豊橋では4月から公開される「ダラス・バイヤーズクラブ」を一足先に静岡まで行ってみてきました。
1985年のアメリカテキサス州でエイズに感染したロン・ウッドルーフ(マシュー・マコノヒー)が生きるために四苦八苦する映画です。
80年代アメリカ、まだエイズという病気に対する情報も治療薬も少なく、同性愛者がかかるものとして偏見の対象だった時代。
とくに保守的なテキサスの地で効果的な薬を手に入れるために、まさに捨て身の戦いを政府に挑んだ男のお話です。
一見堅くて暗い作品になりがちですが、男性ホルモンの塊のような肉食男子の主人公は「なんだコノヤロー!ホモと一緒にすんじゃねー!」と品やプライドも気にせずにあの手この手で生き延びるために何度も立ち向かって行きます。
いろんな意味で欲望むきだしなその姿はどことなくコミカルで、すがすがしさすら感じます。
VS公的機関という内容のせいでなかなか映画化がスムーズにいかず、20年の時を経てようやく公開に至ったそうです。
低予算映画にもかかわらず、アメリカではとても評価が高く多くの映画賞を受賞しました。
アカデミー賞主演男優賞を受賞したマシュー・マコノヒーの身体作り↓
左はマジック・マイクの時のマッチョボディー・・・から21キロ減量してガリ男さんに。
余命30日の宣告を受けるオープニングの瀕死タイプから、治療の効果が出てちょっと健康的に戻ったりと病状に合わせて変化する様も観察のしがいがあります。
そしてコチラも注目アカデミー賞はじめいろいろな(30以上の)助演男優賞を受賞したジャレッド・レト。
トランスジェンダーのエイズ患者青年レイヨンを演じていますが、こちらもかなりの身体作りをする役者さんです。
真面目なすっぴん女医のジェニファー・ガーナーよりも女性っぽい瞬間が何度となくあり、びっくりします。
歩き方1つとっても、初めてハイヒールをはいた人とは思えない動きでした。
余談ですが、ジャレッド七変化。
「チャプター27」での劇太り(↓右側)と普段のジャレッド(左側)です・・・もうよくわかんない程別人
そんなみんなの熱さからできた「ダラス・バイヤーズクラブ」は実話をもとに作られています。
主人公が実際になくなったのは1992年、余命30日宣告を受けてから7年以上経っていました。
映画化の話を聞いた実際のロンは「ぜひ観てみたい。自分がしてきたことが意味のあることだったと思いたい。」と言っていたそうです。
そんな背景をしみじみ思いながら鑑賞したい作品でした。
STAFF UMI