組織のITガバナンスを120%向上させる米国公認ITコーディネータ元村憲一の公式ブログ

組織のITガバナンスを丸投げして困っていませんか?秘策を4つの専門資格を持つITコーディネータが無料で公開します。

ITコーディネータと言う資格について その30

2014-10-10 21:50:37 | GEIT
皆さま、GEIT(Governance of Enterprise Information Technology)のエバンジェリストこと、ITコーディネータの元村憲一です。

「おっ! 何か役立つまたは、面白そうな事が書いてありそうだ」と思われたら、是非読者登録してください。


ブログの第250回目は、このブログの本題になっている GEITについての続きです。

これまでほとんどは、ISACAの話題を中心にお伝えして来ましたが、第210回目からは、ISACAを離れて、日本のGEIT人材であるITコーディネータについて、お伝えしています。


【IT経営とは?】

ITコーディネータ制度は、経済産業省が、日本の競争力を回復する高度人材として、未来を見据えた構想の中で制度化した割には、10年以上経った現在でも、非常に認知度が低い状態が続いています。


前回に続き「IT経営」と言う言葉につて、お伝えして行きます。


経済産業省のIT経営ポータル(以下を参照)

URL:

http://www.it-keiei.go.jp/index.html



IT経営とは何か?

経済産業省が行っているIT経営の定義は、以下の様に書かれています。

IT投資本来の効果を享受するためには、目的なく、単に現業をIT化するだけでは、不十分であり、自社のビジネスモデルを再確認したうえで、経営の視点を得ながら、業務とITとの橋渡しを行っていくことが重要です。

このような、経営・業務・ITの融合による企業価値の最大化を目指すことを「IT経営」と定義します。


IT経営について

IT経営ポータルには、IT経営についてとして、以下の5項目が記載されています。

 ・7つの機能と20の行動指針
 ・IT経営力指標と4つのステージ
 ・IT経営協議会とIT経営憲章
 ・IT経営ロードマップ
 ・各種報告書



・IT経営ロードマップ

【IT経営ロードマップとは】

IT経営憲章に基づき、企業がIT経営を実際に推進するにあたっての取り組みを、IT経営における先進企業の事例を踏まえて、以下の2点として整理したものです。

平成20年6月に初版が発行され、平成22年3月に改定版が発行されています。

 1. IT経営の実践に向けた取組
 2. マネジメント上の課題



【IT経営ロードマップの詳細】

2. マネジメント上の課題

「見える化」、「共有化」、「柔軟化」を推進し、IT経営を実現していくためには、並行して、マネジメント上の課題を解決していくことも不可欠です。

このため、IT経営の成熟度に関わらず解決すべきテーマとして、以下をマネジメント上対応すべき観点として位置付けています。

 ・ITガバナンス
 ・人材・組織育成
 ・IT投資



・人材・組織育成

◇対応の方向性

対応の方向性については、以下の3分類の視点から書かれています。

 (1)人材活用を有効かつ柔軟に行うために
 (2)社員の情報活用能力向上
 (3)高度人材育成の推進



(3)高度人材育成の推進

高度人材育成の推進では、以下の2分類の視点から書かれています。

 ・CIO人材
 ・アーキテクト人材


◆CIO人材

ここでは、以下の様に書かれています。


CIOは、情報の側面から、企業改革、業務改革をリードし、経営者のためにその実施プランと実行を担う、IT経営の実践においては不可欠の人材である。

そのため、CIO戦略フォーラムにおいて、CIO育成についての議論が行われ、IT経営憲章をふまえた目指すべきCIO像を定め、育成において重視すべき8つの点がまとめられた。

これらをふまえ、プロフェッショナルCIOを育成・支援するためのカリキュラムを作成し、社団法人日本情報システム・ユーザー協会の「イノベーション経営カレッジ」等で実践された。

【目指すべきCIO像】

 ・CIOは、経営層の一員として経営者をサポートし、情報の戦略的活用によって、経営の変革を強力に推進する責任を持つ
  (IT経営憲章との関係:1条(経営とITの融合))

