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航 海 日 誌 ~Log Book~

仕事や旅行で訪れた国や街の思い出、日々の小さなできごとをつづります。

さよなら、タカザワ先生

2008年10月30日 | Precious Friends



昨年5月はこんなにお元気でした



今日、お葬式に行ってきた。

亡くなられたのは、とても親しくしていた88歳の弁護士さん。私の最高齢ボーイ・フレンドでもあった。

ふたりでお食事に行ったり、音楽を聴きに行ったり、また弁護士としてお世話にもなった。

ご高齢でいらしたし、最近体調がよくないと、秘書さんからうかがってはいたけれど、やはり信じられない思いで訃報を聞いた。

タカザワ先生は、私が親しくお付き合いしている”おじぃちゃんズ”のお1人で、昔の海軍のおエライさん。

昨年のブログにもご登場いただいた。

上の写真はその時の、鎌倉の先生の知人宅へオペラを聴きにいった折り、庭先でご一緒していただいたもの。

そのブログで先生がどんなに素敵な方か、たぁ~くさん書いたけれど、先生を偲ぶためにもう一度、聞いてください。

この年齢にして身長180cm近く、足は信じられないほど長く、そしてなにより!今の日本では絶滅しかけている本物の紳士

ブリティッシュ・イングリッシュを使いこなし、裁判所ではヒーロー扱い。

若いガール・フレンドもたくさんいたけれど、もうずいぶん前に亡くなられた奥様をこよなく愛し

「ウチのレイコ(奥様の名前)が一番美人だよ」

と、臆面もなくおっしゃる姿はとても凛々しかった。




ね、足が長いでしょ?



葬儀が行われたのは永福町の古いお寺。そこだけがこんもりと森のように木が生い茂っていて、風が梢を渡っていく様子はまるで”となりのトトロ”のよう。


私は昨夜のお通夜と今日の告別式両方に参列した。年齢的なこともあってか、参列者はどちらも40名ほど。

でも今日の参列者はだれひとり、出棺まで帰る人はいなかった。


「ご親族でない方でも、お親しくしていらした方は、ご遺体をお花で囲ってさしあげてください」

葬儀社の人がそう言うと、みな列をなして先生にお花を差し上げていた。

それだけでも、先生がどれほどみんなに慕われていたかわかるというもの。



お顔を拝見して、やはり泣いてしまった。



肺がんと、脳梗塞で、最後はずいぶんとお苦しかったというお話だ。

でも拝見したお顔はとても穏やかだった。




天国でようやく、最愛の奥様にお会いになれたことだろう。

心より、ご冥福をお祈りします。




みんな、ごめ~ん

2008年08月11日 | Precious Friends


みなさま

コメントをくださっていたのに、今の今まで気付きませんでした

ごめんね~

今慌てて、溜まっていたコメントを整理して、お友達からの分を後悔、いや、公開しました。

これからはマメにチェックするからね~。

懲りずにこれからも時々コメントしてね♪



















結婚の理由

2008年06月18日 | Precious Friends



みなさんにとって、人生で最悪の事態って、なに?







6月に入り、長い間会うことがなかったお友達との旧交を温める機会がおおくて、とても嬉しい私。

先日チコさんに会った。チコさんは少し年上で、私が大人になってからのお友達。私と同じ頃に子供を1人連れて離婚した、少し前の私と似たような境遇だ。

そんなこともあり、母子で仲良くしている。

そんなチコさんから、先日珍しくメールが入った。

明日の夜、一緒にご飯できる?

私が誘う時の方が多いので、何事かと思った。でも・・・

彼女には、長い間親しくしている男性がいる。恋人では、ない。でもチコさんと、娘さんも一緒に時々お食事をする仲だそうだ。

その男性も私の夫同様、かなり年上で独身。私はいつも言っていた。

”彼は絶対チコさんが好きなのよ!”って。

きっとその話に違いない!時々、霊感ちゃんになっちゃう私。

当日は汐留のベトナム料理屋へ行った。スタイルがよく、肌が浅黒く、ダイヤみたいにキラキラした目をしたチコさんは、いつ会っても本当に美人だ。どう見ても引く手あまたなのに、こんなに長い間ひとりでいたなんて不思議だ。

生ビールで乾杯したあと、私はすぐに本題に入った。

で?で?

「彼に、結婚を申し込まれたの」

やった~~ で、なにを悩んでるの?

