Technodonの憂鬱

なんともうしましょうか

[End of Evangelion] THANATOS - if I can't be yours

2015年08月07日 15時25分50秒 | Evangelione




なぜかこの時期、この時になってどーしても書き留めておきたくなったので書き残しておこうと思う。






新劇場版ヱヴァンゲリヲンQ~心よ原始に戻れ~








時々思い出してはいたものの、ソコから先は深く考えなかった。
 

それには理由があって、その理由というのも

理由と言うほどたいしたものではなく、単に先延ばしにするための言い訳に過ぎなかったことは
自分自身でも解かる過ぎるくらいに自覚はしていたつもりだった。


しかし、それを今になって改めて書かなくてはならなくなった動機については
それこそ、自身でも根拠もキッカケすら解からないでいる。

これは
そんな自分への戒めでもありまた、卒業アルバムへの寄せ書きのようなものにも似ているかもしれない。


前置きが長いと書くことが滅茶苦茶になりそうなので先を急ごうと思う。









Evangelion Death & Rebirth - Kanon D-Dur (Quartet)











中学三年生。


一年生のクラスのときの友達が三分の一、二年生のときのが四分の一、その他のが初めてのクラス割だった。
その女の子は、その「四分の一」の中の一人で
初めて見たときからショートカット・・・と言っていいのか分からないような

おかっぱに程なく近いショートカットのヘアースタイルで
独り静かにしていた印象だった。



同じクラスになってしばらくは、その女の子の名前を知らず
特に知らなきゃならない切迫感もなかったので、「三分の一」の数人と“新たな(喫煙)交流”に励んでいた。




そのあたりからの素行はお決まりのコースで
喧嘩に窃盗、器物破損や〇ンナー、渇アゲからバイク、いわゆる当時で言うところの「不良少年」といったもの。

毎夜毎夜に仲間と所定の場所に集まり、くだらないことで盛り上がり
くだらないことをしでかしながら、くだらない時間を浪費していた。

中学生なんて所詮、そんなことで楽しめるものだと
この14~15年くらいでわかったことだが、そのときその瞬間は
それが全てだった。






そんな「くだらない」時間を過ごしていた中で、その女の子の話題が出た。 




「〇〇智美」



















 

なんでも、その「智美」という女の子は

「元は転校生で
前年度の期末テストで学年中3位の成績だった」


という話だったと思う。



ずっと話を聞いていると、ぼんやりと
なにやら、色白で丸い顔をした、二重まぶたが大人びて見えた顔が浮かんできた。


「どんなオンナ?
話したことねーや俺」

と、そこで口火を切ると


「前から三つ目くらいの端っこの列に座ってるぞ
保健委員だったんぢゃね?

てかなんで知らねーのwww」






そこからは、自分の知らない「智美」の話で持ちきりになり、ただひたすら聞いていた。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・いや、聞かされた。










*転向直前までの成績は学年トップ
*あまりの可愛さで付近の高校でも名前が知られている
*と、俺の妹の友達からの情報←通称ツネ
*てか、学年二つ上の先輩数人からも告白されているようだ

*姉貴とそっくり
*バレーボール部トップストライカー
*じつはモモレンジャー
*彼氏が暴走族のアタマ
*『大貧民』が超ウマい
*将棋で教頭に勝った事がある
*消しゴム忘れたことがあるらしい
*テストでわざと「0点」取ったとか聞いたことがある
*あー見えて実はスケ番
*下着は黒かベージュ
*背が160超









なにがホントかさっぱりわからなかった。


「*背が160超」←


たしかに背が大きかったような気がする。
でもそんなに目立っていなかったし、160は言いすぎぢゃね?

とも思った。
「次の日に確かめてみよう」と思ったのは言うまでもない。










Thanatos: If I Can't Be Yours Lyrics








物静かな印象だった「智美」は
クラスでは3~4人くらいの女子と、よく一緒だったことが分かった。

物静か という印象の要因は、あとの2~3人がかなり明るく声も大きかったせいかもしれない。

普通に話し、普通に笑っている極普通の女の子で
笑うと幼い、あどけなさの残る笑顔をしていた。



スタイルは非常に良く、いや、ほとんどファッションモデルといってもいいくらいのスタイルで
首が長く、見事な8頭身だった。

声は意外に太く、女子とネタで笑ったり、たまにボケを咬ましてくるときには男子声のような声も出すときがあった。


嫌味も無く、“底辺”の存在だった自分にもたまに笑ってきたり
テストは常に上位なのにまったく鼻にかけたりもしない。 







「ちょっと待て

コレって“天使”ぢゃね?」









自分では気になったわけでもなく、なんとなく
あの夜の話しが頭に残っていてホントのところどーなんだ?的に確かめたかっただけなのに
いつの間にか「智美」を目で追っている自分に驚いた。


その当時は、女子となにかする ということになんの興味も湧かず
むしろ、仲間と騒いだり
せいぜい部活動でふざけあったりしてるほうが性に合ってた自分だが、「〇〇子はイマイチ、〇美は一押し」ぐらいの話しはするものの

