なた豆入門(今年はアニメ『ジャックとナタマメ』に協力!予定?)

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【ナタマメ豆知識】(なた豆予備知識)

2004-06-28 17:52:55 | Weblog
★6月28日(月曜)晴れ

【ナタマメ豆知識】(なた豆予備知識)

いろんな方から「ナタマメって、どんな豆?」とか、
「テレビで見たけど、どうやって育てるの?」とか、
「食べられるの?」などと質問を受けます。

そこで、これまで私が勉強したことを少しまとめてみます。
入門者(初心者)には、栽培のほかに食性の問題もあるので、
予備知識としてお役立てください。

「知は力なり」とも、「備えあれば憂えなし」とも言いますので。。

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【ナタマメ豆知識】(なた豆予備知識)

《表記》ナタマメ、ナタ豆、なたまめ、なた豆、刀豆、鉈豆
《別名》とうず、帯刀(タテハキ)、剣の豆
《学名》Canavalia gladiata
《中国名》刀豆 
《英語名》Sword Bean, Jack Bean(⇒《注意》参照)

《特徴》
熱帯原産の1年生豆科植物。春~初夏に蒔き、秋に収穫する。
たくましい成長力が特徴。2メートルから3メートルに蔓(つる)が伸び、
30センチもの大きな鞘(さや)に親指の先くらいの豆ができる。

大きな豆には、コンカナバリンAという物質が含まれ、腎臓機能を改善し、
(若)ボケ防止に役立つ尿素浄化作用を高めるという。
テレビ番組で紹介され、ブームになった。

中国福建省などの南方で多く栽培され、国内では九州や中国地方の一部など
栽培地域は限られている。園芸愛好家もときおり栽培しているが、
初心者向けの一般的な栽培知識や食用知識はあまり普及していない。
若い鞘(さや)はきざんで福神漬けに入れられ、知らずに食べている植物でもある。

鹿児島県吉田町の「薩摩ナタマメ」、兵庫県春日町の「丹波のナタマメ」など
伝統・商用栽培地がよく知られる。

種子の数は、10個から14個くらい。
豆は直接食用とせず、ミキサーで粉砕後フライパンで焙煎し、
「なた豆茶」として飲用することが多い。
毒性処理後、白餡や素麺、歯磨きなどにも利用されるが、処理には経験知識を要する。

近年、含有物質に様々な医学的効用も指摘され、注目を浴びつつあるが、
同じ豆科の植物である「大豆(ダイズ)」に比べ、まだ未知の部分が多い。
後述するように、ナタマメにも様々な種類があり、医学的効用も、どの種類の豆なのか、
ある程度把握しておくのがよいと思われる。

入門者(初心者)は、毒性の問題に注意して栽培、試食試飲(お茶など)する必要がある。

《自生種》千葉県以南の暖地の海岸には、ハマナタマメ (Canavalia lineata)が自生し、
蔓(つる)で砂浜に這い広がり、大きな群落を作る。種子の数は2個から5個くらい。

《海外呼称あれこれ》
・中国別名:
刀豆子(daodouzi)、大弋豆(dayidou)、大刀豆(dadaodou)、関刀豆(guandaodou)、
馬刀豆(madaodou)、刀培豆(daopeidou)
・英語別名:
Sword Bean, Jack Bean, Japanese Jack Bean

《注意1》赤い豆(花)と白い豆(花)があり、赤は毒性があり、白は毒性がないという。

農林水産省「消費者の部屋」(平成15年10月回答)によると、完熟した種子によっては、
溶血作用のあるサポニンや青酸配糖体、有毒性アミノ酸のカナバリンやコンカナバリンAなどに
由来する有毒な物質が含まれ、シロナタマメの種子には毒性はなく、ナタマメの赤い種子には
毒性分が僅かに、褐色の種子には多く含まれ、特にタチナタマメの完熟種子には強い毒性がある
ことから、注意が必要とされる。

「消費者の部屋」によると、一般家庭で「毒成分のある」「なた豆」を調理する場合は、
2日ほど水にさらしたり、煮た後2~3回水にさらしたり、炒ったり、醗酵したりすれば
毒性はなくなるが、含まれている毒成分の量によって消失の度合いが違うので、
完熟種子を利用する際は、シロナタマメを用いるほうがよいと思われる。

ケンブリッジ大学出版の『穀類豆類』(Grain Legumes, 1990, Smartt,J.)によると、
ナタマメは、Canavalia属Canavalia亜属のマメで、Canavalia属は4亜属51種から構成される。

赤と白の区別を学問的に書くと、次のようになる。
ナタマメは2つの変種から構成されている。
Canavalia gladiata var. gladiata は、赤みがかった種子と花を持つ。
Canavalia gladiata var. alba は、白い種子と花を持つ。

中国福建省の健康医薬品メーカーのホームページ(http://www.fzrm.com/)を見ると、
赤い(褐色の?)Jack Bean の写真が掲載され、学名は次のように表示されている。
Canavalia gladiata jacq. DC.

