映画化された「とらわれて夏」の原作「Labor Day PS」
Labor Day(レイバー・デイ)とは、アメリカの祝日です。
9月の第一月曜日に定められています。またこの日は夏休みの最後の日。この日が近づくと「Back to School」(新学期)というフレーズがスーパーなどであちこちに掲げられます。
アメリカの新学年は9月にスタートします。
病院から逃走した囚人(Frank)をかくまうことになった母(Adele)と息子(Henry)だけの家庭。この三人のLabor Dayまでの6日間を描いています。恋愛小説と言っていいと思います。
電球を付け替え、おいしい料理を作り、庭でキャッチボール。美しいけれど、ダメダメな引きこもりの母との生活にFrankは息吹を吹き込んでくれます。
小説の視点は息子(Henry)です。13歳の少年から大人になる彼の成長とともに物語が進行します。
英語でも比較的読み易いです。シンプルな言葉で綴られる回想シーンに涙してしまいました。英語が好きなら、ぜひ原書をオススメします。
おそらく、この「息子の視点」というのでなければ、かなり陳腐な小説になったかも知れませんね。ニコラス・スパークスの恋愛小説を思い出させます。
Henryの両親は離婚していて、父親は新しい家庭があります。そこには継母とその連れ子(Henryと同い年)と父と継母の間に生まれた妹がいます。なんとも複雑。
この父親の心境も息子の視点からとらえられていて、小説の中盤以降で物語に深みが加わります。
Labor Day (P.S.) | |
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William Morrow |