ぼやきなおかんの本棚

本や映画、劇などのレビュー。
英米の古い短編怪奇小説、
日本語で入手困難なものを紹介してます。

少年探偵団!

2006-09-30 | ブックレビュー 和書
塔上の奇術師

ポプラ社

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子どもの頃、一度はハマったことのある人、多いと思います。

何を隠そう、30年前の文学少女であった私が、友達と競い合って読んだものでした。どちらかというと、洋物好きなので、ホームズやら、ルパンがお好みでしたが・・・。

小五になる娘は、ちっともこの手の本の面白さを知りません。で、買ってやりましたよ。昔とおんなじポプラ社の本です。でもペーパーバックになっていて、軽くて、ずっと読みやすいかも。昔のは、ハードカバーだったからね。

実は今、京極作品の「陰摩羅鬼・・・」を読んでいるのですが、懐かしさについはじめのページを開いてみたら・・・、はらっぱとか、おねえさまとか、なんだか懐かしい言葉がいっぱい。いいよねぇー。

探偵小説は、殺人事件があってなんだかおどろおどろしいものというイメージがあるかもしれないけど、数々のポプラ社さんの探偵小説シリーズで育ったからといって、犯罪を犯すわけじゃない。謎解きの面白さが勝って、いろんなことに興味を持つきっかけになると思う。

でも、このレトロな言葉の数々。うちの娘、読むかなぁ。


レインボー マジック 

2006-09-28 | ブックレビュー 和書
レインボーマジック1,2,3巻セット

ゴマブックス

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我が家の小一と年長の娘たちに読んで聞かせるのにちょうどいいサイズ。

妖精のお話です。全部で7冊になるシリーズものですが、一冊がそれほど長くなく完結して、低学年の子どもでもすぐに読めるでしょうね。女の子向けです。

夏休みに訪れた島で、お友達同士になった二人の女の子が、のろいで島中に散らばってしまった7人の妖精たちを一人づつ探します。つまり一人の妖精を探すごとに、一冊の物語というわけ。

一章ごと、短いながらも続きが気になるようで、子どもたちには、「お願いもうひとつ読んで・・」と言われます。

近頃よくある、込み入ったようなストーリーではありません。正真正銘のフェアリーテイル。

レインボーマジック〈4〉みどりの妖精(フェアリー)ファーン

ゴマブックス

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レインボーマジック〈5〉青の妖精(フェアリー)スカイ

ゴマブックス

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The Historian 怖いです

2006-09-27 | ブックレビュー 洋書

読みました。コストヴァのThe Historian。


この夏中、ハマってしまいました。長かったです。ひと月以上かけて、一冊読むなんて、あまり無いことです。


一言で言うなら、怖かったでした。 原書で読んでいたにもかかわらずです。読んでる最中、子どもが後から「おかあさん」なんて肩に飛びつかれたとたん、「ギャー」なんてびっくりしたり・・・。


ヒロインとその父親のの回想録が中心の語り式の話です。話の進行につれ、とある本をめぐって家族の秘密が明かされていきます。ヨーロッパのいろいろなところを旅をしながら、父が娘に話して聞かせるところもがあり、旅情をそそられます。


東ヨーロッパに行きたくなりました。


ダヴィンチ コードでは、キリスト教文化圏における異端について触れていましたが、この話の中でもそういった宗教的、歴史的な事柄が絡んで、話が面白くなります。知らなかったけれど、ナルホドと思うことも沢山あって、勉強になりました。


わからないあたりは、ネットで宗教的な背景などを調べたりもしました。久々の読書の楽しみでした。


そして、この話は、お父さんと娘の物語でもありました。最後は、少し泣かされました。


ヨーロッパの歴史好きにも、こわい話が大好きな人にもオススメです。