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拾い読み★2018-007≪コラム記事≫

2018年01月07日 10時25分27秒 | マリーンズ2018

優勝を狙うためにこだわる「数字」は……千葉ロッテ・井口監督に聞く

「BEST T! MES」連載30問30答、2018年最初に登場するのは2017年の雪辱を期す千葉ロッテマリーンズの新監督・井口資仁氏。「Q1.2018年の抱負を教えてください」。

チームとしての「数字」を明確にしていく

 パ・リーグ優勝を目標に戦っていきます。
 マリーンズは、2005年にシーズン2位からプレーオフを、2010年にはシーズン3位からCSを勝ち抜き日本一になりました。

 05年は規定によりリーグ優勝という結果になっているものの、レギュラーシーズンを制することには、40年以上も手が届いていない。今年は、そのリーグ制覇というチームとしての偉業に挑みたいですね。

 同時に、選手の育成にも力を入れます。育成は一朝一夕で結果が出るものではないけれど、数年後に常に優勝を狙えるチームを作るために、必要不可欠な要素です。

 その第一歩として、選手たちに明確な目標を持たせることからスタートしたいと思います。

 チームとして上位に進出するために……と考えたとき、たとえばチーム打率やチーム犠打数など、チーム成績として求められる数字はある程度決まってきます。もしかしたら、選手全員が個人の目標をクリアするのは難しいのかもしれない。だから、チーム全体として「この成績を達成しよう」ととらえていきたいですね。

 そのチーム成績の中で、特に重要視しているのが、三塁打数と四球数です。

 ホームランが出にくいZOZOマリンスタジアムの特性上、オーバーフェンスの打球を増やすことにはこだわりません。その代わりに徹底したいのが、ひとつでも先の塁を狙う走塁意識です。秋季練習から、「二塁打をすべて三塁打にする」というくらいの意識をもってやってきました。だから三塁打の数は増やしたいですね。

 四球に関しては、「フォアボールとヒットは一緒」という考え方を選手に伝えました。ボールを見極めて「フォアボールを取ろう」という意識が高まれば、低めのボール球に手を出すことも減ってくる。チーム内で、四球の価値を今まで以上に高めていきたいです。

 野手陣同様、投手陣に関しても、奪三振数や投球回数など、チーム全体としての目標を設置して、そこをクリアしていくというやり方を求めていきます。

〈明日の質問は…「Q2.目標とする優勝を目指すためにまず選手に課すことは?」です〉

構成:田中周治 



千葉ロッテの意識改革「選手には具体的な数字を書かせる」井口監督に聞く

「BEST T! MES」連載30問30答、2018年最初に登場するのは2017年の雪辱を期す千葉ロッテマリーンズの新監督・井口資仁氏。「Q2.目標とする優勝を目指すためにまず選手に課すことは?」。

「プロは結果がすべて」と言われる理由を伝える

 選手個々には、2月1日から始まる春季キャンプで、最初に具体的な目標を紙に書かせるつもりでいます。それは「一軍定着」とか「ローテーション入り」という結果ではなく、「○勝する」「打率○割を残す」といった具体的な数字です。

 どんなプロ野球選手も、シーズンが始まるときには、ざっくりとした目標は立てますが、それではシーズンが進むにつれて、どうしてもブレていってしまう。だから、明確な目標が必要になってくる。もちろん、自分の実力とかけ離れた突拍子もない数字を掲げても意味はありません。でも、頑張れば手の届く範囲の数字で目標設定することは非常に有効なやり方だと思います。

 そして選手たちには、毎日の練習がつらく感じる時に、自分で書いたその目標を見て、自分自身を鼓舞してもらいたいと思います。

 僕自身も、現役時代……ダイエーホークスに在籍していた20代の頃は、たとえば、「1週間に1盗塁」という具体的な目標を設定していました。その目標をクリアしていけば、シーズンで30盗塁以上を記録できる。そうすれば、盗塁のタイトルも視野に入ってくる。