 ・CIOは、自らの職務に強い自負心や探究心を持つと同時に、社会的責任の大きさを自覚する
  (IT経営憲章との関係:7条(CIOと高度人材の育成)、9条(環境等への配慮))

 ・CIOは、高い「人間力」を基礎として、「経営」と「IT活用」の双方に関する知見・素養を持つ
  (IT経営憲章との関係:7条(CIOと高度人材の育成))


【CIO人材育成にあたって重視すべき点】

1. 総合力、人間力の重視

日本企業のCIOは情報システム部門に限らず企画部門、業務部門等様々なキャリアパスを経ているが、活躍しているCIOは、IT知識・スキルよりむしろ、人間関係、コミュニケーション力、ビジネスセンス等を包含する総合力、人間力に長けている場合が多い。

企業では特に内部でCIO人材育成をする際は、人間力を前提とした上での教育及びキャリアプランを整備すべきである


2. 利活用の重視

ITの知識が重要なのは言うまでもないが、今情報システム部門、業務部門を問わず問われているのは、情報の利活用とそのスキルである。

すなわち、情報システム部門としては、利活用してもらえるために何をすべきか、業務部門は、情報およびそのシステムをどのように有効活用すべきが問われている。


3. 多様性の理解

日本のCIOは、ユーザー部門出身、情報システム部門出身等様々なバックグラウンドを有し、その強みも多種多様である。

CIO人材育成に当たっては、単一レールを設定するのでなく、多様さを踏まえたキャリアパス設定や人材配置を行なうべきである。


4. 企業の枠を超えたCIO人材育成活動

スキル面のみならず「人間力」までを会得しようとした場合、社外の優れた人材と実際に交流、会話することで学ぶものは大きい。

CIO人材育成は、企業経営及び日本経済を左右しうるものである。

後進人材育成の重要性や、教材のための成功・失敗事例の分析、公表等については、企業の枠を超えて取り組むべきである。

人材育成を行なう側も、先進企業の経営者やCIO、各専門領域での産学のエキスパート等幅広い講師を招聘することがのぞましい。


5. 内外のCIO人材育成の最新動向のフォロー

米国の専門機関におけるCIO人材育成のフォーカスは、ビジネスへの貢献が重視されていることもあり、現在はマネジメントやセキュリティ等多岐にわたっている。

今後民間企業がCIOになろうとする人材の育成を検討するに当たっても、こうしたビジネス志向、成果志向の傾向を踏まえ、IT分野に偏らずバランスの良い教育が必要となる。


6. 事例情報、ケーススタディの充実

他社の事例学習には(情報として)学ぶべき要素が多く含まれるとともに、自社の取り組み内容と比較することで多くの示唆を得ることができる。

(机上でなく)ビジネスにITが影響を及ぼすリアリティーを実感できるなどの効果も大きい。

したがって、今後人材育成のカリキュラム等を検討するに当たっても、ケーススタディ等事例情報を十分に盛り込んで進めることがのぞましい。


7. 到達状況を確認できる仕組み

人材育成において「学ぶ」はあくまでスタート点であり、「気づく」、「できる」、「使う」レベルまで目指さなければならない。

CIOを目指すものが教育を受ける中で、自分が上記四段階のどのステップにあるのかを各種評価等により把握できる仕組みが必要である。


8. 双方向性の重視

単なる一方方向での講義では、スキルは十分身につかない。

教えられている内容を自社のケースで、(学習期間中あるいはその後)実際に適用できるスキルを身につけるためにも、個人・グループで発表する等双方向性を重視すべきである。


CIOの重要性は、十分認識されていて、数多くの試みがなされていますが、まだまだ大きな成果に結びつく状況でないのが、現状だと思います。

特にこの活動の認知度が、中小企業に対して、非常に低い現状の打破から入らないと、いくら良い施策を打っても全く伝わらないと思います。



◆アーキテクト人材

アーキテクトは、社内全体を見渡して業務とシステムの双方に通じ、経営者から得られる経営戦略等の視点を踏まえつつ、社内の業務全体のフレームワークを定義できる能力が必要である。

