山に癒されて…♪

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夢だった北岳 6 北岳肩の小屋 テン泊の夜

2019年10月01日 | 山登り 南アルプス
夕焼け小焼けの仙丈ヶ岳と乗鞍岳

2019年9月15日(日)☀/☁ 北岳


夜中は何度か目を覚まします
深い眠りなのか
浅い眠りなのか
感覚的には覚えていない感じです
そして 朝がやってきました・・・





外は灰白色のガスに包まれています
強くはありませんが
全てを濡らすには十分なが落ちていました

体はいい感じで目覚めます
しかし 少しでも動くと 息は上がります
結局 脈も頻脈のまま
100を切る事はありませんでした


テントから出てみると
小雨が顔を叩きます
まだ夜が明けきれない山の中
撤収する人や 外を眺める人様々ながら
昨夕のような活気はありません

ただ こんなお天気で
おトイレの場所が近いのはとても嬉しい
感謝感謝と登っていくけれど
やはり 動くと息が上がり 眩暈がします

今回は中々 高度順応が出来ない事に
いささか愕然とします

それでも今日は下るだけ
気持ち的にはになります



 おトイレの建物

北岳肩ノ小屋前


雨という事もあり動き出しは遅いけれど
準備できて 小屋前の広場に来て見れば
多くの登山者が出発の準備をしていました

だけど 
昨日の活気のある雰囲気とは違い
雨具に包まれた人々が
やや憂鬱な面持ちで
ザックを背負っています

今日は下山日
さらば 北岳・・
ガスに隠れた北岳に別れを告げ
一気に高度を下げていきましょう!



 下ろう・・・
 ハクサンイチゲ
 ヒメコゴメグサ
 慎重に 滑らないように・・・


視界も閉ざされた登山道
昨日とは打って変わって 
景色も何もありません
下を向いたまま 
無言のまま下っていきます


 スリップ注意!
 イワツメグサ



びしょ濡れの花たち・・・

濡れた岩肌が冷たく見送ってくれます


 ヒメコゴメグサ
 小太郎山分岐


小太郎尾根も今日ばかりはただの尾根・・・

白いガスに包まれて
その全貌は白い闇の中





ハイマツ帯をただ只管下るのみ


 ナナカマドの果実



ナナカマドの赤い実が目立つ中
葉はまだ紅葉には程遠い感じ・・・

これから実の色に勝るとも劣らぬほどの赤で
山を染めていくのでしょう



 草すべり上部白根御池小屋分岐
 急な下り
 草すべり



往路の時とは別の 
草スベリへと下っていきます

雨の日に 草すべり・・・

ちょっと躊躇してしまいそうでしたが
いざ歩いてみると 急ではあるけれど
思いの外歩き易い道でした

どんどん下っていきます
どんどん下っていくと 
体が少し震え始めます

そうだった・・・
目覚めてすぐに食事が口に入らず
食べていませんでした・・・

高度が下がるにつれ
体の感覚が戻ってきて
空腹感を感じ始めたようです


 ハンゴンソウ
ハンゴンソウのお花畑


草スベリは お花畑でも有名な所のようです

今の時期はハンゴンソウのお花畑で
黄色いお花畑を楽しめました


白根御池とハンゴンソウ


白根御池畔には テントがチラホラ・・・
雨の中主は登りに行ったのか
それともテントの中で沈しているのか・・・

静かに佇み 
主を待っているようにも見えます


 標識
 案内板
白根御池とテン場


神の宿る池・・・白根御池
涸れる事のない水面に
小さな波紋が無数に広がります

雨もまた 
池の水の一部と化して行くようです



 白根御池小屋の前
白根御池小屋


白根御池小屋の前では
雨宿りをしながら休憩をとる人たちで
賑わっております

この辺りまで下ると
段々元気になって行く自分を感じます

正直なポンコツ身体・・・

脈も漸く90台になってきました
そして更に空腹感も感じるようになります

急いで小屋の受付窓口に行ってみますと
食事は8時からとの事でした

まだ8時前・・

飲み物は出せるとのことで
ココアとコーヒーを頼んで休んでいると
いつの間にか 食事の時間になっており
結局・・・ 朝食を摂る事が出来るまで
休んでいました
ならばと 食事をする事にします


ココアとコーヒー 1100円
カレーライス  900円
トイレチップ 100円


食事をしながら休憩をしていると
休まれている人たちの会話が耳まで届きます


草すべりってどこ?

