Nekoya四弦堂メインは名前の通りウクレレなのですが、同じ四弦のテナーギター四コースのマンドリンも作ります。
そんな中好評なのが5弦バンジョーで、特にマウンテンバンジョーは作れば割と早く売れていきます。
大概がフレットレなのですが、現在はフレット付きの注文品を製作中です。
さてバンジョーと言えば様々なパーツで構成されていて、そのほとんどが自分で作ることができず、ハッキリ言って利益は薄いです。
その分値段に乗せることも難しいので、日々アイディアを捻り出す努力をしています。
さらにサイズに決まりがあって(ヘッドが皮だった昔は違いました)一般的にバンジョーーと言えば11インチのリムとゆうことになります。
なので他のサイズを作る場合にはリムは勿論ヘッドやテンションフープなども、入手困難となります。
本番アメリカなら手に入るのでしょうが、わざわざ取り寄せるくらいなら「作ってしまおう」とゆうことです。
現在10インチリムのテナーウクレレバンジョーと、12インチリムのクラッシックなフレットレスバンジョーを計画中。
勿論リムは自作ですがヘッドは手に入りやすいドラムス用を代用するつもりです。
そのヘッドを押さえるテンションフープは11インチ用を利用して作ります。
10インチ用には長さを詰めてからロウ付けで繋ぎます。
12インチ用には逆に付け足しで作ります。
この暑い時にそんな事をしなくても?と思われそうですが、これが寒い時期ではバーナーの火力が落ちてなかなか上手くいかないからです。
大分慣れてきましたが、金属の加工はなかなか多変です。
作業も終盤となりテールピースの製作です。
市販の物で使える物が有れば良かったのですが、パーラーギターに合うものは無く自作しました。
真鍮板を使えば作業もし易く制約も無く作れたのですが、結構お高いのと後でメッキするのも面倒なので、今回は建築金物を使用しました。
釘を通す穴が開いてますので、それをどうするかが問題です。
あれこれ考えた挙句、一度平にするためハンマーで叩きます。
開いている穴をなるだけ利用できる様考えながら、ルータと糸鋸で切ってゆきます。
どの穴を利用しているか解るでしょうか?
おおまかな型に切れたら、また叩いて曲げます。
グラインダーなどで形を整えて、ベルトサンダーで凸凹を消して出来上がり。
結構大変な作業でした。
オイルも塗ったので、後はブリッジとナットを製作して、ペグを付けたら一応出来上がり。
ただネットの削り直しとか、色々手を入れなければならない事もあり得るので、本当の完成はもう少し後になりそうです。
新作のトラベルウクレレです。
No.60〜62と同じ仕様で3台作りました。
スケールは348㎜、全長は480㎜。
海外旅行を予定されている方から、ソプラノスケールのままでなるべく小さくとのオーダーでした。
No.60は既にお手元に届いております。
今までのトラベルウクレレと大きく違う点は、ボディーの幅を140㎜から127㎜に変えた事です。
また弾きやすさを考慮してヘッド側に余裕を持たせたので、ボディーが若干短くなっています。
あとはサイドバックを一枚板からの削り出しにして、バックのアーチをより深くしております。
これらの変更で音質的には少し硬め(音の粒立ちが良い)となりましたが、音量はあまり変わっておりません。
因みに、弾きやすさに影響するのはナットと1弦のペグまでの長さで、あまり短いとコードによっては押さえ辛くなります。
音質的にはボディーの幅と共に、ブリッジ後ろの余裕が関係します。
限られた条件の中であれこれ試行錯誤するのは、悩ましくも楽しいものではあります。
ハンドメイドなので一つの仕様に決める必要は無いのですが、今回の仕様は一つのスタンダードとして良い物だと思っております。
岐阜県郡上市和良は大山椒魚の生息地として有名です。
地元ではハザコと呼ばれております。
和良は鼻笛愛好家の聖地の一つとも言われていて、随分前からハザコモチーフの鼻笛をご依頼いただいておりました。
しかしながら、当方が得意とする猫モチーフの様には簡単は行かず、御要望にお応えすることが出来ませんでした。
大山椒魚はファンの多い生き物ではありますが、ぱっと見にはあまり可愛いとは言えないかも知れません。
それ故リアルさを持って鼻笛の形や大きさに落とし込むには無理があったのですが、発想の転換とゆうか、突然デザインが降りて来ました。
大山椒魚大好きとゆう方には物足りないかも知れませんが、そうでない方にも何と無く(何だか解らないが)可愛い‼︎と思っていただけると思います。
何より楽器ですから、音は勿論演奏し易さも大切です。
ともあれ昨日納品に伺ったので、近日中には「道の駅和良」にてお買い求めいただけることと思います。