■マーケット
“大型上場”に期待と不安

東京証券取引所などへの上場がきまったJR九州。かつて国有だった企業の中で「最後の上場」ともいわれています。上場を来月に控えるなか、都内で個人投資家向けの説明会がおこなわれました。JR九州は駅ビル・不動産事業が好調で16年3月期の売上高は6年連続で過去最高になりました。すでに上場した旧・国鉄各社の株価が値上がりしていることもあって個人投資家の関心は高まっています。その一方で、JR九州は今期は黒字化を見込んでいますが、本業の鉄道事業は民営化後、赤字が続いていて不採算路線も多いという懸念もあります。
今後の円相場は

《中継担当:ホリコ・キャピタル・マネジメントLLC堀古英司氏》
(フリップ1:ドル円と日米の実質金利差)
「今後の円相場の動きですが、ドル円は現在の100円前後は適正な水準に近くこう着状態が続くと見られます。ドル円はここ数年、日本と米国の実質金利差に忠実な動きをしています。」
(フリップ2:ドル円と日米の実質金利差:15年1月~)

--今後この相場に大きな動きが出てくるきっかけは何か考えられますか。
「日本サイドでは物価が将来どれだけ上がるかというインフレ期待を高められかどうかにかかっています。現在、日銀の物価上昇目標は2%ですが、市場のインフレ期待は0.3%しかありません。インフレ期待を高められなければ円高圧力がくすぶり続けます。一方、米国サイドではもしトランプ氏が大統領になり公約通りに、減税やそれに伴い国債の発行を増やす政策を実行すれば、ドルの実質金利が上昇するとみられるため、円安が進行しやすくなります。すると2013年以降のように、円安メリットが日本にも及ぶ可能性も考えられます。以上ニューヨークからお伝えしました。」
■ニュース
電通 2.3億円を不適切請求
電通は、きょう、インターネット広告の代金を、一部の企業に不適切な形で請求していたと発表しました。その金額は2億3,000万円にのぼるということです。電通はインターネットの企業広告で、実際には掲載しなかったり、掲載期間がズレていたりしたにもかかわらず契約通りの金額を請求していました。7月に広告主であるトヨタからの指摘で発覚したもので、これまでに判明している不適切な案件は、633件、111社にのぼるということです。電通は、今後も調査を継続し、年内をめどに再発防止策などをまとめる予定です。
「銀ぶら」の新拠点誕生

東京・銀座4丁目の交差点前に24日、サッポロ不動産開発が手がける商業施設「銀座プレイス」が開業します。一等地という立地ですが、モノを売るよりも先端技術などの情報を発信する拠点を目指したといいます。1階と2階に入るのは、この地で50年以上展開してきたギャラリーを一新した日産自動車。広さを2倍に拡大、バーチャルリアリティーで、「GTーRNISMO」の走行を疑似体験できる設備を取り入れるなど、あえて商品を「売らない」ことで気軽に立ち寄ってもらい、ブランド力を体感してもらう狙いです。4階から6階に入るソニーは、商品を売るだけでなく、発売前の最新のカメラやテレビを体験できるショールームを開き、ソニーファンを増やす考えです。また3階には、サッポロ不動産開発が直営する、イベントスペースとしても使えるカフェが入るほか、11階にはJA全農兵庫が直営する神戸ビーフを楽しめるレストランがオープンします。
【“販売がメーンじゃない”施設登場】
銀座の街が大きく変わろうとしている。そこでソニービルの建て替えが始まり、さらにOkura Houseが間もなく開業する。さらに銀座プレイスも新たに誕生する。銀座プレイスは大型の商業施設で、手掛けたのはサッポロ不動産開発だ。
商業施設のリニューアルが多く見られる。ソニービルが2022年秋~開業、カルティエなどが入るOkura Houseが来月1日開業、銀座6丁目プロジェクトが2017年春開業。日産自動車のギャラリーがあった場所にあす新しい施設「銀座プレイス」がオープンする。1階と2階に入るのは日産自動車「日産クロッシング」。「GT-R NISMO」をバーチャルリアリティで体験できる。あえて売らないことでブランド力を体感。
【ソニーの“最先端”集結】
4~6階のフロアに入居したのは「ソニーショールーム/ソニーストア銀座」。コンセプトは体験型ショールーム。ソニーのテレビ史上最高画質を誇る100インチ4K液晶テレビ「KJ-100Z9d」の展示は世界で銀座店のみ。特に力を入れているのはカメラコーナー。最先端技術を体感してもらいソニーファンを増やす狙い。3階はサッポロ不動産開発が直営するイベントができるカフェ「common ginza」。11階は11月末にオープンする「神戸ブレジール銀座」JA全農兵庫の直営レストラン。