 成績はそうやって残すものだと僕は考えています。それを積み重ねることが選手としてのキャリアアップとなり、一流選手への道につながっている。

 プロ野球がなぜ「結果がすべての世界」と言われるのか。その本当の意味を、特に若い選手には理解してほしいと思います。

 僕自身も数字の目標を立てなければいけません。チームの勝敗をマネジメントする指揮官の立場としては、90勝を一つのラインと考えています。もちろん、すべての試合で勝つことが理想ですけど、相手がいることなので、実際の勝負ではそう上手くはいきません。その中で、たとえば、こちらのエースが登板する勝ちゲームや、反対に相手のエースと対戦しなければならない、いわゆる捨てゲームなどを考慮しながら計算して、90勝を狙う戦い方をしていきたいと思います。

 僕自身がチームを率いることを初めて経験するので、実際にやってみないとどうなるかわからない部分があることは事実です。でも、だからと言って途中で目標設定を変えるようでは、いけないと思います。

 そういう信念がなければ、長いシーズンを耐えながら戦い抜いていけない。チームとしても、監督である僕自身としても、開幕時に立てる目標を1シーズン、ブレずに持ち続けたいと思います。

〈明日の質問は…「Q3. 現役引退を決めたきっかけは?」です〉

構成:田中周治 


「2017年」と決めていた引退、井口資仁が影響を受けたメジャーリーガー

「BEST T! MES」連載30問30答、2018年最初に登場するのは2017年の雪辱を期す千葉ロッテマリーンズの新監督・井口資仁氏。「Q3.現役引退を決めたきっかけは?」。

「まだできるんじゃないか?」と言われるうちに辞めたかった

 2017年を現役最後のシーズンにしよう。

 2、3年前から自分自身の心の中では、そう決心が固まっていました。

 プロ野球選手には、それぞれ自らの引き際に対する考え方があるでしょう。泥臭く最後までユニフォームを着続けるタイプ。逆に潔くスパッと退く決意をするタイプ。僕は周囲から「まだできるんじゃないか?」と思われるうちに辞めようと思ってきました。

 まだ現役を続けられる自信はある。でも、限界ギリギリまでは続けたくない。その思いの狭間で、2017年を区切りの年にしようと決めたわけです。

 かなり以前から決めていたことだったので、昨年6月に2017年限りでの引退を発表した際にも、ウルッと来ることはありませんでした。すぐに切り替えて、次の人生の目標を見つけて、そこに向かっていきたい。僕は元来、そういう性格ですし、きっとそういう生き方があっているのでしょう。

 引退発表をその時期にしたのにはもう一つ理由があります。2016年に、MLBボストン・レッドソックスのデービッド・オルティズ選手が引退しましたが、彼はその前年のオフに翌年限りでユニフォームを脱ぐことを発表。シーズン中は、最後の遠征カードとなる各地のスタジアムで引退セレモニーが行われました。

 僕はそのスタイルに憧れていたため、ある程度早い時期にファンの方へ引退することを伝えたかったのです。一人でも多くのファンの方に、最後にプレーする姿を見てもらいたい。そういう思いからでした。

 その甲斐あってか、ファンの方には各地のスタジアムで多くの声をかけていただきましたが、中でも、8月27日の福岡ヤフオクドームでのソフトバンク戦は心に残っています。

 プロ野球選手としてのキャリアをスタートさせ、成長できた地で、元同僚の和田毅投手と対戦できたこと。何とかヒットを打てたこと。試合後には、その和田投手と工藤監督から花束を贈られたこと。いずれも忘れられない思い出です。

 21年前、僕はプロ入りした際に、いくつかの目標を立てました。日本シリーズで優勝する。メジャーリーグでプレーする。日本球界に復帰してメジャーでの経験を後輩たちに伝える。

 紆余曲折ありましたが、その目標はある程度順調に達成できました。自分でも恵まれた現役生活だったと思っています。

〈明日の質問は…「Q4.昔と変わりつつあるメンタリティの中で、現代を尊重したいもの、改善したほうがいいものは?」です〉

構成:田中周治

(以上 BEST T! MES)


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