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【サッカー】チャンピオンズ・リーグ準々決勝総評/準決勝展望

2005-04-14 23:10:22 | スポーツ
サッカー=欧州CL、リバプールとPSVが4強入り (ロイター) - goo ニュース


【CL準々決勝総評(PSV-リヨンは見ていないのでこの試合には触れない)と準決勝展望】

大方下馬評通りの結果と、それを覆す結果と、4強は綺麗に分かれた感がある。

下馬評通りは、無論ミラン、チェルシー。
やはり、ディフェンスの安定しているチームは強い。特に、CLにアウェーゴール倍付け(とは言ってもまず1st Legと2nd Legの合計得失点が先にカウントされるのだが)が導入されてからは、リクツの上でも「(自分達が攻める雰囲気にある)ホームにおいても、なかなか失点しない」チームは有利にはなる。

インテルはアドリアーノ、バイエルンはマカーイというエースが共にアウェーだった1st Legには出場できず不運ではあったのだが、ミランは無失点で凌いだしチェルシーも2失点を喫したとはいえセットプレーからだけだったから、エースが出れていたとしても勝敗の結果は余り変わらなかったかもしれない。

守備力と攻守のバランスという点においては、この2チームは他の追随を許さないレベルであり、ベスト4にふさわしいチームと言えよう。


一方、下馬評をくつがえしやや意外な結果に終わったのはリバプールとPSV。

怪我人が多くリーグでは苦戦が続くリバプールが勝ち抜けたのは、ユベントスに助けられた部分もあったと思う(特に2nd Legでは)。
ターンオーバーを余り敷かなかったツケが来てしまったのだろうか、ホームで1-0で勝てば良かったユベントスは、満員のデッレ・アルピで信じられないくらい低調なパフォーマンスに終始した。ボールに対するレスポンスも遅く、運動量も少ないため、ボールは奪えないしパスもつなげない。マドリー戦と比較したら、30%も力を出せていなかったように感じられた。

勿論、リバプールが悪かった訳でもない。ジェラードの穴を埋めるべく久しぶりに復帰したシャビ・アロンソは、ディフェンスの意識も高かったし相変わらずいいつなぎ・展開をしていた。バロシュもゴールこそ決められなかったものの、個人技で何度か決定機を演出した。

元々ポテンシャルは高いチームだけに、ベストメンバーが揃えば欧州制覇も夢の話ではない。

一方、1st Legを見てだけのコメントになるが、PSVは手堅い勝ち方を続けている。
中盤のフォーゲル、ファン・ボメル、コクが相手の攻撃の防波堤になり、ボールをそこで奪ったらサイドに開いているパク・チソンやファルファンに渡しドリブルさせるかスペースに出して走らせる、或いは1トップ気味に張っているゴツいフェネゴール・オブ・ヘッセリンク目がけて当てる。リスクの少ない攻撃を効果的に使っていると言える。

ベスト16、ベスト8で、イタリア・スペイン・イングランドの3大リーグのビッグクラブと当たらなかった幸運はあるものの、PSVはリーグの方では快進撃を続けているチームであり、リヨンを破った実力は侮れるものではない。


で、ベスト4展望。
☆ミラン-PSV
・・下馬評は圧倒的にミランになるだけに、逆にミランにプレッシャーはかかるだろう。しかし、ミランは昨シーズンのCLの忌まわしい記憶もあるし、元々百戦練磨揃い、油断はもうしない筈だ。長期離脱者もおらず、ミランの優位は動きそうにない。ただ、PSVにもつけ入る隙があるとすればセットプレーだろう。フェネゴールという空の武器があるだけに、ミランも特に1st Legのホームでは油断は禁物だ。試合のポイントは、そのフェネゴールとスタムの巨漢空中戦対決、後はパク・チソンがどれだけミランをかき回せるかにPSVの勝機はかかっている。


☆チェルシー-リバプール
・・この対決も圧倒的に下馬評はチェルシーになる筈だ。リーグでも今期チェルシーはホーム・アウェー共に1-0で勝っているし、カーリングカップ決勝でも3-2とリバプールを破っていて、一度も負けていない。ただ、お互い手の内を知っているもの同士、試合は相当激しくなることが予想される。ジェラードが早期に復帰でき、戻ってきた"怪物"シセがコンディション取り戻せれば、リバプールにもチャンスはある。ランパード対ジェラードのイングランド代表中盤対決が一番のポイント・見どころと言っていいだろう。