夏山ので出しは 心折れて…

暑い　暑い　毎日から　漸く抜け出せると
夏休暇を楽しみに　お山への計画を立てていました


歳を重ねるたびに
若かりし頃の様な山歩きはできなくなった事を実感します
しかし…
山を楽しむという点では、
今の自分の方が好きな感じがします

ゆっくりと　のんびりと…
お花を愛でながら　歩く山歩きは
今の自分だからできるのだと　思うから…

今回のお山も　
ゆっくり　のんびりと山歩きを楽しむ事にしました


２泊３日という日程で　行けるコースを選択して
出発です



しかし…



あれほど　好天続きで　
お日様も　元気！元気！のハイテンションで
こちらは、避暑地を求めるほどだったのに…

前夜発の出発日から　雲は意地悪い動きを見せ始めます


確かに天気図を見る限り　初日は悪天である事は承知しているのですが
どこか、裏切ってくれる事を期待している自分がおりました…


少し早めに出発して夕方には、
新穂高温泉の登山者用無料駐車場に着く事が出来ました

運よく、登山口付近のスペースが空いており
駐車場の確保は無事できました
今日は、車中泊…
長い夜も、明日の行動を考えると、早々に寝て　明日に備える事にします








８月１４日　



激しい雨の音に　呼び起こされます
激しい…というより
心折れる　雨…といった方が良いでしょう


暗い朝です…道も黒光りして
停めてある車も洗車機の中にいるよう…

スマホで　豪雨レーダーを確認すると


あれ…！



まるで意地悪をしているかのように
私の頭上あたりだけで　雨雲が厚く停滞しています…



ポキッ！



心の芯から　大きな音がします


心折れてしまいました



初日から…この雨
行動できる雨の降り方ではありません


帰ろうか…

…
…


互いに無言で外を眺めます



あっ…この雨の中、登って行くのね



数人の登山者が、登り始めています…



…
…



悩んでいるときに

フッと　雨が止みます


何かを言わんとするのでしょうか
私の心を揺さぶるように
雨の姿はどこかに消えます…


ただ　あたりには重い湿った空気がクスクス笑いながら漂っています



行こうか！


じっと考えていたチチの言葉に　自然と体が動きだします



天気は回復するはず…
まずは…



行くと決まれば早いもの…！



靴の紐を念入りに締め
雨具を着た上から　ザックを担ぎます

ズシッ！と肩に重みを感じ　山へ行くのだと実感します







新穂高登山指導センターで登山届を出して
横に流れている蒲田川を渡ります




川の水は　音を立てて流れています
雨量の程を感じます




ここを渡れば　左俣林道へ…






車止めのゲートを抜けて　
再び振り出した雨が
雨具を叩く音を聞きながら
蒲田佐俣林道をゆっくりと歩いていきます





花も　雨粒の重さに垂れて
みじめな姿に…


うふふ…　私も一緒　
今日は濡れ鼠になる日なのでしょうね♪



雨降って地固まる…
お気をつけて…



行ってきます…



濡れたシモツケの花に　別れを告げて
沢の音を聞きながら歩きます


さてさて…
心折れる初日…
どんな山歩きを楽しめるのでしょう…



頑張れば…きっと…

お山の女神さま…

微笑んで　ご褒美を下さるでしょう♪












長い序章でした…　つづく