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Natural Styleの日々

天然石アクセサリーショップNatural Styleの日々や裏話をこっそり。

エチオピア産オパールの特性とお手入れ・取り扱いの注意点について

2014年11月28日 | 天然石について
オパールは、天然石の中でも特にデリケートな石です。

もともとオパールは水分を多く含んでいますが、エチオピア産オパールは
特に水分含有量が高く、内部の水分が簡単に出入りするような性質をもっています。

分かりやすく言うと、液体との親和性が高く、周囲の水を吸い込むのです。

そのため、多くのエチオピア産オパールには、
水に濡らすと透明になる、ハイドロフェンと呼ばれる特性があります。

全てのエチオピア産オパールがハイドロフェンタイプなわけではありませんが、
透明感のあるクリアなオパールほどその可能性は高いです。

実際にエチオピア産オパールを水につけると、
ゆっくりと透明になっていき、
最後には水の中でオパールを見つけるのが難しいほどクリアになります。

石なのに、まるで生きているような感じがして、何とも不思議です。



こう聞けば、ぜひとも一度は水につけて、
このハイドロフェン効果を試したいと思われるでしょうが、あまりお勧めできません。

なぜなら、透明になるほど長く水につけた後は、
オパールの透明感がなくなり、真っ白に変化するからです。

遊色効果もあまり見られなくなるので、オパールの美しさが半減してしまいます。

この白濁状態は石の水分が抜けるに従って改善されますが、
元のような透明感と輝きを取り戻すには2~3週間かかることも!

水に濡らしたり乾燥したり…を繰り返すと、
変質してしまう可能性もあるので、ご注意ください。



水分を吸い込むということは、その「水分」に含まれる不純物も一緒に吸い込むということ。

例えば色のついた水につけると、オパールはその色に染まってしまいます。

化粧品や洗剤がオパールに触れる状態や、入浴などは絶対に避けましょう。



水に濡らさない方が良いと書きましたが、
実はオパールは、乾燥に弱い石でもあります。

何もしていないのにオパールが割れた!という場合は、乾燥が原因であることが多いようです。

もともと内部に水分を含んでいるので、それが急激に失われると、
石が割れたり、欠けてしまうことがあります。

つまり元々石の内部に含まれる水分量を急激に変化させない方が良い、ということなのです。

ですから、ハイドロフェン効果を試した後、白濁したオパールをもとに戻す(乾燥させる)ために
ドライヤーや熱を当てるのは絶対にやめましょう。

むしろ柔らかい布などに包んで、じっくりゆっくり水分を抜くのが良いと思います。



オパールは不安定さのある石です。

でもこの性質こそが、オパールの美しさを生み出す要因でもあります。

私達の都合(?)で掘り出された貴重な宝石。

せめて、その美しさを長く保つよう、大切に愛でて頂きたいと思い、
エチオピア産オパールの性質などを詳しく書いてみました。

この記事を読むと「オパールめんどくさい」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、
アクセサリーとして身に着ける分には、全く問題ありません。

普通通りで大丈夫です。

水分と乾燥にだけ気をつけて、美しいオパールをお楽しみください。





※Natural Styleでは、オパールを仕入れてから数ヶ月保管し、
状態が安定しているのを確認のうえで販売しております。



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