特定の女の子が気になるようなことは無かった。


自分で自分が不思議でならなくなってある夜、いつもの場所で仲間に話してみた。











「wwwマヂで?www」




予想通りの反応で糞オモシロくなかった。

こっちは真剣に話してんだから素直に聞けないのかコイツら、ホントに馬鹿やろーで泣けてくる。




「でもよー、マヂでそーならソレって惚れたってことぢゃん?
いちおソレ、話しておいたほーがいいんぢゃね?」




さすが小学校からの付き合いのオマエはわかってんな



「だったらさーホラ、アレよ」



だから、ナンなんだよオマエよー


「“ココ”に呼んじゃえば?“ココ”に」









一瞬、驚いたがやっぱり馬鹿やろーだと思った。

学年トップクラスの、しかも中学生の女の子がノコノコ、こんな怪しいところに来るわけがない。
来たら来たでヤバイだろフツーに。


「あ、ソレいいと思うわ 俺もソレ思ったしwwww」 



オマエが呼ぶわけぢゃねーだろ



「んぢゃ決まりな!
来週、告白タイム 言いだしっぺなんだからよ、オマエ自分で呼んで来いよ?」



ナニ仕切ってんだオマエ
しかも「言い出し」てねーし





結局、明後日の土曜日に「智美」を呼び出すことになった。












【MAD】ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破×beautiful world













「どっか遠くへ行ってみないか」





唐突にそんなことを言い出した自分が情けなかったが
「智美」は少し笑って
ちょっとだけ間を置いてから「よし、行こう」と言った。












その日の昼休み、「智美」と数人の女の子とに自然を装いながら
仲間数人で加わり、さりげなく「集合」の話しを切り出してみた。

すると予想外に彼女を含めた、その場にいた女子全員(三人)が俄然乗り気になり「集合」はトントン拍子に決まってしまった。



結局、「智美」を含めた女子三人も「集合」することになったのだが




そんな展開は想定していないクソガキ共は大慌てに大盛り上がり。




考えてもみれば、「智美」の連れ二人も
じつは10人に聞いたら8~9人は「カワイイ」言うくらいの女子。

それが一気に三人も自分たちの溜まり場に来るってんだから、クソガキなら盛り上がって当然。

そのときのはしゃぎ様は今でも思い出せる。










女子三人とはボーリング場で待ち合わせ、ソコから「集合」場所に移動。


その場でボーリングしないところが中学生の浅はかさ。




仲間は「告白」のタイミングを見計らうようにそれぞれ、女子二人と他愛も無い話で盛り上がっていたところに
いつのまにか二人だけの話しになっていた。







ナニをどう喋ったのか思い出せないが
途中からは「智美」が淡々と自分自身のことを話し出していたような気がする。


彼女は

「両親からの期待が大きすぎて、それが如実にわかることが辛い」  というようなことを話していたと思う。


姉も頭脳明晰で、聞けば分かるような名高い大学へ進んだらしい。
常に、その姉とを比較されながら勉強してきていて
「そのストレスが堪らなくてどうにもできない」という。


そんなときに
「今のクラスになってからは楽しそうなみんなを見てると、少し自分でも楽しく感じる」


そう話した「智美」に、かける言葉も無く
自分の底辺さをダメ押しされたような気分になった。













Fly me to the moon - Evangelion espa�・ol









「どっか遠くへ行ってみないか」









突いて出た言葉がソレだった。

笑われて当たり前だ、何の脈絡も無い。

そのときはたぶん、クソガキなりに精一杯だったんだと思う。




周りを見ると、いつ間にか仲間たちの姿が見えなくなり結局、その夜は一晩を明かした。











次の週から「智美」は三日間だけ休んだ。


そして四日目からは普通に登校したが、あの日の夜のことはその後
まったく話さなくなり、話題にも乗らなかった。

そのまま受験シーズンに入り、「智美」は定石通りに県内でもベスト5に入る高校へ進学が決定。






自分は

地元の高校では
名前が『要注意』の書類で出回り、電車を2時間半も乗り継ぎしないと着けない高校へ進学。


二人とも、何の接点も無く時間だけが過ぎた。








































それから17~18年くらい経っただろうか


5~6年連絡もつかなかった仲間の一人から、ドコから聞いたのか、自分の携帯へ電話してきた。











『「智美」が死んだの、知ってるか?

自殺だってよ』


















運転中だったにもかかわらず、その場でクルマを停めて動けなくなった。




享年29歳

「育児ノイローゼ」だと、どこからか聞いたように思うが
今になってはどうでもよくなっていた。














それが「智美」の出した答えなのか


それとも

何かを伝えたかったのか、もう分からないが






どうしてあの夜「智美」は自分の誘いに乗ったのか
あの夜、あの場所にいたのか


それをずっと気になっていたが

やはりそれも、もうどうでもいいことなのかもしれない。








Komm Susser Tod(2013 Version PianoForte)












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1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Wimbledon (世良 康雄)
2015-09-02 02:26:39
Wimbledon 優勝speechで、Djocovicの「Flora,Euseneyへの具体性まだ無いで」ですが、備前長船やカゴメ提携Evangelionの歌のMashと友人になりたいです。英国笹川財団の渡部昇一が[統一教会][幸福の科学]であり、St.Andrews伯爵やKent公の身に危険が迫っていると伝えねば

【ameba blog Casshern】
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