現在公開中の映画「グランドブダペストホテル」を観てきました。
「ロイヤルタネンバウム」、「ダージリン急行」や「ムーンライズキングダム」の監督の最新作です。
今回も可愛らしくってお洒落でクスクス笑いが止まらないSTAFF UMI的作品でした。
「グランドブダペストホテル」という小説を書いた作家の思い出話からスタートして物語が語られるのですが、とにかくテンポの良い映画、しかもちょっと常にアップテンポなので置いていかれないようにまばたき厳禁です(無理)。
舞台は東ヨーロッパの旧ズブロフカ共和国・・・ですが、1930年代の戦争直前の東ヨーロッパのことはよくわからず、終始流れるロシアっぽい音楽でその気にさせてくれます。
グランドブダペストホテルの名物コンシェルジュのムッシュ・グスタフ(レイフ・ファインズ/ハリポタのボルデ・・・悪役)とその弟子ロビーボーイのなんともいえない師弟愛が生む冒険活劇はいい話なのに・・・なぜか笑える、めっちゃ真面目なのにどこか滑稽、そこがこの作品・監督の魅力だと思います。
さらに映画をよく観る人なら「この人!」「この人!」と二度見してしまう豪華キャストがてんこ盛りです。
ウェス・アンダーソン監督作品の常連キャストももちろんいますが、今回は初登場の大物俳優もいます。
そして3つの時代の映像が出てくるのですが、なんとスクリーンサイズがそれぞれ時代ごとに変わります。
そんな実験的な細かい演出にも気づけると嬉しいもので、何回も観ていろんな仕掛けを見つけたいとう気持ちにもさせてくれます。
この監督の作品は毎回そうですが、1シーン1シーン、絵画を見ているような完成度の高い構図も見ものです。
ミニチュアやアニメーション等の使い方も本当にキレイですし、気持ちいいほど見事な線対称の画面に心落ち着くこと間違いなしです。
最後は館内が明るくなるまで席をたたずにご覧下さい・・・というかかわいくって立てません!