政治家「又市征治」という男

元政治記者の私が最も興味を持った政治家、それが又市征治だった。その知られざる人物像に迫る。

野党共闘の中心に

2007年07月22日 | Weblog
 民主党からは小沢一郎・鳩山由紀夫、共産党からは志位和夫・市田忠義、社民党からは福島瑞穂・又市征治、そして国民新党からは綿貫民輔・亀井久興。正にそうそうたる顔ぶれだった。

 そこでは様々な議論がなされたが、やはり米軍再編問題についての話になろうとしたそのとき、又市はこう切り出した。

 「この中には米軍再編や基地機能強化に賛成の人々がいる。そのことは私も重々承知している。だが、3兆円という莫大な負担の問題について、政府与党は何か説明をしただろうか。その財源も含め、誰か納得しているのだろうか。ここは野党で一致して追及していくべきではないか。」

 この又市の提起に異論をはさむ者はいなかった。
 
 又市が起案した合意文書案は緊急アピールとして採択され、4野党による党首・幹事長会談は成功裏に終わった。さらにこの会談は、単なるアピールでは終わらなかった。

 これを元にすぐに4野党は、そろって与党に申し入れを行った。今度は「与野党の党首会談」である。これも又市がアピール内に盛り込んだものであり、与野党の対立姿勢を明確にする意味で譲れないものであった。
 国会は既に閉会している。政府与党を追及するには、与党を会談の場に引きずり出して追及するのが一番である。

 「ただ野党が集まって気勢をあげた、では意味がない。政府与党を追い詰めるためには、もう一度、国民の前に引きずり出さなければならない。」

 又市は、そこまで考えていたのだ。しかもこれは既に4野党の合意だ。世に与えるインパクトは大きかった。

 これを主導したのは紛れもなく又市征治という男だ。社民党幹事長とは言え「1年生議員」が、小沢・綿貫という、当選十数回、自民党幹事長や閣僚を歴任してきた老獪な政治家たちを主導したのである。
 又市征治は、正に野党共闘の中心となっていた。
(敬称略)

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