日韓往来 [Journal Korea]

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「現在──過去・未来」

韓国で国歌を歌わない、日本赤軍並み暴力一派?

2012-05-15 17:26:30 | 韓国・見聞
 最近4月、韓国総選挙が行われた。政権与党はセヌリ党。野党の統合進歩党と民主統合党とは連携して選挙戦。野党が大勝するといわれたが、結果は与党が勝ち、過半数を得た。
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報道引用──
朝鮮日報 記事入力 : 2012/04/12 11:25
総選挙:「危険な野党に対するけん制論」が勝利
「現政権に対する審判」より「危険な野党の過半数獲得を阻止」
 今回の国会議員総選挙は、民主統合党(民主党)と統合進歩党の「野党連合」が掲げた「政権に対する審判論」と、与党セヌリ党が掲げた「危険な野党に対するけん制論」の対決となった。開票の結果、わずかな差ではあったが、有権者は「危険な野党が国会の過半数を占めてはならない」と主張したセヌリ党の朴槿恵(パク・クンヘ)非常対策委員長に軍配を上げた。ソウル市を中心とした首都圏では「政権審判論」が多少優勢となったが、そのほかの地域では「野党の過半数獲得へのけん制論」が圧倒した。

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 比例区候補者の投票決定に不正選挙が発覚。これをきっかけに統合進歩党の中央委で「国歌、国旗」など路線対立が噴出した。
 対立項は下の引用記事。読んでもすぐには整理がつかないが、おどろく議論(意見)があるらしい。
 例えば──北の核実験は半島統一への里程標。進歩のアイデンテティ・固有文化主張で愛国歌を歌わない。まあ、北の「主体思想派」が厳としてあった。こちらで国民儀礼、民族では一致国家と勝手に思い込んだ「韓国」の内側を、今回の一件で学習することになった。
 ひるがえって、日本の共産党は党への支給金返上、国歌・君が代は歌わない、確か天皇が臨席する国会開会の議場も欠席しているはずだ。
 だから、国民儀礼の愛国歌も歌わない政党は…という韓国の新聞の主張もさてどうか?、と思ったほうがいいかもしれない。
(こういう極端が日本にもある。学校の式で教組・教員が歌うかどうか、唇のうごきで判定をするという西の国。極左、極右? 。では、こういう連中の家で国の祝日にきちんと国旗・日の丸を揚げているかどうか、チェックしたらいい。以前、東の教育委員も天皇に「過剰忠誠発言」してかえって大恥をかいていた。)

 だが韓国。東亜日報などは、今度、同党の「解散」まで主張している。
 主体思想派について例とされたのが「新興宗教」とか、体質が「日本の赤軍」。「従北邪教集団」(朝鮮日報)とまでいう。労働組合、政治政党に、おそらく「最後の学生運動活動家」「マルキスト」が入り込んだのではないか。一時闇ルートで日本の新左翼系思想本が流入したとも聞いた。
 ずっとわれわれの思想と思っていたら、あるとき北の主体思想そのものだったことがわかってびっくりした、という声も、韓国人から直に聞いている。盧武鉉(ノ・ムヒョン)当選の「ネット選挙」のころ、学生をはじめとする若い人たちが「容北」の気分がつよく、熱狂して盧大統領を生んだ。そうした政治状況の解説が下記の記事にもあって、勉強になる。
*北朝鮮主体思想について日本でも十分語ることができる知識人がいるが、ネットでいくつかを比較してください。

──主要日刊紙 報道引用──朝鮮、中央、東亜
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愛国歌も歌わず、議員歳費はなぜ受ける?=韓国
2012年05月12日08時46分
[ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]


愛国歌(韓国の国歌)を歌うべきかどうかで論争を繰り広げる政党。10日、柳時敏(ユ・シミン)共同代表の発言で浮き彫りになった統合進歩党のもう一つの姿だ。

柳時敏統合進歩党代表はこの日、「中央党の行事で愛国歌を流したかったが、できなかった。なぜ(わが党は)国民にはっきりと説明できないことをするのか。この儀礼を拒否することにそれほどの価値があるのか。こういう討論をするのが(統合進歩党では)禁止されているように感じられる」と吐露した。