《注意2》別種の白い豆に毒性のあるタチナタマメ(Canavalia ensiformis)がある。
アメリカでは、Jack Beanというと、タチナタマメを指すことが多いようである。
タチナタマメの英語別名には、次のようなものもある。
One-eye Bean(西インド)、Feijao de Porco(ブラジル)、Horse Gram、
Chickasaro Lima Bean、Overlockなど。

なぜ、タチナタマメの英語別名が多いかというと、アメリカ文化圏では
こちらが多く栽培されているからだと思われる。原産が南米との説もある。

《注意3》英語名Jack Beanには、俗称"ジャックと豆の木"(カスタノスペルマム)という
豆科のナタマメとは異なる鑑賞用の木もある。成長すると40メートルに達し、
やはり大きな鞘に豆をつける。学名はCastanospermum australe Beany。
分類上はマメ科の1属1種の常緑高木とのこと。
別名、モートンベイチェスナッツ、ブラックビーン、グリーンボールなど。

《注意4》英語名のSword Beanは、中国名の英訳と思われ、あまり慣用されていない印象。
厳密には、英語俗称のJack Beanは、狭義のナタマメを指していないことになる?
試しにマイクロソフトの『エンカルタ』百科事典(http://encarta.msn.com/)で、
"Jack Bean"を検索すると、タチナタマメ(Canavalia ensiformis)が表示された。

《補足知識》
ナタマメの含有成分の一つコンカナバリンAが、
腎臓機能(フィルター再生機能)改善に効果があると
テレビ番組『スパスパ人間学』などで紹介され、
(若)ボケ防止が期待されると一躍脚光を浴びたが、
タチナタマメを中心に抽出検証されてきた
コンカナバリンAのレクチンとしての効能については、
補足説明が必要と思われる。

レクチンとは、免疫反応産物以外の、糖結合性のたんぱく質
または糖たんぱく質で、細胞や複合糖質を凝集するもの。

コンカナバリンAはレクチンの一つで、
1919年にJ.B.Sumner がタチナタマメから精製し、結晶化した。
これは、精製された最初の赤血球凝集素だという。

1969年には、L.Sachs, M.Inbar がコンカナバリンAも悪性化細胞を
凝集することを発見した。

大豆(ダイズ)や小麦胚芽とともに、タチナタマメのレクチンは、
ガン細胞に対して強い凝集活性を持ち、ウイルス感染細胞などへの
応用が期待される。
リンパ球分裂促進活性も持ち、免疫生化学への応用も期待される。

大豆(ダイズ)や小麦胚芽が世の中の注目を集めてきた一方、
タチナタマメは加熱処理などの経験的専門的な知識がないと
食用が難しい(人体に有害な物質を含む)ことから、
これまでは、一般の関心を呼びにくかったものと思われる。

また、1998年にイギリスのロウェット研究所から発表された報告で、
遺伝子組み換えジャガイモを食べたラットの免疫力が低下したという
実験に組み込んだレクチン合成遺伝子がタチナタマメなどのもの
だったことから(報告の信憑性が疑問視される反面)、
タチナタマメが恐ろしいものという誤解も一部に招いた可能性がある。

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どう書くの?

2004-06-25 20:27:55 | Weblog
★6月25日(金曜)雨ときどき曇り
【どう書くの?】
なた豆って、本当はどう書くのでしょうか?
「なた豆」?「ナタマメ」?「刀豆」?「鉈豆」?
植物の名前はカタカナで書く習慣があるので、
2番目は表記方法としては正しいともいえます。
でも、その他の表記も慣用されており、統一されているわけでは
なさそうです。
海外の呼び名を集めると、実にいろいろあります。
それは次回にでも。。

赤と白

2004-06-23 18:30:59 | Weblog
【赤と白】
「ジャック豆」とか「ジャックと豆の木」という民間の呼び名には、
大木と1年生の蔓(つる)草(なた豆)の2種類があることが分かりました。

「なた豆」という呼び名にも2種類あることが分かりました。
アフリカやアジア原産といわれる「なた豆」と、
南アメリカ原産といわれる「タチなた豆」があるようです。

とりあえず、アジア系「なた豆」と、アメリカ系「タチなた豆」と
区別して呼ぶことにします。

どちらも似た形の豆や花なので、区別しにくく、日本でも両方が
栽培されているようです。

ここで、私たち入門者にとっては毒性の問題を理解しておきたいものです。
図解(→なた豆資料館へ)を作ってみましたが、どうやら次のように分類できるようです。

(1)赤い豆と赤い花の「なた豆」は、毒性がやや存在する。赤に注意!

(2)白い豆と白い花の「なた豆」は、毒性がないらしい。入門者向け?

