リバーリバイバル研究所

川と生き物、そして人間生活との折り合いを研究しています。サツキマス研究会・リュウキュウアユ研究会

”琵琶湖 全循環起こらず”報道にたいする杞憂

2007-05-12 17:23:59 | アユの流し目/雑記帳
琵琶湖でこの冬、全循環が起こらなかった。
その関連については、こちらをご覧下さい。
琵琶湖 今年の冬 全循環は起こらず 関連記事

ボクにはこの全循環が起こらず報道について、ある杞憂がある。
この”全循環が起こらず”という現象が継続したあと以下の働きかけが加速するのではないか?とういうことだ。

 2002年にあるMLにボクが投稿した記事を以下に再録します。
想定されているダムは丹生ダムなのかも知れませんが?

この新聞記事を読む限り、全循環が起こらないことを想定して調査を行ってきたようですね。


----- Original Message -----
From: "NIIMURA Yasuo"
To: "長○川ML""○発電ML"
Sent: Thursday, March 07, 2002 10:20 PM
Subject: News 03/07 Nagaragawa


> 注) 以下のニュースの計画はけっして新しいものではありません。
>  この計画は長良川河口堰、徳山ダム、九頭竜ダムと一体となった流域を越えた利水事業の復活です。
> 12年ほど前、長良川河口堰建設の反対運動を始めようとしていたぼくたちはある工学系の大学教授からこんな話を聞いたことがあります。
>  「長良川河口堰は九頭竜ダムを上ダムに、徳山ダムを下ダムにし、福井の原発群の余剰電力をつかった揚水発電・広域利水事業の一環である。その計画とは、日本海側
> へ向かうはずの雪解け水を九頭竜湖に蓄え、琵琶湖を通じて近畿へ。そして、徳山ダ ムから流域調整河川(揖斐川と長良川を結ぶ地元が反対した)をへて長良川河口堰か
> ら取水し中部圏へ送り計画だ」ということでした。
>  大規模な計画は形をかえ、亡霊のように動き出すということでしょうか。
>                                       
>    ニイムラ
>
> 以下ニュース原稿
>
>  酸欠対策にダム活用案
>  雪どけ水減の琵琶湖北湖    京都新聞 2002.03.07
>
>
>  琵琶湖の北湖で異変が起きている。湖底の酸素が欠乏しつつあり、放置すれば富栄
> 養化が一気に加速し、飲み水や生き物に大きな影響が出る、と研究者は警告する。滋
> 賀県立琵琶湖研究所(大津市)は新年度から、問題の解決に向けた現況調査や改善手
> 法の検討を本格化させるが、その一手法として、ダムを活用する案が浮上している。
> 多額な工事費や環境面への影響などから市民のダムへの風当たりが強まっている中、
> 今後、新たな論議を呼びそうだ。
>
>  琵琶湖北湖の湖底では、水に酸素が溶け込んでいる量の割合が、最も下がる秋から
> 冬に、これまで20-30%パーセントで推移していたが、一九八七年には過去最低の8%
> まで落ちた。一時持ち直したが、九九年に再び11%まで落ち込むなど、酸素不足の傾
> 向が現れている。
>
>  酸素が欠乏すると、湖底に沈殿しているリンやちっ素が多量に溶け出し、水質が急
> 速に悪化する恐れがある。生態系への影響も懸念され、すでに、これまでみられな
> かった細菌の発生や増殖、河川にすむ生物の移入などが確認されている。
>
>
>  県は、対策が急務として、新年度から、琵琶湖研究所を通じて本格的な調査や改善
> 手法の検討を始めることにし、約三千万円を予算案に計上した。
>
>  同研究所は、基礎調査として、潜水ロボットを使い、湖底の酸素濃度、ごみや水草
> の分布状況などを調査。並行して、酸素の欠乏状態を改善する手法を探るため、コン
> ピューター上で模擬実験を行う。その手法の一つに挙がっているのがダムの活用だ。
>
>  酸素欠乏の主原因は、酸素を多量に含んだ冷たい雪どけ水の流入量が、近年の地球
> 温暖化による雪不足で減少しているため、とされる。そこで、冬場、ダムに貯留され
> る雪どけ水を、水温が低く水が最も重くなる早朝に一定時間、放流することなどを検
> 討するという。研究員の一人は「あくまで可能性の検討で、ダムに限った話ではなく
> 内湖や水田などの活用も手法の一つ」と強調しつつ、「多量の水を確保でき、流量や
> 時間も制御可能」と利点をあげる。
>
>  長年、北湖の無酸素化問題に取り組んでいる県立大の伏見碩二教授(雪氷学、自然
> 環境学)は、琵琶湖は堰(せき)の建設や総合開発で湖自体がダム化し、県内でも複
> 数のダムがつくられている以上、「ダムの活用も含め現実的な保全策を考えなけれ
> ば」とし、「水質や生態系など統合的な保全管理が必要な時代」と語る。
>
>  だが、環境市民団体を中心に、ダムへの抵抗感を持つ人も少なくない。びわ湖自然
> 環境ネットワークの寺川庄蔵代表は、「森林育成など自然復元の視点から対策を考え
> るべきで、時代に逆行した発想」と批判。「新たなダムをつくる口実に使われかねな
> い」と警戒し、「今後しっかり監視する」と真っ向から反対する構えだ。
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