趣味と写真機  

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たまにはレコードを聞いてみませんか

2006-09-01 | オーディオ
 写真の機器は、マイクロ精機製のレコードプレイヤーです。BL-111ですの
でターンテーブル(左の真鍮色丸い円盤)だけの重さが10Kgあります。ケブラ
ー製の糸をかけて廻しますが、慣性が大きく8秒くらいで定速になるよう調整して
います。このプレイヤーが発売された時代は、バブルの時代でしたのでかなり高額
なオーディオ機器が各社から出ていました。
トーンアームは「オーディオクラフト AC-3000」に「オルトフォン」の
カートリッジを付けています。
特にレコード再生は音の入口として重要視され良い製品を作るため、当時の技術の
粋を集めた製品が多く、いまでも愛用者が多くおられるようです。最近はこのアナ
ログオーディオの世界は「ピュアオーディオ」などと呼ばれ、一部のマニアの趣味
の世界になっています。マイクロ精機はいまはなくなりましたが、この会社の製品
はマニアの間では評価が高く大変人気のようです。

 マイクロ精機製にはこんなレコードプレイヤーもありました。BL-99Vで
す、ベルトドライブの機種ですが、バキュームポンプでレコードを吸い付け「ソ
リ」を抑えて再生できます、トーンアームは「SAEC WEー407/TM」で
ダブルナイフエッジを採用し、アームには超音速旅客機コンコルドに使用されたア
ルミ合金を使ったすばらしいアームです。カートリッジは「オーディオテクニカ」
や「SHURE V15TYPEⅢ]などを付けて再生しています。

1980年代の初めごろまでは、音楽を聞くといえばレコードかテープでした。
その後CD、MDなどのデジタル音源が主流になり、現在は、音楽配信で、曲をダ
ウンロードし携帯プレイヤーなどで簡単に聞ける時代になっています。
iPodシャッフルで音楽を聴いていますがUSBメモリーくらいの大きさに、140
曲(512MB)くらいは取り込むことができ車のカセットアダプターにつないで
聴いています。音質もCD並みで電池も充電1回で10時間くらい聞けます。そん
な訳でCD、MDもすでに役目は終わっていくのではないかと思います。気軽に音
楽を聴くことができ重宝します。

しかし、若いころアナログレコードを聴いて育った世代ですので、なにか物足りな
いと感じてしまうのです。学生時代は、小遣いを貯めて、1枚1枚集めていまし
た。レコードはジャケットを見て楽しむことができ、当時の有名なアーチストのイ
ラストや写真なども多く、音楽をかけながらライナーノーツを読んで知識を深めて
いました。息子の部屋には「ビートルズ」や「キングクリムゾン」などのレコード
アルバムが数枚飾ってありますがジャケットはインパクトがあり気に入っているよ
うです。中身はCDで聞います。ジャケットのイメージとアルバムが印象に残り、
何年かたって当時の曲が流れてくると、そのイメージがよみがえり時代を思い出す
ことができますが、音楽配信でダウンロードして聞いてもその当時のことがあまり
印象にのこらないのではないしょうか。

 デジタル派とアナログ派かとよく問題になりましたが、デジタルはアナログの1
部だという評価に異論はありません。特に最近たまにJAZZレコードを聞いてい
ますが、1950年代のモノラル録音盤など「はっ」とするようなすばらしい音で
聞かせてくれます。技術の進歩で過去の音のほうが良いはずはないと思いますが、
楽器の音は芯が太く、ボーカルなどつややかに再生され、魅了されますね。
レコードを聴くためにはそれなりの手順がありスイッチを入れてすぐに音は出ませ
ん。事前にトーンアームのバランス調整を確認し、カウンターウェイトで適正な針
圧を設定し、レコード盤の最初の溝の附近でアームを止め、油圧リフターのレバー
を操作し針を正確に盤面に降ろします。この時代にはレコード盤を乗せスイッチを
入れると自動でレコードを再生できるフルオートプレイヤーもありましたが、現在
では音質重視で、音質の改善につながらない部分にコストをかけた製品は日本人に
は受け入れられないようです。

日本人には古来から茶道、華道、俳句などゆっくりとした時間の流れのなかで、規
律に基づいて、精神修養する文化がありますが。レコードを聴くということも、作
法があり、音楽が流れるまで緊張感を感じながら楽しむことができます。そして音
楽を聴くことによって、心が安らぎ、勇気づけてくれます。






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