琉球大学+長崎大学の森直樹氏による論文捏造の追及ブログ

琉球大学大学院医学研究科及び長崎大学熱帯医学研究所における論文捏造・研究不正の追及ブログ

琉大データ流用 抜本的な再発防止策を

2011-03-24 | 琉球大学の事件に関する報道・ニュース
琉大データ流用 抜本的な再発防止策を
2010年12月8日

琉球大学医学研究科の研究論文にデータ流用の不正があった問題で、4人の博士号学位が取り消されることになった。
 さらに2人の論文取り消し手続きも進んでおり、学位取り消しは計6人に上る見込みだ。学問の府としてあってはならない事態である。全国の研究者の信頼を失った傷は深く、学生はもとより、その父母に与えた不安も大きい。
 琉大は沖縄初の高等教育機関であり、幾多の優れた人材を輩出してきた。その歴史に泥を塗るような不祥事だ。残念でならない。大学関係者は厳しく襟を正し、二度と同じ過ちを繰り返さないよう、抜本的な再発防止策を講じてもらいたい。
 研究論文は男性教授(当時)の指導によるものだった。教授は「(流用も含め)私が助言した」と認めている。
 今回の事態の結果、学位を取り消された大学院生らは、これまでの研究に要した時間を空費したことになる。研究者としての位置付けにも影響しているだろう。
 研究者は指導者に従うのが一般的だ。しかし、いくら指導されたとはいえ、実験データを使い回しするのは常識に照らして問題だ、と気付いてしかるべきだった。
 院生たちにはいささか気の毒な印象もあるが、やはり一定の責任はある。研究倫理をあらためて自覚し、今回の失敗を教訓にもう一度挑戦する気概を持ってほしい。
 文部科学省は「教員の指導上の問題で博士号の学位が撤回される事例は把握していない」と話している。今回の事態が異例中の異例と分かる。
 教授は8月に懲戒解雇となったが、赴任したのは2002年だ。任用の際、大学側がきちんと資質をチェックしていたかどうか。少なくとも任用責任はあろう。
 若い研究者に与えた影響、信用失墜の度合いを考えると、教授一人を解雇して終わっている大学の処分の在り方は疑問だ。教育・研究機関としての責任を自覚してもらいたい。
 発端はことしの3月だった。米学術誌がデータ流用を指摘して発覚した。外部から指摘されるまで琉大が内部で不正を見抜けなかった事実は、厳然として残る。
 してみると、琉大に最も求められるのは研究の適不適を事前に点検する機能ではないか。現段階ではその点が曖昧なままだ。早急かつ抜本的な対応を求めたい。


http://megalodon.jp/2011-0224-2047-48/ryukyushimpo.jp/news/storyid-171004-storytopic-11.html

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