こうした人材は、社内での現場経験に加えて、個人の向き不向きによる違いも多く、加えて我が国があまり得意としない分野である。

このため、その育成手法については、引き続き検討を続けると同時に、本IT経営協議会活動の場を活用したマッチングなども含め、経験を蓄積した人材が企業や行政などを流動的に動き回るようなキャリアパスなどを検討していくことも重要である。


前出の社員の情報活用能力向上とも、内容が重複する点がありますが、個人の向き不向きや我が国があまり得意としない分野と言い訳して、保留・先送り(検討して行く)しています。

こうした人材を育成できなければ、事業体全体の構造を理解して、統合されたITの高度な利活用によるIT経営は望めないものとなってしまいます。



ここでも、ITコーディネータが支援する内容に含まれると考えられます。

CIO補佐官の様な形で、CIOを支援したり、CIOやアーキテクト人材の育成を支援する事も、IT経営を実現するプロフェッショナルと言われている、私達ITコーディネータに課せられた重要な使命の1つです。



少し長くなりましたので、経済産業省IT経営ポータルの、IT経営ロードマップの説明の途中で、終了します。

次回もこのシーズからは、経済産業省IT経営ポータルの、IT経営ロードマップの続きを説明して行きます。

この続きは、次回以降に、ITコーディネータ資格の変遷や、ITコーディネータのバイブルと言われるプロセスガイドラインの内容についても紹介して行きます。



最後まで、お付き合いくださいまして、ありがとうございます。

次回以降も、本題のGEITの話題として、ITコーディネータを中心に、ISACAが認定している資格の最新版が明らかになった段階で、順次お伝えして行きます。


皆さまからの、ご意見・ご感想をお待ちしております。


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【資格】
・ITコーディネータ
・公認情報システム監査人
 Certified Information Systems Auditor (CISA)
・公認情報セキュリティマネージャー
 Certified Information Security Manager (CISM)
・公認ITガバナンス専門家
 Certified in the Governance of Enterprise IT (CGEIT)
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ITコーディネータと言う資格について その29

2014-10-09 19:44:54 | GEIT
皆さま、GEIT(Governance of Enterprise Information Technology)のエバンジェリストこと、ITコーディネータの元村憲一です。

「おっ! 何か役立つまたは、面白そうな事が書いてありそうだ」と思われたら、是非読者登録してください。


ブログの第249回目は、このブログの本題になっている GEITについての続きです。

これまでほとんどは、ISACAの話題を中心にお伝えして来ましたが、第210回目からは、ISACAを離れて、日本のGEIT人材であるITコーディネータについて、お伝えしています。


【IT経営とは?】

ITコーディネータ制度は、経済産業省が、日本の競争力を回復する高度人材として、未来を見据えた構想の中で制度化した割には、10年以上経った現在でも、非常に認知度が低い状態が続いています。


前回に続き「IT経営」と言う言葉につて、お伝えして行きます。


経済産業省のIT経営ポータル(以下を参照)

URL:

http://www.it-keiei.go.jp/index.html



IT経営とは何か?

経済産業省が行っているIT経営の定義は、以下の様に書かれています。

IT投資本来の効果を享受するためには、目的なく、単に現業をIT化するだけでは、不十分であり、自社のビジネスモデルを再確認したうえで、経営の視点を得ながら、業務とITとの橋渡しを行っていくことが重要です。

