
娘達とマンハッタンのセントラル・パークの近くに住んでいた時、冬はよくそり滑りをした。公園の中には自然の巨石や丘があり、森もあれば小川も流れている。春には賢そうな少年が座ってハリーポッター本を読んでいるようなベンチに雪だるま氏が座っている。新聞を読んでいる雪だるま、肩を抱いているカップル、足を組む雪だるまも見た。人間の創造力がこんな風に無駄に美しい方向に発揮されてるのを見ると、本当に心が洗われる。能率ばかり気にして暮らす人達には真似できない事だろう。これ誰が作ったの? 小人が九人来て夜中に作ったんだよ。小学校の校長先生が朝一に来て作ってるんだよ。ダコタハウスに住む変人の富豪が召使いに命じて毎日作らせてるんだよ。その都度思いつく限りの法螺を吹いたっけ。法螺吹きの居候のおじさんが居ない家庭は母親が法螺も吹かねばならないから大変だ。俳人は法螺吹きみたいなもんだから、私にはお茶の子さいさいだったけど。人工関節を入れると膝が組めなくなった、なんて話をウェブで見たので、今日の句を作った。