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「シーズン前半は大事に使ってあげてほしい」
6日放送のCSフジテレビONE『プロ野球ニュース2023』に出演した野球解説者の平松政次氏と斎藤雅樹氏が、WBCへ向け早い仕上がりを見せているロッテの佐々木朗希投手について言及した。
プロ3年目の昨季は、20試合に登板し9勝4敗、防御率2.02をマーク。完全試合を達成するなど球界を代表する投手に成長し、3月に開幕するワールドベースボールクラシック(WBC)日本代表のメンバーにも選出された。
しかし、昨季は夏場以降にコンディション面の理由から登板間隔が開くケースが増え、体力面での不安も残っている佐々木。今春のキャンプでは、WBCが控えているため、例年よりも早いペースで調整を行っており、シーズンの終盤まで体力が持続するのか心配な面もある。
佐々木について、平松氏は「(昨年4月に)パーフェクトゲームをやって、次の試合も8回まで完全投球。ああいう力は持っている。休養をどれだけ与えなきゃいけないのかなという難しいところもあるけど、シーズンを通してローテーションを守れば大変な成績を残すと思いますよ」と話した。
また、斎藤氏は「今年はWBCもあってこの時期からこれだけ投げられている。そうなるとシーズンに入って疲れも出ちゃうのかなと思うので、シーズン前半は大事に使ってあげてほしいなと思いますけど、それは吉井監督がうまく調整してくれると思います」との見解を述べた。
WBC日本代表の投手コーチでもあり、プロ入り当初から指導を受けてきた吉井理人新監督のもと、佐々木朗希はどのような成績を残すのか。まずは3月9日に侍ジャパンが初戦を迎えるWBCから注目だ。
☆協力:フジテレビONE『プロ野球ニュース2023』
(ベースボールキング)
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今季初実戦でアピール
ロッテの高卒5年目・藤原恭大が、今季初の実戦となった11日の楽天モンキーズとの国際交流試合に『1番・センター』で先発出場し、1安打2打点1盗塁とアピールした。
藤原は初回の第1打席は初球を打ちにいき遊ゴロに倒れたが、続く1-0の2回一死二、三塁の第2打席は、ライトへ貴重な2点適時打。山本大斗の打席では、二塁盗塁と持ち味である足でも魅せた。
5年目の覚悟
昨季は「しっかり活躍してマリーンズの1番は藤原だという印象をつけられるように結果を残していきたい」と意気込んだ22年シーズンは自主トレで「踏み込みというか下半身の力強さというのをすごく感じていて、打球もそうですけど、力が伝わっているなと感じています」と自身の中で手応えを掴んでいた中で、春季キャンプ直前に新型コロナウイルスに感染。
シーズンが始まってからは一、二軍を往復。それでも、シーズン最終盤の9月18日の日本ハム戦で、3-4の9回一死二塁の第2打席、石川直也が3ボール2ストライクから投じた7球目のナックルカーブを前進守備の横を抜けていくセンター前に貴重な同点適時打を放つと、9月30日のオリックス戦でも1-2の7回一死二塁の打席、山本が1ボール1ストライクから投じた3球目の124キロのカーブに詰まったあたりもレフト前に落ちる安打で二塁走者の髙部が生還する同点打。さらに2-3の9回二死一、二塁の第5打席、守護神・平野佳寿が1ボール1ストライクから投じた真ん中高めの135キロフォークをライト前に弾き返す同点の適時打を放った。
シーズンの打撃成績は打率.209、1本塁打、5打点、9盗塁に終わったが、9月は月間打率.333(30-10)、1本塁打、4打点と結果を残し、2023年シーズンに向けて期待の持てる内容で終えた。
一冬を越えて、この春、昨年までに比べて打撃フォームが少しコンパクトになった印象を受ける。そのことについて藤原は「なるべく無駄な動きをなくすということも取り組んでいるので、そこはあるかなと思います」と明かす。
追い込まれるまでは積極的に力強いスイングをし、追い込まれてからアプローチバッティングに切り替えていたが、初球からアプローチ気味のバッティングをしているようにも見える。
藤原は「特に(意識は)ないですけど、まだやっぱりちょっとコンパクトにしているので、爆発的な力はまだないです。徐々に力もついてくるかなと思うので引き続きやっていきたいと思います」と現在取り組んでいることを継続し自分のモノにしていくつもり。
バットも昨年とは違う色のバットを使っているが、そこに関しては「気分転換でやっています」とのこと。ただバットの長さは昨年までから比べて1センチ長い86センチに変更した。
外野のポジション争いに目を向けると、昨季までの実績を踏まえればベテランの荻野貴司、昨季競争を勝ち抜き盗塁王に輝くなどレギュラーをつかんだ髙部瑛斗は決定的で、残り1枠を複数の選手で争うことになりそうだ。
「5年目は一つの区切りだと思うので、スタメンを勝ち取らないといけないと思いますし、後もないのでしっかり自分のやるべきことをやりたいと思います」。短期間で結果を残すことはできている。今取り組んでいることをモノにし、今季こそシーズン通して活躍したい。
取材・文=岩下雄太
(ベースボールキング)