このような、経営・業務・ITの融合による企業価値の最大化を目指すことを「IT経営」と定義します。


IT経営について

IT経営ポータルには、IT経営についてとして、以下の5項目が記載されています。

 ・7つの機能と20の行動指針
 ・IT経営力指標と4つのステージ
 ・IT経営協議会とIT経営憲章
 ・IT経営ロードマップ
 ・各種報告書



・IT経営ロードマップ

【IT経営ロードマップとは】

IT経営憲章に基づき、企業がIT経営を実際に推進するにあたっての取り組みを、IT経営における先進企業の事例を踏まえて、以下の2点として整理したものです。

平成20年6月に初版が発行され、平成22年3月に改定版が発行されています。

 1. IT経営の実践に向けた取組
 2. マネジメント上の課題



【IT経営ロードマップの詳細】

2. マネジメント上の課題

「見える化」、「共有化」、「柔軟化」を推進し、IT経営を実現していくためには、並行して、マネジメント上の課題を解決していくことも不可欠です。

このため、IT経営の成熟度に関わらず解決すべきテーマとして、以下をマネジメント上対応すべき観点として位置付けています。

 ・ITガバナンス
 ・人材・組織育成
 ・IT投資



・人材・組織育成

◇対応の方向性

人材・組織育成の対応の方向性については、以下の3分類の視点から書かれています。

 (1)人材活用を有効かつ柔軟に行うために
 (2)社員の情報活用能力向上
 (3)高度人材育成の推進


(1)人材活用を有効かつ柔軟に行うために

ここでは、以下の様に書かれています。


人材を有効に活用するためには、企業価値の源泉となる「コア・コンピタンスの差別化および差異化」とグローバル経営における競争を勝ち抜く「省力化および効率化」の両立を目指さなければならない。

これを実現するためには、コア業務とノンコア業務を見極める必要がある。

さらにコア業務の中でもルーティン業務は、徹底的に標準化、汎化した上で効率性を高め、本当に人材を集中させて価値を生み出す作業に特化させる必要がある。

ブルーカラー的な仕事、単純作業に関しては、アウトソースによる効率化やIT化による自動化、省力化が言われて久しい。

しかし、知的作業と呼ばれるいわゆるホワイトカラー的な作業に関しても、良く業務を分析し細かく分類していくとかなりの部分を省力化する事が可能である。

そのためには、まずは業務を標準化し、可視化することで、何が代替可能なのかが分からなければならない。

そうする事で、アウトソースの活用やIT化による代替が可能になる。

それでも最終的に代替できない作業、つまり人が行わなければ出来ない業務、対応などに関して、如何に高度な人材で高度な対応ができるか、という事が今日の企業経営における人材の有効活用に求められている。

また、柔軟な人材活用に関して言えば、ルーティン業務のいくつかに関しては、繁閑が激しく、間歇的に発生する業務に対して、ピーク時に対応できるような人員配置をしている事が少なくない。

この状況では明らかにピーク時以外の際に、人材が無駄に待機させられることになる。

これを無くすためには、まずそのルーティン業務をモデル化する事が重要である。

加えて、属人性を排除し、ある程度のスキルがあれば誰でも出来る状態にまで持っていくことができれば、人材教育によってあるスペックさえ確保できれば、非常に柔軟にリソースを活用する事が可能になる。

組織の柔軟性をもつことに他ならない。

総括すると、如何に例外的な業務、人が行わなければ価値が出ない業務を特定し、そうでない仕事を徹底的に汎化して標準プロセスにした上でルーティン業務としてIT化またはアウトソースするかで人材の有効活用度が決まる。

また、差異化と標準化のバランスをとり両立を目指す事が重要になる。


これを読むと?が、3つ以上付きます。

全体から受ける印象は、ルーティン業務と言っている一部だけをIT化、つまり昔からある一部の作業の機械化イメージから抜け出していない様に思えます。

人が行わなければ価値が出ない業務と言っている部分が、全くITの支援を受けられない事になりかねません。

また、ノンコア業務と言われるものへの対応が、最初からアウトソーシングありきなのか、記述されていません。


ルーティン業務は、徹底的に標準化、汎化した上で・・・

汎化するとは? オブジェクト指向のクラスを意識しているのか、よく解らない言葉です。


まずは業務を標準化し、可視化することで・・・

先に現状業務(As-Is)を可視化しないで、標準化ができるのでしょうか?


