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一度一度の機会を大切に。

屈折放水塔車(大型化学高所放水車)の活動様子。

2021-03-22 01:25:04 | 消防車両(名古屋市消防局)

 今回は屈折放水塔車の活動の様子を紹介する。

 先に、名古屋市消防局において屈折放水塔車という名称は消滅している。平成27年頃から大型化学高所放水車という名称に変更され、略称は「大化高」や「化高車」としているようだ。

 今回はあくまでも活動の様子を取り上げ、屈折放水塔車と大型化学高所放水車の違いや細かい部分は記事にしていない。実は防災支援車の記事を作成していたが、情報が少なく進捗が悪いので、今回のエントリーと至った。

 写真は名古屋港で実施された送水訓練の様子。消防船舶のポンプから送水し、高所から放水する訓練。奥が港消防署の大型化学高所放水車、手前が南消防署大同出張所の大型化学高所放水車。

 写真はかつて港消防署東築地出張所に配置されていた屈折放水塔車。産業廃棄物が積まれた場所での火災に高所から放水をする様子である。この車両はブームの作動範囲が広く、下ブーム(一塔目)の起立角度は105°まで可能である。MOS-16は興味深い車両であった。

 このMOS-16は「スクアート車」とも呼ばれ、塔体基部にはスクアートのロゴが示されていた。よく見れば「S」の先端はノズルを模しており、海外のユーモアが象徴される部分であると感じた。

以上。


モリタ製屈折はしご車の機番三種類

2021-03-13 02:08:41 | 消防車両(名消以外)

本年度、名古屋市消防局に13mブーム付多目的消防ポンプ自動車「ブーム付消防ポンプ自動車」が導入された。ブームの先端に救助用バスケットを備えた車両としては昭和62年度以来の導入となる。
この導入をきっかけに近年の屈折はしご車を調べていくと、機番が三種類あることに気付く。情報過多の現代において今回のエントリーはメモ程度の内容であるが、私がかつて撮影した屈折はしご車と共に、三種類の機番を整理したいと思う。ただし、今回取り上げる三種類はすべてモリタ製と限定する。

ちなみに同様のブーム型の塔構造をもち、その先端に救助用バスケットを備えない高所放水を主とした、屈折放水塔車や大型高所放水車(別名スクアート車)については車両が違うので今回のエントリーでは取り上げない。あくまでも屈折はしご車、スノーケル車、空中作業車である。

■MSA型(東京消防庁・堀留LS)
手元に機番を特定できる資料が存在しておらず型式と写真の車両との関連付けは推測である。しかしながら製造元発行の資料と消防機器便覧の資料と照らし合わせた結果を踏まえMSA型とした。
MSA型は7~8トン車級の車台に架装され、塔体は二節ブーム構造、規格地上高は約16mである。現在では規格地上高20m以上と定められているため二節ブーム構造のMSA型は製造されていないと思う。


■MSB型(大府市消防署)
MSB型は7トン車級の車台に架装され、A-2級水ポンプを搭載する。塔体の基部側が三段伸縮ブーム、その先に関節機構をもったブームで構成され、従来の二節式より複雑な塔構造となる。バスケットが車両中央部に抱え込まれる形で収納され、また前部への塔体張り出しも少ないためか、車両全長が従来のMSA型より短縮されている。規格地上高は約21m。バスケットは首振り機構を備え、高所作業車に近い構造である。そのため塔体の製造は高所作業車等の製造を得意とする日本企業ではないかと個人的に推測する。


■MSC型(知多市消防署)
MSC型はMSB型よりも大型化された機種で8トン車級の車台に架装される。塔体の構造は前述のMSB型と同様であるが、規格地上高20mと25mが製造者より用意されている。車台や機関出力が大型化されたことにより水ポンプの高容量化や規格地上高25mの塔体を備えることができ、大型高所放水車(筒先高さ22m以上)として運用することも可能である。


以上、簡単であるがこのようなまとめ方とした。
MSA・MSB・MSCと機番が変化しているが、Mはモリタ、Sはスノーケル、A・B・Cは機種の発展順ではないかと推測するがいかがでしょうか。

久しぶりにウェブログを更新するにあたり、話題を決め、調べ、作成しましたが実に時間の要する作業であると感じた。
普段はフェイスブックにて友人限定で情報を発信している。気の知れた人間同士の交流であるが故に、発信内容にそれほど気を配る必要もなく短時間での発信(更新)が容易だ。しかしながらウェブログでは閲覧対象が不特定多数であるため、発信(更新)した内容に誤りを極力発生させないように予め調査する作業が必要である。そのため長年、名古屋市消防局の車両のみを調査の対象としてきた私が屈折はしご車、スノーケル車という不慣れな車両に焦点を当ててしまったため、内容に不備があった際にはコメント欄等で知らせて欲しい。

最後に書棚を検索していたら古い写真が出てきたので掲載しておく。
東海市消防署の屈折はしご車