弦楽器と鼻笛 Nekoya四弦堂

Nekoya製作の弦楽器や鼻笛をご紹介するブログです。

新作テナーギター

2024-10-14 22:04:00 | 日記

テナーギターの新作ができました。

ジャンゴでお馴染みのマカフェリを意識して、アチートップにアレンジしました。

ボディーの長さに対して幅を大きく取ったのは、座って弾く時に楽な姿勢で弾ける様にです。

また12フレットジョイントにしたのも、なるべく腕を伸ばさなくとも弾ける様にで、年齢を重ねた身には楽に越した事はありません。

今回はなるべく軽く作りたかったので、サイドはオーソドックスに曲げで加工しました。

ただし板の厚みを4㎜にしたので、カッタウエイ側は曲げるのに苦労して、実際少し上手くいきませんでした。

次回同じ形で造るなら、いつものように切り出しの方が良さそうです。

ボディーの深さに関しては、サイドの幅を取るよりはバックのアーチを深くした方が、音の立ち上がりが良い様に思います。

また今回ネックをアフリカンマホガニーで造ったので、その辺りもかなり音色に影響があったと思います。

メイプルならトラスロッドを入れる必要も無く、もう少し芯のある音になるかも知れません。

トップのスプルースには派手なベアクロウが出ています。

ブックマッチでは無く、長めの材を半分にしただけのツーピースです。

さてこの手の楽器で頭を悩ますのがテールピースです。

通常テールピースからブリッジにかけて、弦は扇状に広がるのですが、その角度がきつ過ぎるあまり宜しくありません。

最初は市販のパーツで楽するつもりでしたが、結局ローズウッドで作りました。

この形は、自分の音楽の好みや演奏スタイルを考えての物で、なかなかユニークだと自負しております。

エレキも悪くはないのですが、自分としてはやはり生の響きに魅力を感じます。








テナーギター販売中

2024-10-07 07:20:00 | 日記

アーチトップのテナーギターをヤフオクにて販売中です。

テナーギターは正調のテナーギターチューニング(1弦からADGC)、マンドリンのオクターブ下げチューニング、各種オープンチューニングなどさまざまなチューニングで演奏する事が出来ます。

特にギターの1〜4弦と同じ(シカゴチューニングと言います)にチューニングすれば、年齢的にギター弾くのがしんどくなったとゆう方、ウクレレからのステップアップをお考えの方に最適です。







鼻笛の面白さ

2024-10-04 22:01:00 | 日記

Nekoya四弦堂はウクレレを主とした弦楽器工房ですが鼻笛も造ります。

その出会いは「鼻笛と手作りの楽器展」とゆうイベントに参加したことからは始まります。

当時はゴードバンジョーやボックスギター、リンバージャック、ウオッシュボードなど出品していて、鼻笛には興味がありませんでした。

演奏される曲にもあまり興味が無く、また他に楽器が弾けないわけでも無いので、ほんのお付き合い程度といった感じでした。

ところが当時は、昔から好きだったブルースからの流れで、ジャグバンドに興味を持ち始めた頃。

色々調べているうちにウイッスラージャグバンドを知りました。

曰く説明に、唄、ギターの他にノーズウィッスルを演奏したとあります。

「これは鼻笛のことか?」まだこの時点では音源を聴いていなかったのですが、これで俄然やる気が出て、習得すべき楽器へとなりました。

さらにこの頃から、マルシェなどでパフォーマンスするようになったのですが、そおゆう場で歌を唄うのは何か違う様な気がしてました。

かといってウクレレなどでやるインスト物のレパートリーも多くはありません。

その点で鼻笛は歌の代わりとして使えるのではないか?と思った次第です。

そうなればやはり自分で造った物の方が良いに決まってます。

そんな経緯で造り始めた鼻笛ですが、自分用はともかく、販売する物には試行錯誤の連続でした。

鼻笛とゆう物は基本的に出来が良いことを前提としたら、あとは吹き手の顔形にフィットすることが吹きやすさの点で重要となります。

自分に合っているかどうかで、演奏の良し悪しが変わってくるわけです。

しかし本当は、造り手としてはこの事に囚われすぎると、ぶれてしまって何が何だかとゆう事になりかねません。

ですからそのあたりは割り切って、人に合わせるのでは無く、楽器に合わせてもらうと考えた方が良さそうです。

既に吹ける人は慣れた笛を持っていますから、なかなか他の笛を手にしません。

逆に初めて手にした人は何とか吹けるようにと工夫しながら練習します。

この事に気付いたのはつい最近で、要は慣れの問題のようです。

勿論上級者ならば大概の笛は鳴らせますし、ここまで来れば本当に自分にピッタリの笛とゆうのも判ってくるようです。

結局無駄な努力だった気もしますが、いろんな人を観察したおかげで微妙な吹き方の違いなども解り、それが自分の上達へと繋がりました。

鼻笛とゆうと何だか色物扱いされたり、いかにも素人芸のように見られがちですが、表現として真剣に取り組めばなかなか深く面白い世界だと思います。


ウィッスラー ジャグバンドの音源です。