
雨があがると、ニックは急いでかぼちゃんを連れ出す。「それ、虹を探すぞ。」

シアトルのスターバックス1号店のカウンターでニックがコーヒーを注文する時に聞いた。「スターバックス1号店のバリスタでいる気分ってどうよ?」
バリスタはにやにや笑ってた。

ニックの亡くなったお父さんのヴィオラを日本に持って帰る道中、何人もの人に、「あなたはヴィオリストですか?」と聞かれた。その度に、「いや違います。が、私はチェリストです。これは父の形見です。」と言い訳していた。そして、「何だか偽者になったような気分だ。」と呟いてた。