もちろん、再婚するにあたっては、悩まなくてはならないことは山ほどあるのは私もよく承知している。経験済みだもの。自分達のこと、子供のこと、今後の方針などなど。

で、一番気になっているのは、なに?

「彼のことを好きだから結婚したいのか、それとも寂しい時に側にいてくれるから、好きになったような気がして結婚したいのか、それがよくわからないの」

なるほど・・・。

自分の気持ちが本物かどうか、自信がないのね。実は私の周りで、再婚を考えていながら、同じ理由から踏み切れない悩みを持っているお友達は少なくない。

そこで最初の質問に、もどる。

私のお友達の中には”離婚したいけれど、離婚後誰とも出会えずに生涯ひとりで生きていくなんて、寂しくて耐えられないから、今のままガマンする”という人もいる。

そんなことを言うお友達の、果たして何人が真に離婚したいのかということは別問題として、”寂しさ”が人生で最悪の事態であると考える人は多いようだ。

私の場合、”生涯ひとりぼっちでもかまわないから、この男とは一緒にいられない”という覚悟の元に離婚したので、再婚にあたっても”寂しいから”という考えはなかった。

もっとも私はひとりっ子で、子供の頃からおひとり様上手だったので、いつもにぎやかな環境にいた人とは比べられないだろうけれど。

寂しいから結婚するって、いけないこと?





夜、帰宅して夫に話した。すると夫は

「寂しいというのは、立派に結婚の理由になるでしょう」

と、即座に言った。

へぇ。多くの女の子が悩んでいる問題に、即答できちゃうんだ。

「だって、好きだけで結婚するわけじゃないでしょ」

人は、この人と一緒にいたらどんな人生を過ごせるか、どんな未来を描けるか、総合的に判断して決断するんだから。ひとりで生きるよりも、その人と一緒だったら楽しいと思えるようだったら、結婚してもいいってことじゃない?

ふぅむ・・・。

この、夫の論法に関しては、少々物議を醸したのだけれど、それはまた後日。


楽しい=寂しくない+いいこと


つまり、寂しくないうえに、いいことというプラスα までついてきちゃうと考えれば、寂しいと思うときに結婚を申し込まれて、その人との未来を思い描けるならば、結婚して正解ということになる。



悩める私の友人達、これって少しは参考になる?



翌日チコさんからメールがあった。

まだ考えなきゃいけないことはたくさんあるけど、とりあえず夏休みに3人でグアム旅行に行こうというお誘いを受けることにしました。もし結婚したら、両方の家族で一緒に旅行に行けたら楽しいね。

今はまだ、”if”の段階だけれど、私は”その時”は遠くはないのでは・・・?と密かに期待している。



やさしさのツボ ~マコちゃんが言うには・・・

2007年09月28日 | Precious Friends




マコちゃんがお祝いしてくれたレストランでのデザート。名前入りのクッキー付き


「麦茶さん、結婚するなら、絶対にやさしい男性じゃないとダメよ!」

お友達のマコちゃんは、小柄な体に、はちきれんばかりのエネルギーを秘めた行動的なプロ・カメラマンだ。

知り合ったのは5年ほど前。共通の知人の紹介だった。初対面にもかかわらず、10日間中欧を巡る旅を同室で過ごしたため、翌日にはタメ口をきくほど仲良しになってしまった。

それ以来マコちゃんは、私の人生で精神的にも、肉体的にも、最も苦しかった5年間を静かに見守り、温かい言葉で励まし続けてくれた。かわいらしく、賢い。この2語が、彼女を表現するのにぴったりだと思う。

イワユル、私の最悪の時期を知っている貴重な友人だ。そして今回、夫とのことを最初に打ち明けたのもマコちゃん。

その彼女が一貫して私に言い続けたのが、冒頭のひとこと。ひとくちに ”やさしい” と言っても難しい。 ”やさしさ” の定義ってなんだろう?この頃、私はマコちゃんの言うことを本当の意味で理解してはいなかった。

そこで過去に友人達が話していたそれぞれのご主人の話を思い出してみた。

 「え~、ウチは優しいよ。別になんにも言わないし・・・」
  やさしいのか?はたまた無関心なのか・・・?

 「ウチの主人は優しいのよ!人前でも照れずに、私の頭をなでてくれるの
  それって、優しいの?ペットぢゃないんだから。なんて、恥ずかしい・・・!家でやってくれ!