まずそのルーティン業務をモデル化する事が重要・・・

一部だけをモデル化して、全体最適出来るのか疑問です。


この文章からは、戦略の意思決定を支援するまで、高度にITを利活用するイメージが全く湧いてきません。



(2)社員の情報活用能力向上

続けて、ここでは、以下の様に記述されています。


情報活用能力の向上に向けては、研修等の育成・自己啓発等の機会を増やしていくことが有効だと考えられる。

◆施策例

 ・社員が自ら育とうとする土壌作りと社員の育成を支援する取り組みを実施
 ・教育支援制度の導入、教育カリキュラムの策定、全社研修の実施、全社員IT資格の取得の推進等

また、自社のビジネスモデルに即した業務モデル、概念データモデルなどの情報モデルを設計する機能を確保すべきである。

これをつくることによって、コストを抑え、変化に強い、安定したシステムが構築できる。

こうした、情報モデルを構築できるような機能を強化するためには、ITと業務の両面を熟知している現場の人材を育成することが必要である。

モデリング能力は、方法論に関する研修とプロジェクト実践の中から生まれてくると思われる。

他方、こうした人材を、現場に配置するのか、管理部門内の業務改革推進組織に集めるのか、情報システム部門で育成するのか、若しくは、外部にアウトソースすべきなのか、現段階では、まだ一つに絞れるような解は得られていない。

ベンダーとユーザーの役割分担、業務部門と情報システム部門の役割分担など、様々な観点から、こうした人材の育成方法について検討していくことが必要である。


おおよその察しはつきますが、ここに書かれているモデルは、EAで使用しているような古いモデル(DMM、DFD、ER図等)だと思われます。


コストを抑え、変化に強い、安定したシステムが構築・・・

古くからDOA(データ中心)で言われている事ですが、たとえ業務の構造を情報から押さえても、頻繁に発生する外界の変化によって大きく影響を受ける制約・束縛(業務ルール)を網羅的に捉えられていない場合、変化に強い、安定したとはなりません。


また、社員の情報活用能力向上と項目を作っていながら、人的資源の少ない中小企業を意識しているためか、「外部にアウトソースすべきなのか」と矛盾した事が書かれています。

この部分をベンダーに丸投げして依存している様では、いつまで経ってもIT経営は実現して行かないと考えます。



これを読んでみると、ユーザ企業側の立場で、ITコーディネータが支援する内容に一致すると考えられます。

人材の有効活用を含めた業務改革や情報活用能力を支援する事も、IT経営を実現するプロフェッショナルと言われている、私達ITコーディネータに課せられた重要な使命の1つです。



少し長くなりましたので、経済産業省IT経営ポータルの、IT経営ロードマップの説明の途中で、終了します。

次回もこのシーズからは、経済産業省IT経営ポータルの、IT経営ロードマップの続きを説明して行きます。

この続きは、次回以降に、ITコーディネータ資格の変遷や、ITコーディネータのバイブルと言われるプロセスガイドラインの内容についても紹介して行きます。



最後まで、お付き合いくださいまして、ありがとうございます。

次回以降も、本題のGEITの話題として、ITコーディネータを中心に、ISACAが認定している資格の最新版が明らかになった段階で、順次お伝えして行きます。


皆さまからの、ご意見・ご感想をお待ちしております。


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祝快挙! ノーベル物理学賞

2014-10-08 19:19:04 | 時事
皆さま、GEIT(Governance of Enterprise Information Technology)のエバンジェリスト事、ITコーディネータの元村憲一です。

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ブログの第248回目は、ビックニュースが飛び込んできた、ノーベル賞受賞についてです。


既に世界中の皆さんが、ご存知のビックニュースです!

スウェーデン王立科学アカデミーは、昨日10月7日に、2014年のノーベル物理学賞を、実用的な青色発光ダイオード(LED)を開発した以下の3名に授与すると発表しました。

 ・赤崎 勇 名城大教授(85)
 ・天野 浩 名古屋大教授(54)
 ・中村 修二 米カリフォルニア大サンタバーバラ校教授(60)


日本人のノーベル賞の受賞は、iPS細胞(人工多能性幹細胞)の開発により、2012年に医学生理学賞を受賞した、山中伸弥京都大教授以来です。

また、物理学賞は、2008年に以下の3名が、「素粒子物理学と核物理学における自発的対称性の破れの発見」(南部氏)、「クォークが自然界に少なくとも三世代以上あることを予言する、対称性の破れの起源の発見」(小林氏と益川氏)で、受賞して以来6年ぶりです。

