レポピ - Piano Lesson Report

埼玉県上尾市&桶川市にある「たかすぎ音楽教室」(ピアノ・声楽・ソルフェージュ・楽典)のレッスン風景をつづります。

ギロック「秋のスケッチ」

2022年05月02日 | レッスン
Nさんのピアノ・レッスンにて。
ギロックの「叙情小曲集」から「秋のスケッチ」をさらっています。

現在、絶賛譜読み中。
ですが数回のレッスンでも、まだ曲の把握が足りないようです。
こうしたタイプの曲はあまり弾いてこなかったせいかもしれません。

たいへん美しく、センチメンタルな叙情曲です。
メロディはため息をつくように、2音がスラーでつながっては切れるリズムの繰りかえしです。
手のポジション移動が多いため、戸惑っているようです。

まずは右手の主旋律をしっかりとらえましょう。
メロディは、人でいうなら顔の部分です。
クラスメイトひとりひとりの顔をおぼえるのは、友だちづくりの基本ですね。

調号としてシャープが2つ付きます。
シャープの調号が付く順番は決まっています。「ファ・ド・ソ・レ・ラ・ミ・シ」です。
2つのシャープが付くということは、かならず「ファ♯」と「ド♯」になる、ということです。

ため息の旋律は、右手の「2→4」の指づかいで弾くことがたびたびです。
この「2」の指、「4」の指が黒鍵を弾くケースがとても多いことに気がつくでしょう。
黒鍵は白鍵よりもピアノの奥のほうにありますので、白鍵を弾くポジションに手をかまえていては音を弾きそこねる可能性があります。
すこし黒鍵寄りにかまえ、いつでも黒い鍵盤が出てくるものだ、と準備しておきます。

とくに「1」の指で黒鍵を弾く場合があるので、よく注意しましょう。
こうした箇所は特徴があるので、おぼえようと思えばぎゃくにすぐにおぼえられるものです。

メロディは実際には切れぎれですが、心のなかではどの音もつながっているものとしてイメージし、手のポジションの移動とあわせてとらえていきます。
音楽ですから、「歌をおぼえる感覚」を大切にして、鍵盤の位置をおぼえるような作業にしないほうがよいのです。

まずは曲の最後まで。
右手の旋律がすこしでもかたまりになり、つながりが生まれ、親しみが出てくると、左手をのせる余裕も出てくると思います。

ちなみに左手は、「5」や「1」の指で頻繁に黒鍵を弾くことになるので要注意です。
でも、これもほかにない特徴だと思って、ぎゃくに記憶の助けにしてください。
次回はどこまで進むでしょうか。

レッスン日 2022年4月28日(木) 19:30(こうき)