レポピ - Piano Lesson Report

埼玉県上尾市&桶川市にある「たかすぎ音楽教室」(ピアノ・声楽・ソルフェージュ・楽典)のレッスン風景をつづります。

リハーサル・本番まぢか

2006年11月30日 | レッスン

ハルさんのピアノ・レッスンです。

幼稚園のミュージカルの本番がちかづいてきました。12月17日(日)です。1週間後には、とおしのリハーサルもひかえています。

まだ心配な箇所がのこっているハルさんは、臨時の特別レッスンを入れてがんばっているところ。とにかく弾く曲数が多いので、個々の曲についてはテクニック的にクリアしていても、弾きとおすとなるとたいへんなのです。

不安なのは、最後のいくつかの曲です。とくにフィナーレはもうひと踏んばりが必要な様子。今日のレッスンでは、前回までにまだ手のうちに入っていなかった後半に的をしぼって練習しました。

幼稚園でのお仕事をしながら練習時間を確保するには、かなりの努力がいります。曲はずいぶん前から決まっているのだから、ふだんから子どもたちの歌の練習などをつうじて職場で練習ができないの? と聞くとハルさんは、秋からは体育祭、展示会など行事が多くて、なかなかそうもいかないといいます。
とくに5歳くらいの子どもたちは体育祭なら体育祭、展示会なら展示会と集中させてあげたほうがよいそうです。あまりはやい時期にミュージカルの練習に取りくんでしまうとそちらに気がむいてしまい、そのあいだ各行事への集中力が散漫になってしまうそうです。
なるほどねえ…。そんな苦労もあります。

さてレッスンです。
曲は「ともだちほしいな おおかみくん」(作詞・作曲=阿部直美)です。うさぎ、ぶた、きつね、たぬきなどおなじみの動物たちが広場で遊んでいるところに、おおかみがやってきます。みんなはびっくりして、もしかして食べられちゃうの? と心配になりますがおおかみは、僕だって泣きたくなっちゃうような悲しいときだってあるんだよ、と訴えます。そこでみんなは仲よしになり、花いちもんめをいっしょに踊ってフィナーレというお話。
わらべうたを上手におりこんであり、付点のついたはずんだリズム(ハネ)の歌が中心の、とても陽気な曲です。

第7曲「ウェーンウェンウェンの歌」では、左手のアルペジオが流暢にながれませんでした。しかし今日はだいじょうぶです。短期間にずいぶん弾けるようになっています。本人がいうには右手の旋律の指づかいで、「5→5」と無駄に取りなおしていた箇所を「5→4」になおしたら、ずいぶん左手に注意がむくようになったとのこと。
そう、ピアノはちょっとしたことをなおすと、部分全体がよくなったりしますね。指づかいはちょっとしたことのようですが、気をつけるとその効果は絶大です。

第8曲「げんきもりもりの歌」では、間奏部分が心配でした。左手の3連符のながれに、うまく右手をあわせることができないのです。
この左手の「ラ」の連打は、ようするに保続低音として「ラ」の音がずっと底で鳴っている効果が出ればよいのです。ピアノという楽器は音を保続させることがむずかしいので、このように音をながくのばしていたい場合はリズムをつけてきざませることがたびたびあります。音がながくのびた感じで聴こえるよう、各音でのはっきりした打鍵は必要ありません。

問題の「フィナーレ」です。ピアノの伴奏にのって子どもたちが踊ります。ピアノはソロ状態なので、かなり目立つところ。しっかり弾かなければなりません。

出だしの和音「シ♭・レ・ファ・シ♭」が、付点リズムのあいの手をはさむとつかみづらいようです。あいの手の「シ♭」のオクターヴ奏で、鍵盤から離れている「レ・ファ」の音(指)を意識してもらいました。指は鍵盤から離れても、すぐに出てくる「レ・ファ」の鍵盤の真上にいるようにします。「シ♭・レ・ファ・シ♭」の和音を弾く場合と、「シ♭・シ♭」のオクターヴを弾く場合で、手のフォームをおなじにするのです。
また手をひらくと必然的に力が入りますが、できるだけ手首を柔軟にしてバネを利用して打鍵します。手首の力がぬけると、自然に指さきが下をむいてミスタッチを起こしにくくなります。