 「夫は優しいの。家計をすべて任せてくれたの!」 
  確かにやさしい。でも責任重大?

 「ウチは別にやさしくないよ。ただ、私の好きにさせてくれるだけ」
  それって、究極の優しさじゃない?

夫が優しいと言う人はあまたいるけれど、みぃ~んな基準は人それぞれ。私にとっては全く、優しいと感じられない話もたくさんある。私の ”ツボ” にはまる優しさはなんだろうって、しばらく考え続け、疲れたので、やめた。



後頭部が薄くても愛してるよん


ところで、私の夫はやさしい。どこを、どう、つっついても優しい。以前それを夫の母に言ったことがある。すると義母は大口を開けて笑った後「それは麦茶ちゃんにだけよ」と言った。義父の顔を見ると、日頃は物静かな義父もやはりニヤニヤ笑っていた。

「私達はね、息子の顔を見れば結婚はまだかって言い続けてきたから、嫌がられてるのよ」

そういえば以前夫が言っていた。「なかなか両親にはやさしくできないんだ。どんなに優しくしても、最も望んでる結婚をして喜ばせてあげられなかったからね」 だから私は両親にその言葉を伝えた。

すると義母は ”うふふ・・・” と笑った後、「なんだ、わかってたのね」とつぶやいた。

優しくされなくなるのを承知で息子に結婚を求め続けた両親と、優しくしたいけれどできなかった夫。夫は今、これまでの不足を埋め合わせるように、両親や私、息子に優しくしてくれているのかも知れない。

夫が優しいと感じるのは、価値観や、生きる上での指針を認めてもらった時が多い。それ、すなわち ”私自身” を認めてもらったことになるワケで、それこそが私にとっての ”優しさのツボ”。

開眼

結婚して初めて、自分が相手からの ”優しさ” としてなにを求めていたかを知り、私only に対応する優しさを持った人にめぐり会えた幸せを喜んだ。

やはり、マコちゃんは実に物のよくわかった人だ。タダモノではない



楽しませてもらった1冊


最近、歌人の佐藤真由美さん著の「恋する四字熟語」という本を読んだ。佐藤さんの恋愛体験に基づいて四字熟語を解説(曲解?)する本だ。これはかなり笑える本であり、共感できるお勧めの1冊だ。

その中から、私が最も気に入った熟語と解説をひとつ。

<一視同仁 ・ いっしどうじん>
意味: 人を差別せず、みな平等に愛し、誰でも同じように接すること。

佐藤さん曰く、「欲しいのは、優しい男じゃなくて、わたしに優しくしてくれる男」

これぞ、 ”ツボにハマっている” というものであろう。


<出典>

「恋する四字熟語」
佐藤 真由美 著  集英社文庫




Happy Girls' Night! ~大人のパジャマ・パーティ

2007年05月21日 | Precious Friends


 モデル・ルームのように美しい玄関ホール


昨夜は久々のGirls' Night! 一人っ子の私にとってはお姉さん的存在でもある大親友のお家にお泊りした。独身貴族の彼女は、庶民の私にとってはありえないほど美しいマンションに暮らしている。最初の写真がその玄関ホール。私が床の美しいタイルの写真を撮ろうとしていたら、「脇のドアを閉めるとモデル・ルームみたいよ」と言って飾り棚まで写真を撮らせてくれた。

モデル・ルームというより、美術館のホールみたい

彼女との出会いはもう12年も前になる。仕事を通じて知り合った彼女はとてもハッキリとものを言う性格で、最初はびびりまくり!この人とは絶対に親しくなれない、とまで思っていた。実際、ふたりで食事にでかけるようになるまでに2年かかった。でも親しくお付き合いをすると、義理堅く、とても愛情深い人で、いつの間にか私にとってかけがえのない友人となった。

国内旅行はあまりしない私。箱根や近場のドライブに連れて行ってくれるのはいつも彼女だ。そしてなによりも私が楽しみにしているのが、彼女のマンションでの Girls' Night. インテリアに木をふんだんに使ったマンションでエステごっこをしたり、DVDを観たり、友人宅にいながらリゾート気分を味わえる。

さて、久々の Girls' Night だった日曜日、彼女は夕食を用意してまっていてくれた。ビタミン摂取のためのサラダ(ドレッシングは1本¥9,000のオリーブオイルを使っていた)、スペイン製の生ハム、酵母をつかったパン、コクのある数種類のチーズ、そしてとっておきのワインが赤と白。

