宗ちゃんの備忘録

ソフトテニス愛好者です。ソフトテニスなどに関する思いつくままの記憶に留める日記です。

東海道四谷怪談

2022年09月11日 | 日記
 日本三大幽霊は、「四谷怪談」の「お岩さん」、「番町皿屋敷」「播州皿屋敷」の「お菊さん」、「牡丹灯籠」の「お露さん」です。
 先日、前進座の公演「東海道四谷怪談」(鶴屋南北作)を観劇してきました。これまで前進座の公演を何回か観劇しましたが、恋愛ものなど結構楽しい物語でした。今回は「怪談」で、雰囲気が違います。迫力ある場面が多く、緊張しましたし、違う意味で楽しむことができました。
  迫力ある場面の一つは、民谷伊右衛門と復縁し、子を産んだお岩は産後の肥立ちが悪く病気がちになっていきます。そこへ燐家の伊藤家からお見舞いの薬が届きます。しかし、この薬は顔が醜く変わる毒薬だったのです。薬を飲んだ小岩は、伊藤家を恨みながら悶絶死します。このときの「髪梳き」から悶絶死する場面です。
 もう一つは、伊右衛門は民谷家の毒薬ソウセキを盗んだ小仏小平を殺害し、一枚の戸板に裏表にお岩と小平を張りつけて川に流します。伊右衛門が砂町隠亡(オンボ)堀で釣りをしているとその戸板が浮かび上がり、お岩は恨みを述べて伊右衛門を苦しめます(「戸板返し」の場面)。
 最後は、お岩が伊右衛門を恨みたおし、そしてお袖が仇討ちをする場面です。暮れ六つの鐘が鳴り、伊右衛門は門口に出て流れ灌頂に向かって水を掛けると、雪しきりに降りかかり、お岩が腰から下は血に染まった産女の姿で赤子を抱いて現れます。じたじたとする伊右衛門を雪の上から庵室へと追い詰め、伊右衛門に赤子を差し出します。しかし、赤子はたちまち石地蔵に変わります。お岩は伊右衛門の母親お熊の喉を食い切って殺します。伊右衛門はお岩に斬りかかるが、空を切るのみ。お袖の夫である佐藤与茂七が「民谷伊右衛門、ここ、動くな」。女房お袖の姉、お岩の仇討ちの助太刀に駆けつけた与茂七でした。お岩の幽霊は伊右衛門の白刃にまとわりつき、お袖は伊右衛門に切りつけ仇の望みを達成する。
 余談ですが、一緒に観劇していた先輩が、幕間に「お岩の醜くなった顔は右目がつぶれているが、公演案内のチラシ(後掲)では右目は綺麗で左目が髪に隠れて見にくくなっている」と何度も訴えるのであった。
 後日、もう一人の先輩が、前進座に疑問を問うたところ、チラシでは毒薬により醜くなる前の写真を採用したとのことでした。案内チラシが醜いのは避けたとのことです。前進座の方は「そんなに細部にわたり熱心に観ていただきありがとうございます。」とのことでした。少々うるさい先輩です。


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