"釣魚考察"のページを見ていると、クロマグロの考察で少し目がとまった。
確かに沖魚の160キロという高速性能は、世界魚ランクベスト3以内に入る速さなのだが、一番速い魚というと別の次元になる。
クロマグロは、まさに鮪(まぐろ)!であり、他にもメバチマグロだったり色々いるんだが、厳密にマグロ科に属するのはクロマグロだけである。だからクロマグロの事を本マグロ、つまり本物のマグロという風に表記するんだけど。まーそんな雑学的な事は置いておき、クロマグロは果たして本当に魚界で一番速い魚なのか?
実際にクロマグロは本当に時速160キロで大海原を回遊しているのか?といえば答えは否です。普段のスピードは、せいぜい90キロ~100キロぐらいです。ただ、陸上動物で換算すればチータ並という事になる。
マグロの最大のライバルといえばメカジキでしょう。マグロの弾頭(ロケット)型形状に対して、メカジキは水中の抵抗を低くするため矢のようにとんがった上アゴが特徴です。実際の時速は100キロ~110キロといわれておりマグロを軽く突き放します。
またマグロと違い、背びれによって急ブレーキをかける事ができ、水中でドリフト走行が可能です。よくカジキの事をカジキマグロといいますが、分類は全くの別物です。マグロの「世界で一番高い魚」という恩恵にあやかる意味で、色んな魚にマグロを付けようとする商売人の悪い癖が出てしまったのでしょう。
カジキの時速120キロは、クロマグロのように常にこの速度を出しておらず、クロマグロは常に90キロ~100キロペースのスピードをキープする事で、捕食活動とサメやシャチなどの大型の外敵に対して逃避するという目的での平均速度です。
ちなみに猟師の間では、勿論クロマグロこそ王道であり、魚=お金の市場原理に基づいています。
釣人の間では確かにマダイも然りですが、覇王を目指すものであればカジキこそ釣道の神の境地に達するという見方があります。
カジキはフッキングした瞬間に、その巨体で大人2人~3人でも引きずるぐらいの圧倒的なパワーと針をバラそうと必死にジャンプやエラ洗いを繰り返し、まさにクジラクラスのシーバスという異名を持つぐらい良いファイトをします。これが世界中のアングラーをトリコにして病まない やまないわけですがw。
またカジキとの釣りの死闘を記した名著、「老人と海」では、年老いた老人が巨大カジキと3日間にものぼる死闘を見事にアメリカの小説家アーネスト・ヘミングウェイが描いています。
釣り人の間でカジキは確かに神の領域に位置する魚ですが、カジキ自体は数種類がなり、ランキングがあります。
1位:クロカジキ 体長4.5m ご存知「釣りバカ日誌」で有名になった、別名「ブルーマリーン」。一生に一度、こんな大物に出会えたら言う事なし。
URL:http://plaza.rakuten.co.jp/kajiki/diary/20070710/
2位:シロカジキ 体長4m 餌はカツオやブリなど。和名ではシロカジキだが、英語では「ブラックマリーン」という。また体長は4mと記したが、実際には4.5mほどもあり、同サイズならクロカジキより引き、味もクロカジキより勝る。1位と2位の差は著名度の差という事で、カツオを好んで捕食するためカツオ食いとも呼ばれる。
URL:http://www.idemitsu-marina.co.jp/fishing_h17/renegade7_16/index.html
3位 or 4位:マカジキ or メカジキ 体長4m どっちが良いのか迷ったランキングです。味を取るならマカジキ、ファイトを取るならメカジキでしょうか?まーカジキだったら何でも良いんでしょうけどw。
5位 バショウカジキ 体長3m ご存知世界最速カジキの100キロオーバー君。
釣り人の中にはショアからカジキを釣り上げた猛者もいるぐらい。夏のショアジギング、熊引き(熊のように引くため)と呼ばれるシイラ、どうでも良いけど釣れたいいかのソウダガツオ。などなど。
妄想は止まりません。
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