統合進歩党の行動様式がどれほど国民の情緒とかけ離れているかを表している。統合進歩党の愛国歌をめぐる論争は党設立当時から、主流派と非主流の葛藤の象徴だった。

国民参与党出身の柳代表側は「盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権で仕事をした党員が多いが、国旗に対して敬礼し、愛国歌を歌うべきだ」と主張したが、主流派の張元ソプ(チャン・ウォンソプ)事務総長らが「進歩のアイデンティティー」と「固有の文化」を強調して反対したという。李正姫(イ・ジョンヒ)代表が「国旗に対する敬礼はして、歌は『あなたのための行進曲』を歌うのはどうか」と提案し、その時から‘李正姫仲裁案’で党の公式行事を進行してきた。

政界では統合進歩党に対する批判があふれた。セヌリ党の李相逸(イ・サンイル)報道官は論評で、「李正姫共同代表ら主流派は、今後の党公式行事で愛国歌を歌うなど‘国民儀礼’をするのかどうか立場を明らかにすべきだ」と要求した。

野党から叱責が出てきた。民主統合党所属の宋永吉(ソン・ヨンギル)仁川(インチョン)市長はホームページで、「国庫補助金を受ける公党が、愛国歌も歌わずに行事を開くという柳代表の発言は衝撃的」とし「総選挙に参加し、大韓民国の憲法機関である国会の議員を選出した公党であるなら、立場を整理する必要がある」とコメントした。

あるネットユーザーは「大韓民国の人なら、世界のどこでも歌えるのが愛国歌であり、そうでない人は北朝鮮の人だ。税金から年間数十億ウォン台の国庫補助金と議員歳費を与えるのは適切なのか」と指摘した。別のネットユーザーも「統合進歩党は国庫補助金を返納するべきだ。甘い汁だけ吸って国は否定するのか」と批判した。このほか、「大韓民国の国民であることを自ら放棄した人たちが大韓民国の国会に入って何をしようというのか聞きたい」「国民と国が渡したお金と権力は手放さず、国家を否定するのか」などの意見が続いた。

党員とみられるあるネットユーザーは「愛国歌を歌わず国家を拒否する集団の民主労働党に10年以上も所属したのが恥ずかしい」とコメントした。


東亜日報
[社説]統合進歩党、この程度なら「政党解散」の条件を満たしている
MAY 14, 2012 07:28


統合進歩党(統進党)は12日、中央委員会で党内選挙の不正があった比例代表の総辞職の案件を処理しようとしたが、党主流派の出席者が壇上を占拠したため、会議が事実上失敗に終わった。9時間30分の間、沈相奵(シム・サンジョン)、柳時敏(ユ・シミン)、趙俊虎(チョ・ジュンホ)共同代表は、主流派の人々から暴言と暴行を受けた。比例代表党内選挙不正の真相調査を担った趙共同代表は、暴行を受けて入院し、治療を受けている。
民族解放(NL)系主流派の出席者が、事実上、会議ができないように組織的に動いた形跡が明らかだった。統進党の最大株主である全国民主労働組合総連盟が、「刷新がなければ、支持を撤回する」とし、比例代表総辞職を求める最後通告を送ったが、主流派は政派的利益のために我を忘れた。主流派は、来月1日の国会開院日まで持ちこたえ、主流派の中心であるイ・ソクキ当選者が議員バッジをつけて議員宣誓できるようにする計算なのだろう。

イ当選者は、「世界どの国でも100%完璧な選挙はない」とし、「従北より従米が大きな問題だ」と主張した。イ当選者は、金日成(キム・イルソン)主体思想を指導理念とする反国家団体の民族民主革命党を活動させた容疑で刑事処罰を受けた。彼の発言は、これまで批判勢力に対して理念論争だと言い張った従北主義の本心を現したのだ。

