
ここのところ、勤労意欲が落ちている。私はそれを ”やる気が出ない病”と呼んでいる。
ブログも、お店も、開店休業状態。怒涛の11月末は無事済んだものの、お店でもしなければならないことが山積みで、考えただけで暗くなる

でもいつまでもそんなことを言っていられない。街路樹の銀杏も色付き、街は年末に向けてうきうきした雰囲気だし、明るくクリスマスやお正月を迎えるために、整理すべきことはきちんとしなければ!第一、息子も帰国してしまったではないか

今日は今年の秋にあった、同期会のお話。
入社18年目にして、CA時代の同期に声をかけあって、初めての同期会があった。
これ、少々異例のことらしい。他の期は、ほぼ毎年同期会を開いているらしいのに、私たちは初めて!
訓練所時代、私たちの期はまとまりがない、教官泣かせの期と言われていたらしい。
別にまとまりがないワケじゃない、単に個性的?独立独歩?でもみんな、なかよしだったよ。
当日、汐留のホテル内のレストランに集まった同期は8人。関西に住んでいたり、子供の学校行事で来られなかった子もいるけれど、21人中8人はとっかかりとしては上出来だ。
いまだに現役を続けている子、産休中の子、専業主婦になった子、また私のように転職した子など、8人でも多種多様だ。
集まった同期を見て思った。彼女達を一言で言い表すとしたら、それは「凛々しい」という言葉。みんな、背筋が伸びていて、とてもかっこいい

お馴染みの顔も、そうでない顔も、集まれば昔と同じ。まずは近況報告から!
今の会社はどんな風なのか、お互いの子供がどれだけ成長したか、どんな仕事をしているのか?みんなが順番に、ううん、一度にかな?しゃべりまくった3時間だった。

その後私は仕事にもどり、楽しかった同期会を反芻しながら仕事をしていた。すると・・・。
ムカッ

あれ?私、怒ってる?
もう一度、よ~く、考えてみる。楽しかった一日の、どこにはらをたてる理由があったっていうの?
・・・・・ムカッ

あれ?やっぱり・・・。
そこで最初から思い出してみる。みんなと会ったところから、ワイン



あ

「で、麦茶ちゃんはまだ、お店を続けてるの?」
原因は、この一言だ。
同期で子供がいない友達は、主婦をしながら楽しく働いている。みんな、ダンナ様はいい会社にお勤めしていて、生活のために働いている子はひとりもいない。
そんな彼女達をみて、うらやましいなぁ~と思った。
私は働き、収入を得ることで自分と息子を食べさせ、着させ、学校に行ったり、習い事をさせたりした。生きていくために必要な、すべてのことを可能にしてくれたことが、仕事だ。
お店も始めたからには、その時の気分でやめたり、また始めたりすることではない。
「お気楽なあなた達とはちがうのよ」
声を大にして言いたかった。
結婚前、私はがむしゃらに働いた。週に7日お店を開け、お店の仕事以外も、友人から頼まれれば時間が許す限り引き受けた。
それは「自分が働けなくなったらどうしよう?」という不安に、常にかられていたからだ。
もちろん実家に住んでいたのだから、母子で行き倒れになるなんてことはない。家賃だって払っていなかったし、必要とあれば両親が援助してくれた。
でも、最初はむしろ私が望んで行かせたイギリスの学校にようやく馴染んだ息子に
「授業料が払えなくなったから、帰って来て」
なんて酷いこと、言えるはずがない。
そんな自分を心配しすぎだと思ったことは、ない。私にとって、働くということは生きていく術だ。間違いなく、少し前まではそうだった。
でも今は?
ちょっと違うかも知れない。結婚したおかげで、別に私の収入がなくとも食べるに困ることはなくなったし、息子にかかる出費も、その他のお楽しみも、夫の収入でまかなえることになった。
もちろん、生活を豊かにするために、自分の収入も少しは役立っていると思いたい。
でも働くことの意義は、明らかに以前とは変わってしまった。

しばらくたってから、夫にとっての働く意義を聞いてみた。
① 生活の糧 ⇒ 私と同じ、生きていくため
② 自己実現のため ⇒ 遊んだり、楽しく生きていくため
③ 影響力を持つ ⇒ ???
①と②はわかりやすい。でも③は? それは権力だったり、人々からの尊敬だったり、人気だったりするらしい。
なるほど、男性らしい発想だ。
そして今の自分はといえば、①の責任を夫に肩代わりしてもらい、②に移行しつつある気分でいる。甘えてはいけないと思いつつ、自分は間違いなく、楽な方に流れる弱い性格だ

なんでもないのに、ヒジョーに私を苛立たせた一言。
この苛立ちは、これまで気負って働いてきた自分と、気を抜いて甘えている自分を指摘されたような気まずさ、その両方からきたもののように思う。
最近の「やる気が出ない病」も、本当はここに原因がある。ブログを書き始めて1ヶ月近くたったのに、書き進められなかった原因もここにある。
それをさりげない会話の中で気付かせてくれた同期の友達。同期会に出席して、本当によかった。
生きている間、目指すものはその時々によって変わっていく。私も今、その岐路にたっているようだ。
しっかり気持ちの整理をして、1年のしめくくりとしなければ。それすら少し億劫に感じつつも、暦はもう12月。
充実した1年だったと思えるような、年の瀬を迎えたいものだ。