「長い腕」の続編です。幕末から明治の頃に仕掛けられた名大工による復讐のための罠。因縁がいいねん。
続編ながら、前作よりさらに面白くなって一日で読んだ。「かごめかごめ」の唄に隠された秘密、そして幕末と現代が巧みに交錯し、話しはスピーディーに展開する。この過去と現在に話しを進行させているところが面白くて、作者の努力と工夫が感じられる文と構成になっている。
正直、童謡に隠された秘密とかって「またまた、ベタなことを・・・。」と思いながら読んだ。なるほど、そうきましたか。撒き散らされた伏線が一気に回収に入り、最後まで予測がつかなかった。欲を言えば、そんな都合のいいことってある?って思えるところがちらほらあるし、人物像とか人物の描き方がヒロインや重要人物以外ももう少し掘り下げて欲しいと思う。でもまた続きが読みたい。古いような新しいようなミステリーだ。
呪い唄 長い腕II (角川文庫) | |
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角川書店(角川グループパブリッシング) |
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