南北の平和と北朝鮮と対話をすることもでき、飢餓に苦しむ住民に食糧や薬品を提供することもできる。北朝鮮の態度によって、強弱の戦略を並行することもできる。しかし、金日成―正日(ジョンイル)―正恩(ジョンウン)の3代世襲政権を支持することは天罰を受ける行いだ。北朝鮮住民は、文明国ならば皆に保障される基礎的な人権すら蹂躙されている。政治犯収容所では数十万人が動物以下の待遇を受け、一日一日生きながらえている。このような体制を守ろうというのが、イ当選者をはじめとする主体思想派グループの考えのようだ。

少しでも良識があるなら、米国と北朝鮮をどうして同列に並べて比較できるのだろうか。米国と韓国は自由民主主義、市場経済の価値を共有している。米国が参戦しなかったなら、韓国は今、金氏王朝の治下で苦しんでいることだろう。韓国戦争に参戦した米軍の戦死者が約5万4000人、負傷者も10万人を超える。世界最大の米国市場を通じて、韓国は経済跳躍の足場を固めることができた。韓米同盟は今や、韓米自由貿易協定(FTA)発効を機に、経済同盟にグレードアップした。韓米同盟に従北の基準を合わせることは、根っからの金日成主義者でなければできない妄言だ。

07年、一心会スパイ集団事件で実刑を受けたチェ・ギヨン氏は、10年4月に出所した後、現在、統進党政策企画室長を務めている。一心会事件の判決文で、京畿東部連合の対北朝鮮の窓口と指摘されたイ・スンホン元民主労働党対外協力室長は、統進党のソウル冠岳(クァンアク)乙地域担当だ。彼らは皆、主体思想派の党主流に属する。チェ・ギヨン氏は、著書で堂々と「北朝鮮の核実験の目標は、韓半島統一の里程標を立てることだ」と主張した。スパイ事件関係者が主要党職を占める政党が、1四半期だけで国庫補助金の6.1%に当たる27億4000万ウォン(選挙補助金22億ウォンを含む)を受け取った。

脱北者出身の初の国会議員となった趙明哲(チョ・ミョンチョル)当選者は、統進党の事態について、「単なる意見の相違ではなく、大韓民国の根本を揺るがす争いをしている」と嘆いた。主体思想派の理念で団結した統進党主流派の振る舞いが、手続き民主主義の限界を越えたという話だ。彼らが国歌を歌わないと固執する理由も分かり得る。

統進党と野党連帯を結んだ民主統合党は、何も言えない立場に置かれた。統進党の暴挙が露になっているにもかかわらず、野党連帯のひもをずっと握っている。民主党は、不正党内選挙と従北主義で汚れた統進党主流派のやり方を容認するのか、態度を明らかにしなければならない。

憲法は、「政党の目的や活動が民主的基本秩序に反する時、政府は憲法裁判所にその解散を提訴でき、政党は憲法裁判所の決定によって解散する」と違憲政党解散制度を規定している。政党活動の自由も、大韓民国の憲法の枠内で保障される。民主主義そのものを崩壊させる民主主義の敵には寛容ではないという「防衛的民主主義」を私たちは信奉する。

統進党が、政党解散の審判要件を備えているのかどうかについては、憲法学者の間で意見が分かれる。しかし、統進党主流派は、主体思想派勢力の宿主として活動してきた事実が次々に明らかになっている。主流派が掌握した主要党職にスパイ集団事件関係者が堂々と布陣している。在韓米軍の撤収と韓米同盟の解体を掲げた統進党の綱領は、大韓民国の自由民主的基本秩序に反する北朝鮮政権の主張と脈絡を共にする。統進党の中央委党内選挙の操作や暴力事態も、民主的基本秩序を崩壊させる。統進党のこのような従北的な振る舞いが、主流派の緻密な計画によって組織的に行われたなら、自由民主的基本秩序を破壊する「民主主義の敵」と見なさなければならない。


