情はまったくおなじだよ、と私は偉そうに話していた。
咲ちゃんが二百メートルに出場したために誰かひとり枠から外されるのは、
数字として仕方のないことなんだ。でもね、そのひとのためにも頑張ります
だなんてしおらしいことを言えばかえって傲慢だと言われかねないし、
胸を張って嬉しそうにしていてもやっぱり生意気だと陰口をたたかれる。
(省略)いったん勝ってしまうと、なにをどうとりつくろっても
修復できない状態に陥ることがあるんだ。大切なのは、走りたいように
気持ちよく走って、そのうえで勝ち負けの配分を納得することだよ。
 わかるようでわかんない、と咲ちゃんが素直に応える。
勝ち負けを気にしろって言ってるの? 気にするなって言ってるの?
 私は苦笑せざるをえなかった。なんだ、これは正吉さんと私のやりとりの、
完全なコピーじゃないか。気持ちよく遊び、いちばん身体にあったリズムで
精一杯の仕事をする。そういう自由を手にする権利は誰にでもある。
しかし一生懸命やったから負けてもいいと試合の前に悟ってしまうのは
見当ちがいだし、かといって是が非でも勝たなければと自分を
追いつめるのもおこがましい。このふたつの矛盾のあいだでじっと動かずに
待つときの気持ちの匙加減はとても難しいのだが、正吉さんの表現を
いくらか変形するなら、普段どおりにしていることがいつのまにか向上に
つながるような心のありよう、ということになる。
いつもと変わらないでいるってのはな、そう大儀なことじゃあないんだ、
変わらないでいたことが結果としてえらく前向きだったと後から
わかってくるような暮らしを送るのが難しいんでな、と正吉さんは
ピース缶を手によくつぶやいていた。
ありのままってやつが逃げにつながるようじゃ元も子もない。
俺にはいまだにその、逃げにならないありのままをつづける
コツがわかってないようでな、いま終わった勝負の、勝ち負けの配分が
どうしても納得できんと腹を立てることがある。(P156)
 * * * *

人間の心模様に納得。

「いちばん身体にあったリズムで精一杯の仕事をする。
そういう自由を手にする権利は誰にでもある」

というところに惹かれた。なのに、なぜ、

自分が思う仕事に就けないのだろう?

努力かしら?


2009.7.6 読了。

2009-06-22 12:51:40 | 読書私的メモ
『海猫宿舎』
長野まゆみ 光文社 ¥1.200-


一部抜粋
 * * * *
次の人のためにお湯を用意しておくのは、
《海猫宿舎》に住む少年たちのきまりです。
洗面にかぎらず、「共同の場所や道具は、
万事、次の人のことを考えて使う」という
のがヒバ先生の方針でした。
「要は、想像力だよ。何事もね。」
 ヒバ先生の口癖です。
 * * * *

なるほど!

次の人のことを考えて使うというのは、

想像力なんですねー。納得。

長野まゆみを読むと、

夜、一人で居る時のことを思い出す。

部屋には私一人でも、

まわりの家々の窓に明かりが灯り、

たくさんの人たちが暮らしている。

私の、目の前の現実に直面しているのは私だけでも、

完全なる一人じゃない安心感。

2009,6,19 読了。