ミセスローゼンの道後日記

清里の紅葉を焚きし煙かな


台風の後の青空に、紅葉狩りしながら、清里までドライブ。八ヶ岳を初めて見る。道端の電工表示板見たら、8℃だって。帽子かぶって、マフラーして、手袋もして、コート着て、宮澤賢治みたいにうつむいて、ゆっくり歩く。
シーズンオフのリゾートに舞う紅葉が、なんともいえぬ風情。詫びしさ寂しさを受け入れた安らかさみたいな、しっとりと明るい気持ち。晩年の紫の上ってこんなだったかな、とか思う。
甲斐は山国雲の国、連山影を正しうす、なんてフレーズが自然出てくる。

ポール・ラッシュ先生記念館を見学して、珈琲を頂いて、帰り道、評判のアップルパイ屋さんに寄る。ひと風呂浴びて、石和のレストランに寄る。
露天風呂から眺める街の灯り。
びゅうびゅう風が吹いて、夜空に梢が揺れて揺れて、気持ちよかった。

帰って蒲団に入ると、ニックさんから電話。

ゲイシャハウスどうだった?

素晴らしかった。
めくるめく経験だった。建物の絢爛と豪華なディナーに、目がくらんだよ。素晴らしかったほら、カワバタの眠れる美女の家みたいな、タニザキの光と影みたいな、日本の美しい私の柔らかな匂いと舌触りと…

ええーそんなことも⁉

うん。美味しかった。舌が満足した。今まで食べたことない料理。されたことないサービス‼

ああ御馳走の話か。

ただの御馳走じゃない。魂の御馳走だ。日本美の真骨頂だ。まず廊下を案内されて、いく部屋も通り過ぎて、われわれのは三部屋もあるんだ。そのうち一室には、椅子の用意もされてた。
全員一人ずつ、完璧にかしずかれるんだよ‼ 手取り足取り‼
そのうち若くて可愛いマイコ(舞妓)さんと、年増の歌手が出て、三味線ギター弾いて、唄えや踊れ、僕も立って、小さなドラム叩いた。物語が語られて、rock,paper,scissors(ジャンケン)して、無邪気に笑って、笑って、はしゃいで、注がれたら飲んで、タノシカッタ、マイコさんにサヨナラ言って……キレイなマイコさん……

と言いながら寝ちまった。
台風の移動大変だったろうけど、金沢の夜を満喫してよかったね。マイコさんや、皆様、たいへんお世話になりました。
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