chinatuとnaruママ

子育て奮闘記と、私の大切な趣味と、音楽関係の仕事をしていて日々思う事やお知らせを書いていきます。

シューマン

2007-09-06 13:43:48 | レッスン

 

夕方からモレラにレッスンに行きました。

 

 

 

 

音楽表現教室の5歳時の鑑賞教材にシューマンの子供の情景があり、

 

先週からはじめました。

 

 

 

子供の情景の中の今日は「異国から」と「眠る子供」

 

あらかじめそれらの雰囲気に合ったぬりえがテキストにあって、それを音楽を聴きながら

 

好きな色に塗るというもの。

 

子供用にタイトルも 「ふしぎなくに」 「おやすみなさい」 になってます。

 

 

 

 

先週今週と二度にわたって塗ってもらったのですが、先週と今週では色あいや

 

塗り方がちがいます。

 

 

先週ははじめて聞いた曲だし、ストレートに聴こえるそのまま、

 

やさしいタッチでしかもブルーやピンクや黄緑色で塗ってくれましたが、

 

今週は、運動会の練習を幼稚園でやってきた後だったせいか、曲が情熱的に

 

聴こえたみたいで、激しく赤やみどりにしてくれました。

 

 

 

 

大人も、日によって同じ曲を聴いてもせつなく聴こえたり、オシャレにたのしく聴こえたりします。

 

子供も一緒なんだなぁ~。。

 

 

   

                     シューマン 「子供の情景」

                                 1838年作曲

 

 

   1838年、シューマンは愛するクララに、次のような手紙を書いた。

 

 

   あなたは以前ぼくのことを、時々子供みたいなところがあるといいましたね。


   そのことばが僕の心に残っていて、羽をはやして飛び回り、

 

   いつの間にか30曲ほどの小さな曲ができあがりました。


   その中の12曲を選んで、「子供の情景」という題名をつけました…

 

 

 

 

 

   実際にはこの手紙よりも1曲増えて全13曲となります。


   各曲のタイトルは、作曲後に書き加えたものであり、

   タイトルに基づいて作られた描写音楽ではない。

 

 

 

   シューマンにはいろいろと興味深い逸話があるが、

 

   その中の“フロレスタン”と“オイゼビウス”の2つの人格が、この作品に少し関係している。


   2つの人格といっても、彼が2重人格だったわけではなく、

 

   意図的に作り出したもの。


   日記や音楽評論(シューマンは、音楽雑誌の発行人でもあった)の執筆の際、

 

   自分の中にある2つの相反する性格を登場させている。


   2人で意見を交換しあう形でその作品に対する自身の考えを消化しようと試みていたようだ。


   これは、シューマンが傾倒していた作家ジャン・パウルの影響によるものだ。

 

    作品で、ジャン・パウルはいつも二つの人格のなかに彼自身を反映する。


                                           ---中略---


   ただジャン・パウル一人のなかに、二人のこんなにちがう性格が結合されうる。


   それは超人的だ。かれこそ超人だ


   -極端とは言わないまでも、いつも厳しい対立を、作品と彼自身の中で一つにする-


   しかもかれだけがそうなのだ。

 


                                    (1827年12月1日のシューマンの日記より)

 

 

 

 

シューマンの2つの人格の性格をことばであらわすと、

 


フロレスタンは、激情,能動性,花をもとめるもの,

パピヨン,落ち着かず動き回る、駆け上るもの…

 

 


オイゼビウスは、敬虔,受動性,無邪気なもの,おとなしい子供,なだらかな動き…


のように分けられるだろうか。

 

 

 


この性格は、シューマンの作品の中にも登場する。


一番分かり易いものとしては、「カーニバル 作品9」に、

そのまま"フロレスタン"と"オイゼビウス"という曲がある。

 


フロレスタンは駆け上り(または跳躍して)すぐに駆け下りてくる、

落ち着かない音形として姿を現し、オイゼビウスは、一度大きく飛躍し、

なだらかに下行するうごきを見せる。

 


そして、この「子供の情景」には、オイゼビウスをしめす音形が使われている。


第1曲、「異国にて」の冒頭のメロディ、6度音程で飛躍し、

順次下行してくる動きがそれで、

この音形は作品をまとめるモティーフとしていろんな曲の中に姿を変えて出現する。

 

   

 

 

 

   曲を弾くだけでなく、こうやって曲の背景を知ると、また違って音楽が聴こえてきます。

 

レッスンのあいまにちょっと弾いてみた。

 

「子供の情景」というタイトルなのですが、子供が自分で弾くための曲集と言うよりは、

 

大人の目から見た子供の世界、あるいは大人自身の子供時代への回想と言った感じで

 

書かれている作品らしい。

 

 

きれい!さすがロマン派の音楽です。

 

グリム童話ができたのもこのロマン派の時代です。

 

 

 

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