テーマの最初は変ホ長調で、つぎに半音あがりホ長調に転じて盛りあがります。ふたつの部分は同一の旋律ですが、問題点はちがっています。
変ホ長調は「シ・ミ・ラ」にフラットがつきます。主音、下属音、属音と呼ばれる主要三和音すべてがフラットして、鍵盤上、黒鍵を弾くことが多いのです。黒鍵をふくむ和音奏の連続は、けっこうやっかいなもの。タッチの違和感に慣れる必要もあります。
右手の旋律をしくじるので、右手だけで弾いてもらいました。片手では弾けています。左手がついて注意がそれると、白鍵と黒鍵を行ったりきたりする右手の「前後の動き」をわすれてしまうため、フラットの音をつかみそこねるのだとわかりました。

左手は片手練習をもっともっとしてください。その場合、拍頭にあるバス音を手首のバネをつかって強く弾き、裏拍の和音はその反動で「ちょっとさわる」ていどに鳴らします。躍動感が出るでしょう? リズムのながれがよくなって、ずっと弾きやすくなるはずです。
ぜんぶの音をしっかりと鳴らしすぎて、リズムが渋滞しています。これではテンポもあがりません。ハネた付点リズムを、「強→弱→強→弱」のタッチで弾けるように片手練習してください。

ホ長調の部分はペダルが問題になりました。基本的にひとつの和音にひとつのペダルをつかって、最後ですから思いきってゴージャスなひびきにします。
「私が弾くと、なんだかうるさいんです…」とハルさんは遠慮ぎみ。

それは左手のきざみの和音を鳴らしすぎているからですよ。バスは強く弾き、そのひびきに溶けこむようにあとの和音をきざみます。ペダルに音をひろってもらうつもりで、アタックをつけないように。メロディが半音でにごる箇所や、和音のかわりめではペダルを踏みかえます。
こうした要領は、どこで踏みかえるか戦々恐々とするより、あるていど耳にまかせてしまったほうがよいのです。ひびきが多かったら踏みかえる。いちおう楽譜にはこまかくペダルの記号をふりましたが、直感を信じて気を楽にしてください。対応できる音楽的な耳をもっていますから。

さあ、あとひと踏んばりです。(こうき)

レッスン日 2006年11月30日(木) 20:30

カッチーニの「アヴェ・マリア」

2006年11月29日 | レッスン

お嬢さんがご希望の大学の作曲科へ進路が決まり、ホッとされたさっちゃんです(2006年11月14日 「YOUさん、おめでとう」)。

「お仕事をしながらお子さんをそだてて、おうちでみなさんのバランスをよくとっていらっしゃいますね」と私。さっちゃんは、「いいえ、子どもは4人なんですよ。それぞれちがっていますから、なかなかむずかしくて…」とおっしゃりながら、せっせと足から体操をはじめていらっしゃいます。
「4人! それはまたご立派!」

はい、足首、仙骨、首を整えて、バランスをとって、首をのばして、と声がけします。肩胛骨をグッと寄せていただくとき、私はうしろにまわって寄せるお手伝いをします。ギューッ。上をむいて、力をぬいて、と私。「わあ、気持ちがいい」とさっちゃん。

体も気持ちもほぐれて、さあ、発声です。

今日はカッチーニの「アヴェ・マリア」を練習しました。
声を出す前に、背筋を用意します。「ベルト~」と声をかけ、息の用意。「歌いましょう」とまた声をかけます。

歌いだしの「Ave Maria」では、高い「レ」の音をめざしてのびのび声を出してください。息をきちんと出せば、つぎの息の用意もできるのです。第16小節まで、もういちどやってみましょう。

歌いだす前に、足、仙骨、首のバランスをとって、発声に気をつけて。
こんどはしっぱ~い! 「わかるんですけど、むずかしいですねえ」とさっちゃん。
またバランスをとって、歌いましょうと声をかけます。歌は体育会系ですね。こんどは上手にいきました。ひきあげ筋をつかって、じゅうぶんに声を出しましょう、16小節までとてもきれいです。

第25小節から、おなじフレーズが3回繰りかえされます。小節線をまたぐタイの箇所で、グッとひきあげ筋をひきあげます。そう、とてもきれい。
きれいに歌えると、歌っている本人もとても気持ちがよいもの。

