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珍しい曲水の宴の雛人形、中央の二人は誰なんだろう?

2021-03-03 17:07:00 | 日記
奈良市の依水園で珍しい雛人形が展示されていると聞き、行ってみた。
奈良県庁に車を止め、東に向かうと右側には立派な塀と建物が続く。知事公舎らしい。途中の路地には小さな灯籠が並んでいた。

寄り道せず真っ直ぐ進むと依水園になる。

突き当たりが母屋であり、雛人形はここに飾られているという。入って左側にそれは鎮座していた。

台は畳2畳分はあろうか、圧巻の大きさである。どの人形も非常に精巧に作られている。箏はちゃんと13本の糸が張ってあるし、緑の服を着た女官は一番年上らしく、皺まで表現されている。お内裏様は中央に座っている二人かと思ったら、その奥に立っている2人とのことだった。それにしてもこれら一式、どうやって仕舞うのだろうか。

因みにお内裏様とは男雛と女雛のペアのことであり、この点「お内裏様とお雛様」は不正確であり、サトウハチロウはこの歌を嫌っていたらしい。

反対側の部屋には「稚児雛」が飾られていた。

最下段の3人は仕丁であり、左をよく見ると箒とチリトリが置かれている。全体にユーモラスで親しみ易い雛人形だ。
ところで何となく違和感を感じる。そう、男雛が向かって右なのだ。これは異質だが、元々日本ではこの並びで、明治維新後に他国に合わせて逆にしたそうだ。今でも男性皇族は必ず向かって左に立つらしい。

折角なので庭園も回ってみた。ここでは東大寺南大門と若草山を借景とした場所が非常に良い。

道の所々に縄で縛った石が置かれている。

この先立入禁止を示しているようで関守石というらしい。

庭園内はよく整備され、取り分けこの季節柄、アシビの花が印象的だった。


この雛人形の展示は今日、3月3日で終わる。雛人形だから当然かな。