今下って来ただろう

えっ 下ったって・・・あれが・・・

そうだよ あれが草すべりだよ

えぇ~ 草すべりって 
草の滑り台みたいな所と思って
覚悟していたのに~!
もう終わったの~!

ドッと笑いが起きていました

それを聞きながら 
頷く私・・・
私もそう思っていましたから・・・

同じ感覚の人が居たことが
なぜか嬉しいやら可笑しいやら・・・で 
思わずってしまいました

ただ 滑り台ではないにしても
白根御池から小太郎尾根までの標高差は
約500m・・・
急坂を一気に下って来た事には変わりありません
雨の日は滑らないように
慎重に下った方が安全な所でした


お腹が満ちて さて出発!
まだ2000mの標高地
動けば胸が激しく打ち出します
慎重に 用心して下っていきます



 白根御池小屋に別れを告げて
 濡れた樹林帯を只管下る



アップダウンが繰り返されながら
どんどん高度を落としていきます

濡れた木の根が滑りやすく
濡れた木の階段も滑りやすい
それでも 快適に高度を下げていきます



 滑らないように
 滑らないように


崩壊地に設けられ桟橋と階段・・・
濡れていると ここもちょっと慎重になります


 まだまだ続く 急な下り
 広河原に向かって・・・
 ひたすら歩く
 オクモミジハグマ
白根御池小屋分岐


沢の音が近づいてきます
白根御池小屋分岐まで下ってきました!

分岐を過ぎると 
大樺沢支流の小さな沢に出ます
そこから広河原山荘はもうすぐです


 標識に従って 広河原へ


急な登りから解放され
湿度の高い樹林帯の中を
ゆっくりと下て行きます

しかしここでも油断すると・・・ズルっ!
濡れた泥で足をとられるところも・・・
最期まで気は緩められません



 広河原山荘の方へ
 広河原山荘に立ち寄り
広河原山荘


漸く広河原山荘に着きました
着くと同時に
炭酸が妙に飲みたくなり 
自販機で入手!

サイダー 300
CCレモン 300

ベンチに座って 足を休めつつ
炭酸の刺激をのどに感じながら
渇きを癒します

ここまで下れば・・・ 
安堵したと当時に 
体から一気に力が抜けて行きます

テン場からここまで約3時間程・・・
早く高度を下げたくて
一気に下って来た感じです

休んでいると 動悸も治まりつつあります
しかし・・・ 
今回は体へのダメージは大きかったようで
疲労感が半端なく残っています

まだ もう少し頑張って歩かねば・・・
けだるい鉛の様な体を立て直し
バス停へと向かいます



 野呂川の吊橋
野呂川

野呂川の先はガスの中
晴れる気配もない空模様

それでもいつしか雨が上がり
激しく降る雨を避けられたことに感謝です





広河原のバス停が見えてきました



張ったな

頑張った・・・

北岳登れてよかったな

登れてよかった・・・ありがとう


バスを待つ間
ザックから解放された体が浮いた感じ・・・
脈は乱れているけれど 
段々落ち着いてきました

よく頑張ってくれました
私の身体・・・

今回は危なげでも 
登れたことに感謝です

チチ以外の人様に ご迷惑をおかけする事なく
無事に下って来れたことにホッとします

北岳に再び訪れる事が出来るのかは
今は分かりません・・・

もう二度と登る事はないのかもしれません

だけど・・・
心残りが 少しあります・・・

気持ちと現実の身体との差・・・ 
これから向き合って考えなければ・・・


そう思いながらも
また いつか・・・
やはり そんな気持ちもまだ・・・
残っています


限界を見たというのに・・・
困った私です・・・ね





最期までお付き合いありがとうございます




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8 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
頑張りのご褒美ですね! (J-Blue)
2019-10-02 11:04:18
お疲れ様でした。
体調がすぐれないのに頑張りと粘りがすごいですね!

