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コラム記事【6/25~6/26】

2023年06月27日 01時30分26秒 | マリーンズ2023
≪6/25≫


 ロッテの西野勇士は、20年に右肘のトミー・ジョン手術を受け、一軍本格復帰した昨季はリリーフを務めたが、今季は先発に再転向し、ここまでリーグトップタイの6勝を挙げる。

 西野の持ち球といえば、ストレート、フォーク、スライダー、カーブだったが、「今年はずっとシュート投げているんですけど、たまに右のインサイド真っ直ぐがありますが、基本的にはシュートが多いですかね」と、今季はそこにシュートが加わった。

 主に右打者のインコース、左打者のアウトコースにシュートを投げている。「シュートを効果的に使えているのかなと思う」と、本人も手応えを掴む。

 “カウントを自分有利に持っていけるように”、“ストライク先行”を強く意識する西野は今季とにかく、1イニング当たりの球数が非常に少ない。2019年以来となる完投勝利を挙げた5月20日の楽天戦では、9回を投げ97球だった。今季6イニング以上投げた登板が8試合中6試合だが、100球以上投げたのは前回登板の9日の広島戦(6回2/3を投げ114球)だけだ。とにかく少ない球数でアウトを奪っている。 

 シュートを覚えたことが少ない球数で長いイニングを投げられている理由なのだろうかーー。

 「それもあるし、攻めるバリエーションもだいぶ増えていけているのかなと思います」。

 また、追い込んでからフォーク、スライダーで打ち取っていたが、シュートを投げるようになったことで、早いカウントで打ち取れている。

 「そうですね、今までの僕のイメージとかバッターはある程度あると思うし、対戦したことない選手でも西野と言えば真っ直ぐ、フォークだと思っているので多分。そこでシュートだったり、遅いカーブがあったりでかなりイメージを壊しながら投げられているのはいいのかなと思っているんですけどね」。

 先発投手として投げるために、必要な球種としてシュートを使っているということかーー。

 「そうですね。僕の基本は真っ直ぐとフォークだというところでブレないと思うので、そのイメージをどうやって使っていくかというのが大事。フォークを捨てたわけではないですし、真っ直ぐを投げないわけではないですね」。

 大前提として武器であるストレート、フォークがあっての“シュート”。

 「とにかくゲームを作っていくことが僕は大事だと思っているので、テンポよく、球数を減らせれば、長いイニングを投げられると思うし、とにかくそこだけ。テンポと長いイニングを意識してゲームを作るところを意識して投げられたらと思います」。

 ストレート、フォーク、スライダー、カーブ、シュートを駆使して、テンポよく少ない球数で抑えていき、長いイニングを投げる。リーグトップタイの6勝を挙げる右腕は、マリーンズの先発に欠かせない存在だ。

取材・文=岩下雄太

(ベースボールキング)

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≪6/26≫


 負けに不思議の負けなし、勝ちに不思議の勝ちあり――。南海、ヤクルト、阪神、楽天の監督を歴任した故野村克也さんの言葉だと思っていたが、実は江戸後期の肥前平戸藩主で剣術の達人でもあった松浦静山の剣術書「常静子剣談」の中にあった一文らしい。いずれにせよ、負ける時は必然的な要因があるが、勝つ時には、どうして勝ったのか分からない勝ちもあるということなのだろう。今年のロッテは“不思議な勝ち”が少なくない。故障者が続出し、チーム打率はリーグ3位、チーム防御率も同5位ながら、春先から長く首位を守り、現在も3強にとどまっている状況だからこそ、吉井マジックという言葉もよく使われている。

 ただ、マジックには必ずタネがある。平沢や池田ら2軍から昇格させた選手が即活躍したことについて、吉井監督は「調子が良いから昇格させたのに、すぐに使わなかったり、使わないまま抹消したり、もったいないなと思っていた」。日替わり打線に関しても「本当は固定するのが理想だけど、今はどうやったら、より多く点をとれるかを考えて組み合わせを変えている」と答えは明確だ。2度のブルペンデーで勝利を収め、先発投手2人を継投させるピギーバックも成功。そのあたりは日米7球団でプレーし、3球団で投手コーチを務めた経験から培った慧眼からくるものだろう。選手たちにとってはチャンスが巡ってくる機会が増え、自然とモチベーションは高くなる。多くの解説者も指摘する吉井監督の人心掌握術もタネの一つと言える。

 しかし、吉井マジックの真髄は目先の試合に勝つことではない。リーグ優勝という目標に向けて日々、次のタネが仕込まれている。例えば、24日の日本ハム戦。4―4で迎えた9回1死一、三塁。そこまで23打席ノーヒットで安田をそのまま打席に送り出した。代打起用という選択肢もあった場面。実際に前日23日の同戦では7回1死一、二塁から安田に代打を出していた。