 ・南部 陽一郎 米シカゴ大名誉教授
 ・小林 誠高 エネルギー加速器研究機構名誉教授
 ・益川 敏英 名古屋大特別教授


これで、日本人のノーベル賞の受賞者は、米国籍の南部陽一郎米シカゴ大名誉教授を含めて、合計22名となりました。

ノーベル物理学賞だけを見ると、10名です。

この分野での、日本人の底力を感じます。


授賞理由は、「高輝度で、省エネルギーの白色光を可能にした効率的な青色LEDの開発」となっています。

ノーベル賞の選考委員会は、以下の点を高く評価しています。

 ・3人の発明は革命的
 ・世界の電力消費の4分の1が照明に使われる中、LEDが社会に広く普及する基礎を築いた
 ・地球環境の保護、資源の節約に大きく貢献した
 ・電力の供給を受けにくい環境にある、世界の15億人の生活の質を高める大きな可能性を秘めている


そして、「人類のより良い生活につながる発明に賞を与える」とした、アルフレッド・ノーベル氏の思いに正に合致すると称えられています。


LEDは、1960年代にまず赤色が開発されて、次に黄緑色が開発され、電気機器の動作表示ランプなどに応用されていました。

しかし、発光に高いエネルギーが必要な青色の実現は非常に困難で、開発が遅れていました。

1970年代に、炭化ケイ素系半導体で青色LEDが作られましたが、暗くて実用的ではありませんでした。

次に、青色LEDの実現を目指した研究で主流となったのは、結晶が作りやすいセレン化亜鉛系でしたが、これも実用になりませんでした。

このため、あらゆる色の光を作り出せる「光の3原色」が揃わず、20世紀中の実現は不可能とまで言われていました。


しかし、当時松下電器産業(現パナソニック)東京研究所に在籍していた赤崎氏は、1973年に、性能がはるかに優れた窒化ガリウム系の青色LEDの開発を始めました。

そして、名古屋大工学部教授に転身した後、1989年に、天野氏らと同系の青色LED開発に世界で初めて成功しました。

更に、製品化に向けた技術開発は、日亜化学工業株式会社に在籍していた中村氏が先行して、1993年に青色LEDの量産技術を開発した事で、各方面でLED実用化に向けた動きが一気に加速しました。

また、赤崎氏の技術は、豊田合成株式会社によって、1995年に製品化されています。


こうした経緯により、青色LEDは急速に普及しました。


人類にとっての明かりは、火を燃やす、焚火・松明・ロウソク・ランプから、電気での明かり、電球・蛍光灯と進化して、21世紀は、LED照明の時代です。

LED照明の長所と短所を挙げてみます。

・長所

 1. 光源が長寿命
 2. 点灯消灯を繰り返しても寿命に影響がない
 3. 消費電力が少ない
 4. 紫外線・赤外線の放出が極めて微量
 5. チラつきがない(直流電流を使用するため)
 6. 目に優しい
 7. 極寒地でも点灯可能
 8. 点灯中の発熱が少ない

・欠点

 1. 重量が重い
 2. 部分的に暗く感じる(指向性があり、均一に光を放射できない)
 3. 照射角度が狭い(120°~170°位)
 4. 照度を上げようと消費電力をあげると寿命が縮む
 5. 製造過程で色温度にばらつきが生じやすい
 6. 高温に弱い(換気が充分でない環境で使うと寿命が縮む)
 7. 発光部品よりも電子部品が大きく故障に影響を及ぼす可能性がある
 8. 雪がレンズについた場合融けにくい
 9. 結露に弱い


欠点が多いように感じられますが、特性を知って上手に使えば問題ありません。



3人が開発した青色発光ダイオード(LED)は、LED照明の普及による省エネ化への貢献に止まらず、ITの世界や電力制御など、さまざまな技術分野で、これからの世界を変える可能性を秘めています。

