「カンガガワ孝川後日談」
変に忘れられない俳号、「カンガガワ孝川」について真相が究明された。そもそも「考える」の「考」じゃなくて、本名の「孝治」の孝に川で「孝川(コウセン)」という俳号だったのを、夏井いつき組長が「何と読むの?カンガガワ?」などと盛り上がり、その場で「カンガガワ」の俳号を改めて授かったらしい。その後、本人が元の俳号をしぶとく後に付け足し、「カンガガワ孝川」(カンガガワコウセン)となったらしい。全ての謎が解けた。
この話を聞いて、祖父を思い出した。私達の祖父は昔、村の子の名付けを頼まれる事が多かった。同級生から、「なんでわし、こんな名前にされたんや?」「お前とこのお爺さんのせいやど?」と責められたこともあった。文句言うな。私なんか「ああ、またおなごのこやった、、、」と落胆され、お祖母ちゃんの名をただ貰っただけや。お祖母ちゃんも嫁に来た時、姓名判断によって「千代子」を「千津」に改名さされた。お祖父さんはそういう独断と男前な性格で尊敬されてた。私は家族想いの温和な父も好きだったが、豪放磊落の愉快な祖父にも憧れた。私の姉(組長)の性格には父の寛容さと祖父のカリスマ性が混ざってるようだ。私は祖母の臆病さと従順さ、母の朗らかさを受け継いだと思う。