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ミセスローゼンの道後日記

お供への物を下げたる春の宵


母のお供えの林檎を下げて、アップルパイを焼く。

「焼き立てパンをママに持って行く。」と言うと、「ママは食べないだろ? お姉さん達が食べるんだろ?」とニックが聞く。「仏様にまず供えて、それから下げて、家の者が頂く。」と私が教える。

昔祖母が毎朝炊き立てご飯を金の仏器に山盛りに、仏さまへお供えしてきなはい、と孫の私達に教えた。お下がりのカチカチご飯は祖母や母がお茶かけて食べていた。





主婦が家を留守にする前には色々と準備が必要だ。夫に教える事が山ほどある。普段から口うるさくしつけていたら楽だろうが、私は面倒くさがりなんで、黙って出しっぱなしの水道を止めたり、開けっぱなしの玄関を閉めたりしてるんで、いざという時困る。急きょガミガミ婆さんにならねばならん。その一つがこれ。

「金や銀の縁の付いた皿は電子レンジに入れてはいけない。」

何度言っても忘れるので、留守にする前に、しまって行かねばならん。あと。

「シンクや流しの底を洗うタワシで、コーヒーフィルターを洗ってはいけない。」

これもつい忘れるので、流し用タワシを隠しとかねばならん。どうせニックは流しを掃除しない。

「犬のお尻を拭く時は、周りの毛から外向きに拭いて、最後に穴を拭く。」

ニック式に、お尻と尻毛を一回に拭くと、寧ろウンチを全体に広げてしまう。これだけは防ぎようがないので、かぼちゃんをサマーカットに連れて行く。お尻の穴の周囲に毛が無くなれば、ニック式でも綺麗に拭ける。





バーバと。



「句集野路菊より」

ボート漕ぐこの六月の風にのり  信野

少年の夏ダブルスの三位なり  同 

六月や唄口づさみつつ眠る        同

上の二句は、孫の正人君を詠んだ。私の中で、正人は宇和島東高ボート部、と勝手に錯覚していた。先日オフィスで、「愛媛の高校でも体育祭で日大エッサッサをするんです。」という話になり、「正人は東校やけん、“思えば過ぎし”よね?」と聞くと、「ボク宇和島東じゃないです。」と言われてビックリした。

三句目は私の好きな句。六月を気分よく詠めるのは子規さんか、子規さんぐらいシンプルな生き方をした人だけだろう。私の理想である。


 六月を綺麗な風の吹くことよ 子規



























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