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ミセスローゼンの道後日記

手に財布もちたる人や日脚伸ぶ

華氏15度。あまりの寒さに客など来ないかと思ったら、さすが週末、けっこうな人出がある。「待ち合わせの時刻まで暖まりにきた」と話してくれる人。「日本語を聞いてほっとしました」という旅行客。漫画本のコーナーで電話で商談してる若者。常連のおじいさんが本を売りに来て、「君の笑顔が好き」と言ってくれる。若いバレエメイトもレッスン帰りに、本を持って売りにきてくれる。私が査定を担当する。
朝シフトのときは、開店前に窓ふき。夜シフトのときは閉店後に床のモップがけ。弓子と四、五歳しか変らないような年の先輩から、「いつもおうちでやっているように、自分の家をきれいにするつもりで、おそうじすればいいのですよ」と雑巾の使い方などを教わる。両親や兄弟と同居している同僚も多い。ランチにいろんな国の料理をおすそ分けしてもらうのが楽しみ。
朝シフトのよいところは、退勤のとき、日がだんだん長くなること。ニューヨーク北端。ブロンクスの古い駅。バスを待つ間に小買物をする老若男女を見る。夜シフトのよいところは、灯を消した書店の風情。ひとびとの体温が本棚のほとりに残っている。古本が息づくのを感じられる。そこだけ明るい事務所で、合わぬ計算に頭を抱えている若い店主の横顔もよい。

コメント一覧

十七子
黒爪猫いるのかー
じゃあ猫です。子猫もいるかもしれない。邪悪な鳴き声で怖いです。
笛子
います。黒い爪の猫も犬もいるみたいよ。謎の生き物が本当に猫だったならちょっと残念。
十七子
のらねこかもしれません。
お久しぶりです。
昨夜、窓から月を見ていたら、家の横手から猫が出て、玄関の石段をするする下りて、とことこ道を渡ってゆくのが見えました。暗くて毛色などは知れませんが、歩き方が猫以外の何ものでもない。しか黒い爪はなんだったのか。たとえ黒猫でも爪は白い。黒い爪の猫って、いる?
久子
ブログはやってないだろーなーと思いつつクリックしてみたらやっててびっくり
何はともあれお元気そうで何よりです。
古本屋いいですねー。私も働いてみたい。
小説家にまっしぐら。。。ってかんじ?
謎の生物の正体は?
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