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レポピ - Piano Lesson Report

埼玉県上尾市&桶川市にある「たかすぎ音楽教室」(ピアノ・声楽・ソルフェージュ・楽典)のレッスン風景をつづります。

8分の6拍子は2拍子です

2006年03月21日 | レッスン

昨秋から教室にかよいはじめた高校1年生のくうさん。はじめて会った時にはたったひとりで教室にきて、保育士の資格取得のためにグレードに挑戦したいなど、目標と抱負を語ってくれました。しっかり者の高校生だなあ、と感心したものです。

以前はべつの教室でピアノを習っていましたが、しばらくブランクがあり、レッスンではその中断した箇所からはじめることになりました。テキストはル・クッペー「ピアノの練習ABC」です。レッスンを再開して以来、順不同で数曲を仕上げ、いまは練習曲9(I,ハ長調)をさらっています。

この曲は8分の6拍子で、4声体の書法でつくられています。左手で2音、右手で2音、両手で合計4音の和音をつかみ、8分音符できざみながら、同時にソプラノのメロディをうかびあがらせなければなりません。
もともと和音をつかむという指の操作はむずかしいもの。譜読みの最初の段階では、両手できちんと4音をつかまえることに気をつけながら楽譜を見てもらいました。

今回のレッスンではリズムに注目しました。8分の6拍子で、8分音符のリズムで和音をきざむわけですが、どの拍も均等に鳴らしてしまうとガチャガチャと騒がしい、工事現場のような音楽になってしまいます。
8分の6拍子は、8分音符3つがひとまとまりになり、あたかも2拍子のように感じて弾かなければならないことを説明しました。「①、2、3、④、5、6」というように、丸印のついた拍に勢いをもたせ、とくに①は強拍として感じながら弾くようにアドバイスしました。

さらにもっとテンポがあがると、この曲は2小節で1フレーズであることに気づくと思います。1小節めの和音のきざみは、2小節め頭の倚音(いおん / 非和声音の一種)にむかってクレッシェンドぎみに奏し、倚音をしっかり弾いて、つぎの和声音でやわらかく調和させます(これを解決といいます)。実際に耳で聴いてもらうと、「クレッシェンド→倚音→解決」というながれをよくつかめたようです。ためしにくうさん自身にも1フレーズ弾いてもらいましたが、2小節がひとまとまりの、大きなフレーズを感じながら奏することができました。

練習曲のよいところは、曲のなかにおなじ型がたくさん出てくることです(その型だけでつくられている場合もあります)。型の要領をつかめば、あとは音の変化に気をつけながら適宜応用していけばよいのです。次回はきっと、8分の6拍子らしいリズム感で曲を弾くことができると思います。(こうき)

レッスン日 2006年3月17日(金) 18:00


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