【「20センチ」で街も喜ぶ】
一等地という立地を生かした銀座プレイス。しかし最大の弱点が敷地面積の狭さ。建物にはこれを克服する工夫。サッポロ不動産開発・生駒俊行社長が説明。2つの非常階段をクロスさせるクロス階段を採用。建物を敷地内から20センチ以上内側に建設することで、行政がフロア数の増加を許可。8フロアが11フロアへ。
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模型ファン開拓へ新潮流
東京ビッグサイトで開催中の「全日本模型ホビーショー」で京商がドローンの新商品「ドローンレーサー」を発表しました。飛べる高さを35センチメートルに制限することで航空法の対象外となります。京商は新たに投入する商品を使って競い合うドローンレースを通じて新たなファン層を獲得したい考えです。また、プラモデルも新たな試みとしてはさみやニッパーを必要としない手軽な商品の販売に乗り出しています。バンダイではプラスチックに色づけをすることで塗装不要のランナーを採用しました。簡単であると同時に、これまでのファンも楽しめるように細かなパーツや付属のシールなどを添付。作る楽しさを残しながら、より広い層の支持を目指します。
安倍総理 初訪問 キューバとの経済関係を強化
日本の総理大臣として初訪問のキューバで安倍総理が表明したのは、最大で約13億円のがん診療の医療機材の無償供与です。成長戦略の柱の一つに医療分野での輸出促進を掲げる安倍政権にとって、医療機材の無償供与は将来の輸出拡大に向けた“先行投資”です。日本の医療機材をキューバに普及させることは、市場開拓だけでなく、広範囲に日本型医療を広げる可能性を秘めています。キューバは去年のアメリカとの国交回復を契機に新たな市場として注目されており、日本は今後、医療分野だけでなく幅広いインフラ開発需要に官民挙げて取り組んでいく方針です。こうした中、安倍総理は会見で核実験を繰り返す北朝鮮に対し、圧力を強める必要性を改めて強調しました。安倍総理は、新たな制裁に実効性を持たせるために「中国の役割が重要」と述べました。TPPについては、臨時国会で国会承認と関連法案の成立を急ぐ考えを示しました。
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小池都知事 「無責任体制」と厳しく非難
東京都の小池知事は豊洲市場の主要な建物の下に土壌汚染対策の盛り土がなかった問題で、歴代の担当部局のトップを厳しく批判しました。2007年以降に務めた5人の中央卸売市場長は東京都の聞き取り調査で、建物の下の地下空間を認識していなかったと説明しています。東京都が進める内部調査について小池知事は21日に中間報告を受けましたが、「いつ誰が盛り土をしないように決めたのかあいまいな部分を残している」として、今月中に最終的な結果の報告を受け、公表する方針です。
シンガポール首相 安倍総理と会談へ
シンガポールのリー・シェンロン首相が来週、日本を訪れ、安倍総理と会談を予定していることがテレビ東京の取材で分かりました。シンガポールで建設予定の高速鉄道をめぐっては、日本と中国などが受注を争っています。安倍総理は会談で日本の技術の優位性を伝えシンガポールへのインフラ輸出を進めたい考えです。
「生前退位」 有識者会議に6人起用
天皇陛下の生前退位について検討する有識者会議のメンバーについて、政府は、経団連の今井名誉会長や御厨東大名誉教授など6人を起用すると発表しました。政府は今の天皇陛下に限って生前退位を認める特別立法で対応する方向で検討していて、来月、初会合が行われるこの有識者会議で詳細を詰め、早ければ、来年の通常国会に関連法案を提出する考えです。
米ヤフー 5億件分の個人情報流出
アメリカの検索大手、ヤフーは22日、2014年にサイバー攻撃を受け利用者の氏名など少なくとも5億件の個人情報が流出したと発表しました。個人情報の流出としては過去最大規模で、ヤフーは「国家が関与した攻撃」との見方を示しています。一方、ヤフージャパンは、「日本でのサービスは、独自運営されており、利用者への影響はない」としています。
アシックス 早稲田大学内に直営店
アシックスは、早稲田大学の構内に直営店をあすオープンします。販売するのはラグビーのユニフォームのレプリカなど早稲田大学とのコラボ商品です。アシックスは3月に早稲田大学と連携協定を結んでいて、収益の一部は体育会の強化費などに還元されます。
20代のサラリーマン川柳
「第一生命」は、20代の若いサラリーマンが詠む川柳コンクールのベスト3を発表しました。グランプリに選ばれたのは、若手社員と上司との微妙なすれ違いを表現した川柳でした。さらに、この発表に合わせ、ラップに合わせ、上司と若手社員が対決する動画もユーチューブに公開されました。新橋の駅前で若手サラリーマンに聞いてみると・・・
■【THE行列】イレブンカット