おしゃれなリビングルームに、どこからか出てきたちゃぶ台を置き、家庭的なチェックのテーブルクロスをかける。食べ物を並べて、ふたりともパジャマに着替えたらパーティの始まり、始まり~


 イスラムの国旗のような月と星、でも酔っ払ってぶれまくり


私の体は35歳でアセトアルデヒド(アルコールを分解する酵素)が早期退職したらしく、以来お酒がまったく飲めない日々を過ごしていた。それが最近再び飲めるようになってきた どうやら酵素が再就職することにしてくれたらしい。そんな訳で今回は美味なワインも楽しむことができた。

少し酔いがまわったところで3大テノールのDVDをかけて、エステタイム。彼女の高級化粧品を使わせてもらい、スチームを当てながらクレンジングをスタート。その後シャワー、肌の手入れと女の子の楽しみは尽きることがない。

私が泊まりに行くたびに彼女は聞く。

「あなた、こんなことでストレス解消になるの?」

もちろんです!だって家にいたらこんな楽しみないもん。肌の手入れは必要最低限しかしないし、お酒を飲みながら愚痴やのろけを聞いてくれる人もいない。良くも悪くも、自分をさらけ出せる同性の友人は貴重だ。

女性は仕事や結婚など身の回りの状況の変化で、どんなに親しくしていても自然に疎遠になってしまう友人も多い。でも彼女ならつかず、離れず、きっとおばぁさんになってもこうやって傍にいてくれるのかなぁ・・・と、思える。

Happy Girls' Night! パーティは夜更けまで延々と、つづく・・・。








おしゃれなボーイ・フレンド Sくんのこと

2007年04月25日 | Precious Friends

今日は朝から小雨が降っている。こんな日はお店のお客様も少ないので、日ごろサボっている書類の整理や、お店の片付けに精を出す。

お店にSくんが訪ねてきてくれたときも、私はギフトバッグにショップカードを付ける作業をしていた。子供服屋では男性のお客様は少ないが、まったくないわけでもない。お買い物大好きなパパ、興味本位で入ってくるあやしげな男性まで様々だ。

私はSくんが入ってきた時、一瞬誰だかわからなかった。紺色のスーツの中に、一昨年夏から特にヨーロッパで流行している派手な色合いの縦じまYシャツをノーネクタイで着こなしているおしゃれな男性・・・。「こんにちは~」という気さくな挨拶の声でようやく気付いた。

Sくんとは小学校からの同級生だ。子供の頃から個性的なところがあり、男子が休み時間に野球やラグビーをしている時に、彼は校庭のすみっこの砂場で”ユーモレスク”を鼻歌で口ずさみながら一人で遊んでいるような子だった。

だからといって周囲からいじめられるようなことはなく、むしろ一目置かれているような存在だった。

大学の史学科を卒業した彼は、更に西洋史を極めるべく卒業後渡仏、ソルボンヌ大学へ留学し、博士課程を修了してフランス人の奥様と共に日本に帰って来た

現在は日本の大学で教えつつ、今はパリ住んでいる奥様と2人の子供達のもとへ10日間のお休みがあると飛んで帰り、幸せな生活を送っている。今日は小雨の中、明日からGWの間パリに帰るので子供たちへのお土産をわざわざ私のところへ買いに来てくれたというわけだ。

話は少し逸れるが先日、広告代理店に勤める年上の男性と食事をしていた時にバブル期の話になった。私はブログにも書いた”赤”の話をし、彼はフレグランスの話をした。あの頃に比べて顕著に売り上げが減っているのが、フレグランス類だという。特にメンズ。

もちろん、Sくんはフレグランスをつけていた。フランス人の奥様を持つからには、そこまでおしゃれに徹しなければならないのだろう。

残念ながら日本の男性には、そこまでさりげないおしゃれを出来る人はまだまだ少ないようだ。私はなにも日本男児が西洋人の真似をして、身につかないようなおしゃれをして欲しいと思っているわけではない。無理にそんなことをしはかえってカッコ悪いというものだ。

でも、赤い靴下や花柄のYシャツ、フレグランス。Sくんはそのどれをも自分の一部として着こなせる。

”日本人にもついにこんな男性が現れたか!”

Sくんの残り香を楽しみながら、私はほくそ笑むのであった。