「いかが? きれいにひびくでしょう?」
「ほんとにきれい。こんなふうに、いつも声が出ればいいですね」とおっしゃるので、第192回ファミリー・コンサートの出演をお誘いしてみました。

「歌ってみますか? ちょうどお嬢さんもお出になるし」
「そうですね。娘のは聴きに行くつもりでしたから、私も出ようかしら?」とリラックスした感じのさっちゃんです。歌が上手にゆくと、ほんとうに気持ちがほぐれます。

夏の「第21回発表会」のときに歌ったミュージカル「マイ・フェア・レディ」の「踊りあかそう」や、これまで上手に歌えた曲の楽譜はファイルしてとっておきたいとおっしゃって、何曲かコピーしなおしました。

今日は出演をお誘いしたふたりの生徒さんが、そろってOKのお返事です(2006年11月28日 「トスティの『もう一度!』)。私がセールスマンなら、すご腕ですね。私にはおすすめの才能があるのかもしれません(!)。

コンサートに、気軽に参加してくださってうれしいです。
12月24日(日)のたかすぎ音楽教室「第192回ファミリー・コンサート」は、ちいさな生徒さんが中心のクリスマス・コンサートです。くじ引きで、みごとプレゼントをあててくださいね。

レッスン日 2006年11月27日(月) 19:00

トスティの「もう一度!」

2006年11月28日 | レッスン

ふたりのお子さんが幼稚園に入り、両手のあいたノブコさんはレッスンにも集中できます。

体を動かしながらのおしゃべり。
足首を動かしながら、私が「いかが? ヴァイオリンでグッと音をふかく鳴らすときの、弓をひく感じとおなじ体重のかかりかたでしょう?」といえば、「ほんとうにおなじですねえ」とノブコさん。ノブコさんはヴァイオリンが主科なのです。

旋律を歌わせる前の、息のためぐあいも「おなじです」とノブコさん。
ちいさい生徒さんのご指導のとき、「なるべくお子さんの体をさわって、自分の動きをつたえるといいわよ」と私。
「体をしなやかにして、重心が決まってバランスがとれていると、耳もよく聴こえるでしょう?」と私。「ほんとですね」とノブコさん。

あおむけに寝て息をはきだしながら、足を上げ下げする体操。背筋を床につけるようにしてから腹直筋、斜腹筋、背筋をギューッとひきあげるようにつかいます。足はおまけで、上げ下げできるようになりました。ずいぶん背筋がつかえるようになりましたね。

こんどは立って、背筋をつかって背中に息を保つ練習。上手にできます。

「これだけ体を動かすと、気分がいいでしょう。歌は気分よく歌うものよ。さあ歌いましょう!」といって「コンコーネ50番」を歌いました。

曲はトスティの「もう一度! Ancora!」をすすめています。
4分の6拍子にのって4小節ずつたっぷり歌い、息をじゅうぶんにはきだしてから音をとめれば、つぎの息が用意されます。それを確認しながら、気持ちよく歌います。

ホ長調に転調した冒頭のタイを、めいっぱいのばします。すると、さきのフレーズもとても入りやすい。「ヴァイオリンののびやかさと似てますね」とふたりでいい気分です。

でも、いい気分だからって、最後の「baciar la tua bocca,」の語尾をのばしすぎてはいけませんね。ふたりで笑って、この箇所は「pp きわめて弱く」をしっかり感じながらみじかめにすれば、つぎの「e poi morir!」にピタッと入れますね。

リタルダンド(しだいに遅く)の「e poi morir!」は、その前の3拍の休符からゆったりととらえておきます。すると自然なながれで歌え、「morir!」あとの4分休符で音を切れば(歌をやめれば)、おしまいまで自由にのばせるだけの息が入ってきます。

歌いおわって気分のよかったノブコさんは、「この歌なら、こんどのファミリー・コンサートで気持ちよく歌えそうですね」とおっしゃいます。
そう、トスティはカンツォーネのように、クラシック音楽のなかでもポピュラー音楽にちかいものがありますね。内容的、技術的にもシリアスなオペラのアリアなどとは、すこしちがいます。
ノブコさんがそうおっしゃるなら、と渡りに舟で12月24日(日)の「第192回ファミリー・コンサート」にお誘いしました。ニッコリOKです。

