グレゴロービッチ８０歳記念ガラの最後の演目はくるみ割り人形の２幕目でした。
配役
マリア：ルンキナ
王子：ツィスカリーゼ
ドロッセルマイヤー：アレクセイ・ロパレヴィッチ（アラーシュのご主人）
スペイン ；オシポバ、Ｌｏｐａｔｉｎ
インド：Ｏｌｇａ Ｓｔｅｂｌｅｔｓｏｖａ， Ｒｕｓｌａｎ Ｐｒｏｎｉｎ
中国： Ｓｖｅｔｌａｎａ Ｐａｖｌｏｖａと岩田さん
ロシア： Ａｎｎａ Ｌｅｏｎｏｖａ Ｉｖａｎ Ｐｒａｚｄｎｉｋｏｖ
フランス： Ａｎａｓｔａｓｉｙａ Ｋｕｒｋｏｖａ， Ｐｅｔｅｒ Ｋａｚｍｉｒｕｋ
指揮： アレキサンダー・コプロフ
今シーズンはチケット代が高い割りに若いバレリーナの主役が多いくるみ割りを敬遠したり又折角買った日も出張などで泣く泣く券をゆずったりでまともにくるみを見ないでいましたので久しぶりのくるみ割りでしたしそれも現在ロシアのチョコレートのＣＭでやっているルンキナ＋ツィスカリーゼというコンビでしたので２幕だけでしたが楽しめました。
それにしても最初のスパルタクスの男性中心の勇壮なバレエ、２つめの黄金時代の一寸けだるい酒場やマフィアの暗躍、漁師の若者達の団結のバレエ、そして最後のくるみのおとぎの国のバレエと
全く性格の違うバレエをグレゴロービッチは見事に振付けたものです。同氏がボリショイの芸術監督でいた間は同氏の独裁政権で彼に気に入られなければ踊れないし奥様を初演に優先したとか色々功罪はあったようですがやはり只者ではないですね。
指揮も３演目とも違い又オケも一部の人は共通でしたが可也の人が入れ替わると言う大変贅沢な舞台でみんなでグレゴロービッチの８０歳をお祝いするという舞台でした。
又 同日にはこのガラの為の特別なパンフが販売されていました。後日その中から一部紹介したいと思います。これはコメント頂いた黄色い分厚い本とは別のパンフです。
さて肝心のくるみですが幕が開くと直ぐに人形達の踊りが始まるという演出でした。岩田さんは回転、ジャンプそして座ってからは首振りと中国人形を達者に演じて喝采を受けていました。
ツィスカリーゼは髪に銀ラメを入れて気合入っていましたしルンキナとのペアもばっちりでした。
そもそもこのペアは大晦日のロシア人が着飾って行くボリショイのクルミの舞台のペアでもあり先日踊ったばかりです。
大晦日は最前列定価８８００ＲＵＢ（４万円ほど）とボリショイでもっとも高いチケットで又そもそも通常のＩｎｔｅｒｎｅｔや窓口では手に入らないプレミアチケットですからそれと同じ配役で２幕だけとは言え見ることが出来たのはラッキーでした。
写真はカテコで３つの演目の主役達がグレゴロービッチを中心に男女交互に手をつないで舞台挨拶しているところです。
このようにボリショイの中心人物達が手を繋いで並ぶことはこのようなガラでなければありえない風景ですね。
因みに左から
スパルタクスの４人（マトビエンコ、カプソバ、ボルチコフ、アラーシュ）、クルミのツィスカリーゼ、そしてグレゴロービッチ、クルミのルンキナ、それから黄金時代のアントニチョーワ（因みに彼女は黄金時代のカテコの時の白い服からわざわざ酒場で踊る時の黒い衣装に着替えていますね）、Skvortsov Krysanova, Arifulin。
カテコ動画 1, ：コール・ドの後 人形達の挨拶（スペイン、インドに続いて岩田さんの挨拶あり、両手の指を立てた独特のスタイル、
2, :フランス人形に続いてツィスカリーゼとルンキナ
3 ：全員並んだ後グレゴロービッチが登場し花が舞台に投げ入れられます
下のブログの最初のツィスカリーゼの写真、とても素敵な笑顔ですね。くるみ割り人形の花束も、カワイイ！
私も数年前にツィスカリーゼが王子のグレゴローヴィチ版「くるみ」全幕を見ています。良かった覚えがあります。（といっても例のケガ、手術より前ですが）振り返ると個人的趣味では、グリゴローヴィチの元で踊るツィスカリーゼが、自分には一番良かった気がします。彼をさらに重用したのはワシーリエフ、特別な賞をとらせてくれたのはローラン・プティの方なのでしょうけど。この作品は、本当はとてもいい作品ではありますが、そうですか、値段が高いんですか。でも最初からルンキナで見られて良かったですね。
いつもコメントありがとうございます。
くるみの時期は過ぎましたが次回ツィスカリーゼで全幕踊る時あれば是非行ってみます。