(3)白い豆と淡紫色の花の「タチなた豆」は、毒性が強いらしい。

ここで、問題となるのは、(2)と(3)の区別です。
アメリカ系「タチなた豆」は、アジア系「白なた豆」よりも、
ひとまわり小さい豆粒だそうです。
でも、これって見慣れていない私たち入門者には難しいですよね。

おそらく、花が咲くと(2)と(3)は色が違うので区別できそうです。

ちなみに、学名も違っています。
アジア系なた豆は、Canavalia gladiata
アメリカ系タチなた豆は、Canavalia ensiformis

毒性がなかったり、少なかったりする豆は、
そのまま食用にはせず、
若い鞘(さや)の方をきざんで福神漬けに入れたり、
収穫後の豆を焙煎(ばいせん)してお茶にしたり、
何度もあく抜きをして白餡(あん)にして食べるそうです。
それなりの加工の知恵が必要なわけですね。

君の名は?(Jack Bean)

2004-06-22 10:18:59 | Weblog
【君の名は?(Jack Bean)】

なた豆。英語では Jack Bean と呼ぶそうです。
前回は中国語の Sword Bean のお話をしましたが、
英語名は注意が必要です。Jack Bean(s) には2種類あるようです。(詳細→前の投稿)

君の名は?(Jack Bean)

2004-06-22 10:16:47 | Weblog
【君の名は?(Jack Bean)】

なた豆。英語では Jack Bean と呼ぶそうです。
前回は中国語の Sword Bean のお話をしましたが、
英語名は注意が必要です。Jack Bean(s) には2種類あるようです。

先ずは、”木”の”ジャック豆”。
写真にお示ししたのは、我が家で昔、買ってきて室内に置いている
いわゆる『ジャックと豆の木』です。

主人の誤解の図とかがギャラリーにありましたが、
まさにあのイメージで緑の卵がぱっかりと2つに割れて育ちます。
もう我が家のジャック豆の”木”は、緑の卵は消失しています。
月日がたっていますので。。。

これもジャック豆とか言ったなというのを先日思い出して、
あらためて見直した次第です。

オーストラリアなどで街路樹に植えられているそうで、
成長すると40メートルにも達する木だそうです。
これも、一抱えもある大きな鞘(さや)に大粒の豆を実らせます。
学名は、Castanospermum australe Beany だそうです。
カスタノスペルマムと読むそうです。

そして、もうひとつが
”えんどう豆”の親戚 ”なた豆(別名ジャック豆)”です。
こちらは成長しても豆科の植物ですから、2メートルから3メートルどまりです。
といっても、かなり成長はしますね。

君の名は?(Sword Bean)

2004-06-22 10:11:11 | Weblog
【君の名は?(Sword Bean)】

なた豆。中国語では刀豆と書くそうです。
日本でも、同じ漢字を使います。
熱帯の植物ということで、エンドウの仲間だそうです。

中国の健康食品や製薬会社のホームページには、
起源はアフリカだろうと書かれています。
それがインドやスリランカや東南アジアに広がり、
中国の福建省などの南方に伝わって栽培されるようになった
らしいです。

英語訳は、Sword Bean となっています。
ラテン語学名は、Canavalia gladiata だそうです。

出遅れ豆

2004-06-22 10:01:39 | Weblog
●6月22日(火曜)晴れ
【出遅れ豆】
出遅れた水栽培出身の豆も育っていますが、
先輩たちに比べると、どことなくひ弱な印象はぬぐえません。
でも、負けじと育つけな気な姿には声援を送りたくなります。

わぁ~い!

2004-06-18 09:33:08 | Weblog
●6月18日(金曜)晴れ
【わぁ~い!】
あきらめかけていた水栽培出身の豆が黄色い体を土の上に出しました。
ずいぶんと出遅れましたが、パッカリと黄色い豆は2つに割れ、
なんとか発芽にこぎつけたみたいです。

まわりには主人が蒔いた豆たちが、もう中空を目差して蔓(つる)を
うねうねと伸ばしているというのに。。

でも、おめでとう!よくがんばったね!
なた豆の水栽培(途中から移植)という記録は珍しいかも?

水栽培の豆はどうなったのでしょう?

2004-06-11 22:06:26 | Weblog
●6月11日(金曜)雨

私がガラス瓶に水を入れて栽培しようとした
なた豆たちはどうなったのでしょう?

主人が蒔いた豆たちは、元気に育っているのに、
途中で土におろした水栽培出身の豆2粒は
ちっとも芽を出しません。

今晩、そっと土をかきわけてプランタンの隅を
見てみました。暗闇の中から出てきたものは?

残念ながら、1粒はバラバラに分解して
小さな虫たちに食べられていました。

もう1粒は形はしっかりしていて、
豆のはしっこが少しぴょこんと飛び出した格好です。
果たして、成長するでしょうか?

主人が書いていたように
水だけでは豆を育てることが難しいのでしょう。

出鼻をくじかれましたが、主人が土に蒔いた方が
元気よく育っているので、それでよいと思います。

私の方は写真もありません。

くしゅん。

なた豆入門(はじめます)

2004-06-10 11:04:30 | Weblog
【なた豆入門】(はじめます)

【なた豆】入門者の、入門者による、入門者のためのページ。
本日開設しました!

我が家のプランタンに発芽した【なた豆】たちの写真を公開。

うちのご主人はデジカメ撮影派?
私は、ちょっと知識派?で挑戦しちゃおうかな~!!

とりあえず、【なた豆ギャラリー】も紹介させてもらいます(つまんな~い?)→早く私のコーナーも作るぞ!!