せっかくのクリスマス・コンサートですから、専門のヴァイオリンでちいさな生徒さんにサービスしていただけませんか? とうかがうと、これもOK。
よかった! コンサートが楽しみです。(かほ)

レッスン日 2006年11月27日(月) 09:30

5指のセンサーを育てる

2006年11月27日 | レッスン

各週でレッスンにかよっていらっしゃる、ピアノのタカさん。

今日は「大人のためのピアノ悠々塾」(ヤマハミュージックメディア)から、ローゼンマン作曲の「エデンの東」のテーマを練習しました。

最初にとおして弾いてもらいました。
どうも、すこしあぶなっかしい弾きかたです。どうしてもつかえてしまう箇所がありました。最初のメロディーが終わって、曲が盛りあがるところです。

「ソーミ・ドレミ・ファーレ・シ♭」→「ミード・ラシド・レーシ・ソ」

という右手のメロディにたいして、左手はまんなかの「ド」から「シ♭」→「ラ」→「ファ♯」→「ソ」と下行してきます。

メロディはおなじみですし、左手も原則じゅんばんに音がさがるだけ。しかしタカさんがつかえてしまったのは、右手の指づかいです。

「ソーミ・ドレミ」から「ファーレ・シ♭」にいたるとき、右手の3の指から5の指にちぢんで橋わたしさせます。この「3→5」が気になって手がかたくなり、左手への注意力もよわくなってちがう音を鳴らしてしまいます。するとなんだかもう、よくわからなくなってしまうのです。

おなじ箇所を弾きなおすとき、タカさんが楽譜を見ないことが気になりました。おなじ繰りかえすにしても、音や指づかいを確認したり、どこをまちがえたのか把握してから弾きなおすと、もっと落ちついて指がコントロールできると思うのです。

ここでタカさんに、教室にはじめていらしたときのことを思いだしてもらいました。
ピアノは手を見ず、楽譜を見て弾きましょう、と僕はタカさんにいいました。ちいさな曲や、なんども弾いている曲は、いつしかおぼえてしまうものです。しかし本番用に暗譜をする場合をのぞいて、たとえおぼえてしまっていても、基本的に楽譜から眼を離さないでおいたほうがよいのです。

とくに初歩のテキストでは、音のおおきな跳躍や手のポジションの変化は注意ぶかく避けられているもの。眼に頼らずに、指さきで鍵盤をとらえてゆくことができます。眼は楽譜を読むことに集中します。

タカさんは、ご自分で「3→5」の指づかいがやっかいだと気づいています。「ここは注意!」というしるしに、ご自分で蛍光マーカーをつかって指番号を目立たせてもいます。しかし弾くときに楽譜を見ないのでは、せっかくの注意書きも眼に入りません。

楽譜を見て弾くことの最大の利点は、楽譜をはじめて見たそのときから曲が弾けるということです。とうぜんながら初見奏は読譜力、パターンの記憶、調性や和声の知識、テクニックなどいろいろな要素がうまく連動しないと上手にゆきませんが、そもそも手を見なければ弾けない状態ならば、初見奏は絶対に不可能です。

せっかく楽しみで弾いているピアノが、曲をそっくりおぼえこむまで弾けないというのではつまりません。おぼえてしまうまでなんども苦労してさらって、ようやくおぼえたなというところで、またあたらしい曲をあたえられる。譜読みの苦労が繰りかえされる…。これでは悪循環です。

ぜひ楽譜を読みながら、鍵盤を見ないで弾いてください。読むことが苦手だとしても、まずは読むことの前提として、眼は楽譜に向けておきましょう。

眼に頼らない手指は、おのずから自分の場所(鍵盤)を意識します。ポイントになっている指づかいの箇所以外はすべて、すでに手のなかに入っている音ですから、安心してメロディどおりに指をじゅんばんに動かしてゆきます。

音ひとつひとつを点のようにとらえていると、ピアノはとてもたいへんな楽器なのです。5指を眼にかわるセンサーのようにつかって弾きます。センサーの精度は、眼を楽譜に向けることでぎゃくに育ってゆきます。(こうき)