既に赤崎氏らは、窒化ガリウム系半導体で、青色レーザーも開発しています。

この技術を発展させた青紫色レーザーによって、光ディスク(ブルーレイ)が実用化されました。

波長の短い青い光は、少ない面積で大量の情報を読み書きできるため、青色LEDの技術を発展させた青紫色レーザーを使うブルーレイディスク(BD)は、赤色レーザーを用いるCDやDVDに比べて、以下の様に記憶容量が飛躍的に増加しています。

 ・CD :700MB
 ・DVD:4.7GB(片面一層)、8.5GB(片面二層)
 ・BD :25GB(片面一層)、50GB(片面二層)


最近良く見かける物として、小型で高性能のプロジェクターなどへの応用も進んでいます。

また、電気自動車や次世代送電網(スマートグリッド)など、大電力を制御する電子デバイスとしても有望視されていて、省エネルギー、低炭素化社会の実現に向けた鍵と言われています。



話が変わって、今回ノーベル賞を受賞した、米カリフォルニア大の中村修二教授は、企業内研究者の成果は社員、企業のどちらに属するのかという知的財産の訴訟でも有名です。

現行の特許法では、職務上の発明での特許権は、開発した社員のものになるのが原則で、企業側に権利を譲渡した場合に対価を受け取る事が出来ます。

中村氏が、企業側に対価を求めて提訴した事が、特許法改正に向けた議論の原点となり、政府は2013年6月に、知的財産戦略の方向性を示す知的財産政策に関する以下の基本方針を閣議決定しています。

 ・企業の社員が発明した職務発明について、特許権の帰属を社員側から企業に移す事を検討する



ノーベル賞の授賞式は、12月10日にストックホルムで行われる予定です。

人類への貢献に相応しい、晴れの大舞台が待っています。

おめでとうございます。 心からお祝い申し上げます \(^^)/



最後まで、お付き合いくださいまして、ありがとうございます。

次回以降も、本題のGEITの話題として、ITコーディネータを中心に、ISACAが認定している資格の最新版が明らかになった段階で、順次お伝えして行きます。


皆さまからの、ご意見・ご感想をお待ちしております。


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IT経営ウェビナー その15

2014-10-07 19:46:53 | GEIT
皆さま、GEIT(Governance of Enterprise Information Technology)のエバンジェリスト事、ITコーディネータの元村憲一です。

「おっ! 何か役立つまたは、面白そうな事が書いてありそうだ」と思われたら、是非読者登録してください。


ブログの第247回目は、16歳で単身ニューヨーク留学・IT起業、世界を飛び回るビジネスコンサルタントの石川恵理香さんとのタイアップウェビナーによって、「IT経営ウェビナー」としてお伝えして行く続きです。

石川さんが、電波事情の良い場所(ブルガリア)に移動しましたので、久々にウェビナーが実現できました。


ウェビナーは、皆さまからいただいた質問にお答えする形で進めて行きますので、どしどしご意見・ご質問をお寄せください。

時間の制限もありますので、1回にお答えできるのは3問程度になると思いますが、順次お答えして行きます。





ウェビナーの15回目は、ITコーディネータのプロセスガイドラインの続きです。

前回から、IT経営共通プロセスの説明に入って、今回もその続きです。


第五部 IT経営共通プロセスでのモニタリング&コントロールについて、以下の項立てに沿って説明しています。


モニタリング&コントロールのプロセス


 3-1. 目標明確化と周知徹底
 3-1-1. 目標明確化
 3-1-2. 周知徹底
 3-2. 状況把握
 3-2-1. 実績データの収集・蓄積
 3-2-2. 継続的ならびに定期的モニタリング&コントロール
 3-3. 差異分析
 3-3-1. 評価計画の策定
 3-3-2. 差異分析
 3-4. リスクに対する対応策・防止策の立案および報告
 3-4-1. リスクに対する対応策・防止策の立案
 3-4-2. リスクに対する対応策・防止策の報告



ドキュメント(成果物)