記事入力 : 2012/05/14 10:20
朝鮮日報
【社説】進歩党という従北邪教集団の狂気


 統合進歩党(以下、進歩党)は12日の中央委員会で、NL(民族解放)主体思想派の「京畿東部連合」を中心とする「党権派」と呼ばれるグループとその活動家が暴力で会議を妨害し、国民はその狂気を目の当たりにした。100人以上に上る党権派の活動家はこの日、中央委員会の進行を妨害するため壇上に上がり、趙俊虎(チョ・ジュンホ)共同代表の髪をつかんで暴行を加えたほか、柳時敏(ユ・シミン)共同代表にも同じく暴行を加えた。シム・サンジョン共同代表は非党権派に守られてその場から避難し、暴行は何とか免れた。共同代表らが会議を進めるために使っていた檀上のテーブルは完全に破壊され、騒ぎの激しさを物語っていた。1987年には暴力団員が角材などで統一民主党の結党を妨害するいわゆる「ヨンパリ事件」が起こったが、進歩党のこの日の委員会は、この「ヨンパリ事件」が25年ぶりに再現される形となった。

 党権派はこの日、中央委員会が非常対策委員会を立ち上げ、比例代表候補者の辞退を正式に決定した場合、党の実権が自分たちから非常対策委員会に移り、党権派で比例代表として当選した李石基(イ・ソクキ)氏、キム・ジェヨン氏も辞任せざるを得なくなると考え、暴力でこれを阻止しようとしたのだ。党権派は午後2時から午後10時まで8時間にわたり「違法な中央委員会は解散せよ」と叫びながら会議の進行を妨害した。その様子は、教主の指示を受けて一心不乱に動く新興宗教のようなものだった。進歩党・党権派の暴力的な性質は、1970年代に日本の赤軍派が自分たちと少しでも考えが異なる14人の穏健左派を殺害した事件を思い起こさせる。党権派は自分たちの目的のために民主主義を踏みにじり、かつての同志を裏切り者として激しい暴行を加えたのだ。

 「党権派=京畿東部連合」のトップと目される李石基氏は11日、あるメディアのインタビューで「(自分を)従北(北朝鮮に従う)などと非難する声があるが、従米(米国に従う)の方がもっと深刻な問題だ」と述べた。李石基氏は2003年、北朝鮮と連携した民革党事件で有罪判決を受けたことがあり、このインタビューでも北朝鮮の核問題や人権問題についての質問には一切コメントしなかった。また「北朝鮮問題を善と悪の二分法で考えるのか、あるいは国会議員になってもこの問題から顔を背けるのか」という質問には「党の政策と路線に沿い、党の方針に忠実に従うつもりだ」と述べた。

 国民は今回の進歩党の騒ぎを通じ、これまで「進歩」という仮面の裏に隠されてきた「従北邪教集団」の実態を目の当たりにした。進歩党従北勢力は、表面的には「人権と平和」などと叫んでいるが、北朝鮮の収容所など悲惨な実態からは完全に顔を背けてきた。金(キム)氏王朝が北朝鮮の1年分の食料に相当する資金をつぎ込んでミサイルを開発し、一瞬にしてこれらを失ったことについても一切言及しなかった。この邪教集団は「米国産牛肉を食べると牛海綿状脳症(BSE)にかかる」などと虚偽の宣伝をしながら、ソウル都心で警察に暴行を加え、機動隊のバスに放火し、韓米自由貿易協定(FTA)阻止のため国会で催涙弾を破裂させた。これらを実行に移した勢力こそ、まさにこの従北勢力だったのだ。

 4月の国会議員選挙を前に、民主統合党(以下、民主党)の韓明淑(ハン・ミョンスク)前代表は進歩党の李正姫(イ・ジョンヒ)共同代表と夜を徹して交渉し、野党が一致して選挙に臨むことで一致した。当時、韓前代表は「大韓民国の民主主義の後退を阻止することができた」とコメントした。ところが民主党が民主主義の後退を阻止するために手を結んだ進歩党の党権派は、自分たちの組織を守るためなら民主主義の手続きなど平気で踏みにじり、従北よりも従米の方が問題と考える集団であることが明らかになった。民主党はこの偽の政治集団と12月の大統領選挙でも協力し、共同で政府を立ち上げるとしていたが、今もその考えは変わっていないのか、国民にはっきりと伝えなければならない。
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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