レッスン日 2006年11月27日(月) 16:00

娘の七五三

2006年11月26日 | その他

11月26日(日)に、3歳の娘の七五三のお祝いをしました。

話としては去年から、「七五三、どうする?」という感じでちょくちょく出ていました。妻が七五三でつかった着物をなおすことや、娘とひとつちがいの従姉妹の着物を借りるなど、いくつか候補があったのですが、そうこうしているうちに、あっという間に本番の秋。

手作り派の妻がなんと自分で着物を縫うということをいいだし、お裁縫はボタンつけくらいしかできない僕はまったくお任せの状態になりました。
ふだんから洋裁で娘の服をつくったり、家族のセーターを編んだりしていた妻でも、和裁ははじめて。勝手がちがうらしく、マニュアルを見ながらずいぶん頭を悩ませていました。

もっともきびしかったのは、時間がとれなかったことだと思います。フルタイムで働いているので、自分の時間は朝はやく起きて出勤までの2~3時間。毎日更新しているブログもこの時間に書いているし、ほかの仕事もあるし…最後のほうはだいぶ苦労していました。

血と汗と涙の着物づくりの記録が、妻のブログ「One Leaf 手作り生活」に掲載されています。
2006年11月22日 「和裁への道」
2006年11月24日 「和裁への道2」
2006年11月25日 「和裁への道3+またもや…」
2006年11月26日 「和裁への道4」

朝はやくから、桶川の父と母(なおき、かほ)がうちにやって来て、着つけや準備などを手伝ってくれました。娘も特別な日であることを感じているらしく、おじいちゃんたちが来て気分がさらに盛りあがったようです。

着物のぐあいを見るため、事前になんどか体にあわせていました。着物を着ると、おじぎをして歌をうたうなど一芸を披露し、発表会ごっこに興じる娘。どうやら娘にとって「お着物」は、舞台で着るドレスとおなじような位置づけみたいです。

ヘアスタイルや髪かざり、足袋、草履、巾着などの小物、親指の爪にはキラキラひかるシール、口もすこし赤く塗って、着物だけでなく総合的にコーディネートしてゆく妻にはまったく感心しました。そういえば着物を着ただけで、あとはハンケチ、ちり紙を持たせれば七五三になるというわけにはいきませんものね…。

というわけで、妻のおかげで立派ないでたちになりました。
着物の生地を見せてもらったときは、あわいピンク色がむしろ地味に感じて「あれっ?」と思いましたが、妻の両親からいただいた被布をあわせると、すばらしく上品になりました。
う~む、これはすごい。

お参りは、上尾東口の百貨店まるひろのとなりにある「氷川鍬神社」でした。はじめからお祓いなどはしてもらわないつもりでしたので、お賽銭をあげて、二拝二拍手一拝しておしまい。カメラマン役の父・なおきに写真をたくさん撮ってもらい、ひきあげました。3歳の娘には、これでもうじゅうぶんでした。
曇った天気でしたが、雨も降らず、寒さがきびしいわけでもなくよかったです。

着物のまま車で桶川のうちに移動して、母・かほが準備してくれた祝い膳を前に、ふたたび写真をパチリ。これで着物はおしまい。ふだんの洋服に着がえて、家族みんなで、ごはんをいただきました。

ずいぶんおとなしくすまし顔で、カメラを向けるとふざけた顔をするいつもの様子とちがって、今日はかなりお姉さんらしくしています。でも着物を脱ぐと緊張がとけたのかペラペラとしゃべって、ごはんをたくさん食べ、お昼寝の直前はテンションが最高潮でした。ワアワアはしゃいで、本の朗読を聞きながら、なんとか眠りにつきました。

起きて、おやつ。いつの間につくっていたのか、妻の手製のプリンです。材料がすべて6ならびなので、「オーメン・プリン」と読んでいるのですが…。不吉な名前とは裏腹に、さっぱりした甘さに仕上がります。
写真屋さんに行って今日の写真を受けとり、さらに居すわって夕食まで桶川でごちそうになりました(いつものパターン…まことにすみません)。

帰宅してからも興奮ぎみの娘。
「七五三、どうだった?」と聞くと「たのしかったねっ、しちごさん!」といっていました。3歳の記憶は、いつまでのこるのでしょうか?(こうき)