3-1.の目標明確化と周知徹底での、一般的ドキュメントは以下となります。

 ・モニタリング&コントロール計画書


3-4.のリスクに対する対応策・防止策の立案および報告での、一般的ドキュメントは以下となります。

 ・モニタリング&コントロール報告書



モニタリング&コントロールは、これまで説明してきたどのフェーズやプロセスにも必要な事項です。

ここをわざわざ共通プロセスとして切り出して、強く意識付けしているのは、必須にもかかわらず実現が難しいからだと思います。

各プロセスの計画段階で、しっかりとしたモニタリング指標を決めて、測定した結果に応じたコントロールをして行く事で、成熟度を向上して、真のIT経営を目指してください。


以上で、モニタリング&コントロールの説明を終了いたします。


次回のウェビナーも、ITコーディネータのプロセスガイドラインを見て行きながら進める予定です。


最後まで、お付き合いくださいまして、ありがとうございます。

次回以降も、本題のGEITの話題として、ITコーディネータを中心に、ISACAが認定している資格の最新版が明らかになった段階で、順次お伝えして行きます。


皆さまからの、ご意見・ご感想をお待ちしております。


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【資格】
・ITコーディネータ
・公認情報システム監査人
 Certified Information Systems Auditor (CISA)
・公認情報セキュリティマネージャー
 Certified Information Security Manager (CISM)
・公認ITガバナンス専門家
 Certified in the Governance of Enterprise IT (CGEIT)
・Certified in Risk and Information Systems Control (CRISC)


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大型台風上陸、東京は台風一過

2014-10-06 19:33:56 | 時事
皆さま、GEIT(Governance of Enterprise Information Technology)のエバンジェリスト事、ITコーディネータの元村憲一です。

「おっ! 何か役立つまたは、面白そうな事が書いてありそうだ」と思われたら、是非読者登録してください。


ブログの第246回目は、昨日から本日にかけて本州に対して猛威を振るった台風についてです。


今年は、台風の上陸が多いですね (*_*;

しかも、10月になって? と思っていたら、10月に上陸するのは2009年以来5年振りだそうです。


大型で強い台風の18号は、本日(6日)8時頃に静岡県の浜松市付近に上陸して、日本列島に沿って進み、関東地方を直撃しました。

私の住む東京は、朝の通勤ラッシュ時に、徐々に雨脚が強まって、交通機関のダイヤが大幅に乱れました。


運悪く早朝からでなく、10時からと言う丁度いけない時間帯からの打ち合わせが都内であったため、余裕を見て8時頃から出かけましたが、ダイヤの大幅遅延で到着はギリギリの時間になってしまいました。

普段の2倍近い時間が、かかった事になります (+o+)

もう通勤ラッシュは、一波去った後の時間帯のはずでしたが、列車の本数が少ないせいか、車内はかなりの混雑でした。


駅からは大した距離もなく、少ししか歩いていないのに、到着した時には、腰から下が相当濡れていました。

それでも、最悪のタイミングは避けられて、東京23区を台風が通過している昼前頃には、ビルの中にいたため、猛烈な風雨からは逃れる事ができました。


台風が去って午後からは晴れ間が広がり、台風一過で気温もぐんぐん上昇して、汗ばむ陽気になりました。

靴の中と靴下が、相当濡れた状態のままでしたので、上昇した気温の中を歩くと足が蒸れて、嫌な気分を味わう破目になってしまいました。


台風一過となっても、一旦乱れてしまった首都圏の交通機関のダイヤは、そう簡単にスッキリとは復活しません。

帰宅時の通勤時間帯になっても、列車遅延や運転見合わせとダイヤの乱れは続いています。

特に長距離を結ぶ路線は、その何処か一部がダメだと全てに影響が及ぶため、長時間に亘ってダイヤ乱れが起こります。


今回の台風でも、全国で死者・行方不明者が発生してしまっています。

自然の猛威の前では、人類の科学技術はまだまだ無力です。

いつの日かは、どんな大型台風でも、サラッと受け流せるような夢の世界がやって来るのでしょうか?



最後まで、お付き合いくださいまして、ありがとうございます。

次回以降も、本題のGEITの話題として、ITコーディネータを中心に、ISACAが認定している資格の最新版が明らかになった段階で、順次お伝えして行きます。


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