今回のこのBlog記事を読んでいて、なんでもっと
沢山山登りをしなかったんだろうと、取り留めの無い事を考えて
しまいました。
山登りは若い時分に行っておくべきと、体力が低下した今になって
思うこの頃です。
それにしても無事北岳登頂を成し遂げ良かったですね!
おめでとう!
返信する
写真を撮る (hide-san)
2019-10-02 11:22:54
いつも沢山の写真を楽しんでおります。

写真を見ていて、こんな状況で写真を撮る余裕が良くあるなと思って見ています。

お疲れ様?

達成感?

安堵感?

さて、どちらでしょうか?

あるいはもっと違った感慨でしょうか。
返信する
J-Blue様 (nanekobi5963)
2019-10-02 12:31:12
ありがとうございます

少しずつ高度に慣らしていたはずで
もっと楽に登れると思っていましたが
そうはいきませんでした

J-Blue様と同じです
わたしも若い頃にもっと色々な所に
登っておけば・・・と後悔する事があります
せめて今の自分がちょっと頑張る事で登れるであろう
登りたかった山を制覇していってます・・・が
そろそろ限界が見えてきました

若い頃は時間と体力はあまりある程あれど 金はなし
歳をとるとお金に余裕ができても 体力が・・・
皮肉なものですね・・・

歳と共に根性だけは養って来たようですが
北岳は 本当に登れてうれしく思っています

温かなコメントを ありがとうございます
返信する
hide-san様 (nanekobi5963)
2019-10-02 12:37:30
こんにちは

不思議でしょう(笑)
チチからも言われます
しんどいのに なぜ写真だけは撮れるんだ!・・・と
自分でも不思議です
しんどくて足を止めても 手はカメラを持ち
いつの間にかシャッターを押しています
アングルなどは全く考えず 自分の目線でシャッターを押しているだけですが・・・

自分が居た事を残したいのもあるのかもしれません・・・
すれ違う人が心配そうに振り返る程
やつれて 病人顔丸出しでも
カメラを撮っているので
 きっと山で見かけたらすぐわかるかもです(笑)

そんなブログにお付き合い下さって嬉しく思います

お疲れ様?

達成感?

安堵感?

全てですよ~(笑)

コメントをありがとうございます
返信する
Unknown (錫杖)
2019-10-04 09:10:07
おはようございます。

ようやく山麓も秋めいてきましたね
 穂高に北岳と今年も岩の殿堂を登られましたね
私は、訳あって全国津々浦々旅に出ています。
 いち早く新雪と紅葉を北海道で楽しむことが出来ました。
 また今週は上高地に戻ろうと思っています。

 旬の風景を誰の真似もせず 感じたままに切り取る 錫杖龍はストイックでわがままブログですが
よろしくおつきあいくださいね
返信する
錫杖様 (nanekobi5963)
2019-10-04 19:32:49
こんばんは

本当に秋めいてきましたね
私も錫杖様のブログから いち早く秋を感じさせて頂いております
ただこの季節の北海道・・・
行きたいと思いう思いは昔からあったけど
叶うかどうか・・・
でも叶うも叶わぬも夢は捨ててはいけないと 
最近つくづく思う様になりました

津々浦々と旅する姿が垣間見えるような
錫杖様でしか表現できないお写真に感動しながら
愉しませて頂いております
こちらからもお願い致します
お付き合いさせて下さいませ・・・宜しくお願い致します

コメントをありがとうございます

返信する
Unknown (yamabousi)
2019-11-25 16:30:10
大変遅まきながら、憧れの北岳山行記拝見しました
体調すぐれない中頑張りましたね。
お疲れさんでした、なにはともあれ相方さんに感謝と少しだけ頑張った自分を褒めてあげましょう。
私たちも来夏 計画したいなと話しておりまして大変
参考になりましたがまだ計画の先の計画段階で希望的計画です。昨今自分も体力低下は転げるように劣化しつつあり果たして~~。
まだ未踏なので一度は行きたいな~。
返信する
yamabousi様 (nanekobi5963)
2019-11-26 08:11:28
おはようございます

ご訪問ありがとうございます

やはり3000mを超えると体に堪えますが
登れた事に感謝です♪

来年あたりですか?絶対 計画を実行してくださいね
その記録を拝見できることを 今から楽しみにしております♪

私も年々ではなく 日々の中で体力の限界を感じ始めております・・・
それも致し方ないと思いつつも
好きな山を続けられる事に感謝ですね

コメントをありがとうございます
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