 「きのう代打送って彼はかなり悔しい思いをしていたと思うので、どういう姿を見せてくれるかなと思って。ああいう、のっぴきならない状態で本能で打ったら何か変わるんじゃないかなという思いもありました」

 安田の成長に期待して送り出し、結果は左犠飛でサヨナラ勝ち。プロ6年目の安田にとってもチームにとっても1勝以上の価値のある勝利だった。日々、小さなマジックを積み重ね、秋には大マジックとして完結すると信じている。
(記者コラム・大内 辰祐)

(スポニチ)

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≪6/26≫


今季初出場で好結果

 「本当に年齢的に数多く打席をもらえる立場ではないので、1打席、1打席、その打席でなんとかコンタクトをできるようにやっています」。

 23日に特例2023で一軍登録を抹消した藤岡裕大の代替指名選手として今季初昇格を果たしたロッテ・福田秀平が、『2番・指名打者』で今季初出場した25日の日本ハム戦でマルチ安打と結果を残した。

 0-0の初回一死走者なしで迎えた第1打席、日本ハム先発・鈴木健矢が3ボール2ストライクから投じた6球目のシンカーをセンター前に弾き返し、今季初打席で初安打を記録。一塁ベース上では両手を叩き喜んだ。6月はファームでスタメン出場した試合の第1打席、打率.667(6-4)と一軍でも変わらず、第1打席での強さを発揮。 

 続く3-1の3回一死走者なしの第2打席も2ボール2ストライクから鈴木が投じた5球目の112キロスライダーをセンター前に運んだ。

モデルチェンジ

 この3年間、福田秀平の打撃映像を見ていると、外野へフライの安打を打っているとき、打ち取られたとしても外野にフライを打っている時は、調子を上げていく、調子が良いように見えた。

 「肩甲骨を骨折してから、すごく苦しんではいるんですけど、その中で自分のバッティングというのを怪我する前の時を結構求めてやっていた3年間。なかなかそれだと力が入らないし、可動域も出ない中で、同じスタイルでやっても厳しいというのはわかっている。今年は二軍のコーチとこの肩にあったバッティングというのを模索してきました。今は外野に飛ばす、遠くに飛ばす、強く振る意識はしていないですね」。

 20年6月の練習試合で死球を受け右肩甲骨を骨折してから、自分がやりたい角度をつけた遠くへ飛ばす打撃ができないもどかしさ、悔しさがあった中で、自身が求めてきた打撃スタイルを捨てて、モデルチェンジを図った。

 「モデルチェンジを自分の中で、この肩でできるバッティングというのをずっと模索してきた中で強く振る、遠くへ飛ばすというのを捨てて、とにかくコンタクトすることを意識しています」。

 今季はノーステップ気味に打ったり、すり足気味に打ったりしている。そういった部分も含めて「全てはこの肩でできるバッティングをという感じです」と教えてくれた。

執念のプレー

 右肩の肩甲骨を骨折してから思うようなプレーができない中でも、チームの勝利のために戦う姿を見せてきた。昨年8月24日の西武戦では、2-2の7回無死一塁で森友哉(現オリックス)がライトフェンス際に放ったあたりをフェンスに激突しキャッチ。すぐに立ち上がれず、センターを守っていた髙部瑛斗にボールを投げ、ボールを受けた髙部が中継の二塁・中村奨吾に送球。二塁を狙った一塁走者を刺そうと中村はセカンドベースに入ったショート・小川龍成に送球しダブルプレーが完成したということもあった。このプレーで福田は「左肩関節前方脱臼」し離脱したが、怪我を怖れずひとつのアウトを奪う執念。当時3連敗中だったチームに喝を入れ、同試合からチームは3連勝した。

 この時マウンドで投げていた唐川侑己は昨年9月に取材した際、「もしあれが抜けていたりとか、1つしかアウトを取れていなかったら、全然結果も変わっていたと思います。気持ちを持ってプレーしてくれたので、そういう気持ちというのは選手みんなに伝わっているとは思います」と感謝した。

 ロッテにFA移籍してから4年。ここまでは苦しい時間の方が長くなっているが、チームの勝利に貢献しようと必死にプレーする姿は、マリーンズファンの心に届いているはずだ。

 「今のこの体でできる、この肩でできるバッティングを一軍でも結果として出していきたいと思います」。ここから福田秀平の巻き返しが始まる。

取材・文=岩下雄太 

(ベースボールキング)


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