昔大好きAVライフ

昔の音楽などに興味のあるAV大好き人間です.念のためにAVとは「Audio Visual」の略です.

外科医療の崩壊

2007年01月26日 | 談話
最近,逮捕,起訴事案の中であれ?と思うことが時々あります.
医療に関して素人の検事,裁判官等の法律家の一部の人が感情論等で訴訟,裁判を行ってしまう事案もそのひとつ.
例えば,外科手術中に患部の癒着が激しくそこを剥離していたら,予期せぬ術中多量の出血があり,適切な処置にもかかわらず,不幸な転帰をとった後,執刀医が逮捕,起訴されてしまったという事案.こういった医療事故における刑事介入が時々あります.
術者は患者を救おうと一生懸命手術を行っています.予期せぬ事も起こりえます.いわゆる名医が執刀してもある確率で術中死,後遺症が起こります.
癌の手術を例にとると,外科医は「出来るだけ癌を取り除きたい,取り残しはしたくない」という思いがありますが,一方「無理に取り除こうとすると大出血になる可能性もある」ということも考えなくてはなりません.ぎりぎりのところで判断をして手術を行っています.
医師の裁量権が無視され,不幸な転帰をとった毎に逮捕,起訴され,犯罪者扱いされては,この国から外科手術がなくなってしまいます.
現在,私が最も注目しているのは,業務上過失致死と医師法違反の罪に問われた福島県立大野病院(大熊町)で起きた医療事故裁判(詳細は最後).医師の裁量が問われたこの裁判で,もし有罪判決が下されるようであれば,日本の外科医療が崩壊する可能性があります.
外科医は「術中術後に予期せぬことが起こり,そのため逮捕され,犯罪者と扱われては,おそろしくて手術は出来ない」とOpeから手を引くのではないでしょうか.これは大注目の裁判です.   県立大野病院(大熊町)の事案:大熊町の県立大野病院で女性(当時29才)の帝王切開手術中,予期せぬ癒着胎盤があり,術中の大量出血のため死亡し,執刀した産婦人科医加藤克彦被告(39才)が業務上過失致死と医師法違反の罪で逮捕,勾留,起訴された事例.
突然,福島県警が病院にやってきて加藤Drを逮捕したようです.
現在,被告の加藤Drに対し,全国の医療関係者から支援の声があがっています.各医師会などから警察,検察に対し,たくさんの抗議声明が出されています.一つの医療事故で,これほど大規模に全国から支援の声が上がったことは,今までなかったと思います.
もし無罪が確定したら,福島県警,福島地検の関係者には猛省を促したい.加藤Drの心中を察すると心が痛みます.ご健康を祈っています.
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