■【トレたま】光で誘導「スマートガイド」
【商品名】スマートガイド
【商品の特徴】手すりの光で誘導する避難システム
【企業名】ナカ工業
【住所】埼玉県八潮市新町3-9
【トレたまキャスター】相内優香
■【コメンテーター】ロバート・A・フェルドマン氏(モルガン・スタンレーMUFG証券チーフエコノミスト)
・"憧れの街" 銀座、人々は何を求める?
--これからの銀座はどうも体感するというのが、ポイントになりそうです。もう今はネットで見ることもできるし、買うこともできる時代ですから、銀座だからできることというのは何だろうというのをかん会えた時に、最先端のものに触れて試すことができるとか、ブランドの世界観を肌で感じられるそういった体感の部分を磨いていきましょう、というのが銀座の街全体としての共通認識だと感じたんですけど、フェルドマンさんは、この銀座の価値をどんなところにあると分析されてますか。
「いくつかあるんですけれども、まず時間の経済学だと思いますね。いろんな面白いものが一ヵ所にある、集中していますね。なので時間を有効に使って、いろんな面白いモノを見つけるということですね。例えば、最先端のものは何ですか、あるいは絵で見たことを確認することができますし、情報収集、知らなかったことを知るということが、ひとつ大きな時間の経済学ですね。会社側から見れば、もちろん何かを売るということがありますけれども、やっぱり情報提供ということが非常に大きいと思います。費用対効果の問題がありますけれども、仮に家賃が高くても、効果が大きければ問題ないんですね。だからそういう意味でいいということです。3番目は、特に外国人にとって大きいと思いますけれども、憧れの場所ですね。すなわち夢を実現できたという気持ちなんですね。初めてエッフェル塔を見たときに、いいなあと思いましたけれども、憧れの場所を見たということは本当に充実感というのがありますね。だからそういう意味で、銀座へ行くということは価値があると思いますね。」
・キューバとの関係強化、今こそチャンス
--キューバというのは日本にとってビジネスチャンスはいろいろとありそうですね。
「そうですね。たくさんありますね。いくつか理由はありますけど、1つは、米国を拠点とする日本企業は多いですね。だから発射台が近いということが1つですけれども、それ以上に大きいものが2つあります。1つはやっぱり今のインフラが結構悪い。なので日本はインフラが得意分野ですね。そういうものを売れるということです。3番目はやっぱりエネルギーですね。さっき車がいっぱいありましたけれども、古いんですね。」
--だいたい1950年代ごろの車が入っています。
「いらっしゃましたときに空気が悪いということが分かったと思いますけど・・・」
--もう古い車を使っていますから、排ガスでかなり空気が汚れています、。
「日本はそういうものを作るはすごい上手ですし、加えて最近はベネズエラも大変なことで、キューバに送るエネルギー支援はもうできなくなっているんですね。それでキューバは停電が多くなっています。なのでそういう施設も作りましょうということができるなら、日本もいろいろ貢献できると思いますね。」
・【質問】成長戦略を実現するため民間企業にどのような活動が求められますか(Twitter・若旦那さん)
「やっぱり企業の成長戦略になりますけれども、お客さんのニーズをつかむことですね。どこにお金があるのか、このお客さんのニーズをつかむこと。次はどうやって自分の会社の能力を利用して、そういうニーズにこたえることができるのか、これはやっぱり分析しないといけないんですね。もう1つ、足りない能力もありますね、絶対にあります。だから工夫してなんかやらないといけいない。組織の再編成とか、ルールを変えるとか。例えば今週の番組で、メガネチェーンのオンデーズさんが定年制を廃止したと・・・、これは大きいですね。こういう戦略を組むという子も大事ですね。それから、やるぞというルール変更を実行する。これを決断してやらないといけない。おなじみの広告にあった、情報・分析・戦略・決断ということですね。」
--今週は日米の金融政策の発表が相次ぎましたけれども、そういうこともしかり、日本経済底上げのためには、やはり原動力として民間企業の力というのが欠かせないですね。
「非常に大きいですね。だから日銀のやったことはすごい決断ですけれども、民間企業がそれに反応して、じゃあ投資する記事になりました、設備投資しよう、生産性を上げましょう、そういうような決断が必要ではないかと思います。」
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