イワナの活性

毎年この時期になると釣り人や登山客、温泉の湯治客などの目を
愉しませてくれるオオテンニンギクが今年も咲き始めた。
今年はピンクのカワラナデシコ（？）も増えていてカラフルだ。

朝方は薄曇りで、雨の心配がなさそうだったので久しぶりのエリアに期待しながら降り立った。
事前の情報では週末の大雨でかなり増水していて、前日までは厳しい釣りを強いられたようだったが
多少の濁りはあるものの、水量は落ち着きはじめていた。
反応を見るために入渓点の前から竿を出してみた。
すぐに友人のルアーにアカハラのイワナがヒット。
今日はいいかもしれないと私もフライを浮かべる。
すぐに反応があり同サイズがＥＨＣをくわえてくれた。

誰しも経験していることなのだが、魚の活性のよい日、悪い日というのは
経験である程度はわかるというものの、いろいろな条件の組み合わせに
よって微妙に変化するので確信を持って言えるわけではない。
今日の釣りはまさにそんな感じであった。

ということで、スタートしてしばらくは久しぶりの高活性に当たり
２人で楽しい時間を過ごすことができた。
水温は１１度、濁りがとれ始めている状態。
水量は岸の濡れ具合から判断すると一気に減水しているようだ。
天候は曇り、先行者なし。

このぐらい条件が整えば大外れは無いだろう。
しかし過去の経験からすると「絶対」は無い。
案の定昼前から雨が降り出すと反応が鈍りだした。
適度の雨は好結果につながる場合もあるが、
この日の雨はどうやらそうではなさそうだ。

判断は上流部の降雨状態。
降り始めてそれほど時間がたっていないのに水量が増え始めている。
濁りも少し入り始めたようだ。上流ではかなり降っているのかもしれない。
退渓ポイントの少ない川の場合は引き上げることも考える必要があるケースだ。

活性の話に戻るが、上記の状況になってきたとたんに、イワナが水面を意識
しなくなってきた。ドライへの反応は極端に少なくなり、出方もシビアでバラシが多くなってきた。
一方ルアーへの反応はフライよりもあった。

しかし雨足が強くなり、さらに増水してくるとルアーへの反応もなくなった。
帰りは豪雨となり、土砂災害を心配するほどになった。
今頃は濁流となっているはずだが、イワナ達は予測していたのだろうか。

ということで、前半と後半の落差が大きい１日だった。
この時期は難しいが半日だけでも愉しめたことで満足しよう。
心配なのはあの雨量だ。各地に被害が出ているようだが
ホームベースの各渓に続く道は大丈夫かな？

最後に、今日は濁流となってしまい、滝の写真は撮れなかった。
次回に期待しよう。


本日のアベレージサイズ。８寸までで大型は顔を見せず。