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モーニングサテライト・ウォッチ

2016.8.29 WBS・ワールドビジネスサテライト

2016年08月29日 23時59分59秒 | WBS
■マーケット

韓国激震!法律で接待費を制限
韓国では接待の時にお互いに「おごる」「おごられる」という習慣が根強いのですが、その接待費が法律で制限されることになり、企業では激震が走っています。韓国では公務員やメディアに対し、接待や贈答などを制限する法律の施行が9月末に迫り、企業が対応を急いでいます。新たに施行される法律では接間の食事は約3,000円以下と定められ、違反すれば処罰されます。韓国では基本的に割り勘をする習慣がありません。誰か1人が全部払うため、法に触れる危険をはらんでいます。また、新法では贈答品は約5,000円までとなります。新法施行の背景には相次ぐ不正問題があり、賄賂などで公務員への不信が高まっているのです。このような動きをうけ、一部の企業では厳しい新法が施行される前、9月中に忘年会を済ませてしまおうという動きもあります。
中継担当:ソウル支局和田高記者




“円安”エンジンに 日経平均一時400円超の値上がり
今日の日経平均株価の値上がり幅は一時400円を超えました。終値は、前の週末に比べて376円78銭高の1万6,737円49銭でした。先週末にFRB=連邦準備制度理事会のイエレン議長やフィッシャー副議長が利上げに前向きな発言をしたことが背景にあります。これらの発言により、市場ではアメリカが来月20日から行うFOMC=連邦公開市場委員会で利上げに踏み切るのでは、との見方が浮上して、東京外国為替市場では一時1ドル=102円台前半まで円安がすすみ、株高にもつながりました。実際にアメリカの9月の利上げはありうるのでしょうか。
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《野村証券のチーフ為替ストラテジスト/池田雄之輔氏》
「9月のFOMCはアメリカの大統領選が佳境を迎える。テレビ討論などが始まる直前で、政治的には非常に難しい利上げかと思います。現政権としてはヒラリー・クリントン候補に当選して欲しいので、なるべく株価は崩さない、そしてドル高にもならないようにしたいというのが本音だと思います。」
来月26日を皮切りにクリントン氏とトランプ氏の公開討論会が始まります。支持率に大きく影響する可能性もあり、利上げは12月以降になるとの見立てです。アメリカの利上げの時期はまだ予断を許さないようです。





■特集 スタバ×高校生 社員教育の秘策
この夏休みにスターバックスコーヒージャパンが、店ごとに高校生を募集し、やりたい企画を実現してもらう「ユースコネクション」というプログラムを全国で行いました。豊洲フォレシア店では、2人の高校生が小学生を対象にコーヒーの知識を学べる紙芝居などを、横浜鶴見店では、3人の高校生が同世代の子供たちを対象に、コーヒーのテイスティングパーティーを行うなど、全国234店舗で高校生800人以上が参加しました。そして高校生の企画を実現するために、若手社員がサポートします。必要な知識を伝えながら、あくまで高校生が主体的にプロジェクトを成功できるようにリードしました。このプログラムは、社会貢献活動という目的だけでなく、“社員教育”の場にもなっていて、リーダーを目指す若手社員のマネジメント力を養う狙いがあります。
取材先・スターバックスコーヒージャパン

【“スタバ×高校生”意外な狙いとは?】
アルバイトでもなくインターンシップでもない。スターバックスコーヒージャパンが夏休みの高校生から企画を募集し実現してもらうというプログラムを全国で行った。この取り組みには意外な狙いがあった。

【“紙芝居”の狙いは?】
スターバックスはこの夏初めてプログラム「ユースコネクション」を行った。これは店毎に地元の高校生を募りやりたい企画を実現するというもの。その企画をサポートするのは若手社員だ。全国の234店舗で実施し800人以上が参加した。このプログラムは社会貢献活動という目的だけでなく、社員教育の場にもなるという。このプログラムを通してリーダーを目指す若手社員のマネジメント力を養う狙いがある。

【“リーダー育成”の秘策】
スターバックスコーヒー「ユースコネクション」。スターバックスコーヒー横浜鶴見店のプログラムを取材した。参加したのは高校2年生の東内茉由佳さんと服部さくらさん、1年生の日野里奈子さんの3人で、コーヒーのテイスティングパーティーを企画した。3人をサポートするのが入社9年目の浅野秀蔵さんだ。現在、ストアマネージャーを目指しているためリーダーとしてのマネジメント力を高める必要があるという。企画会議、接客の練習、テイスティングパーティー当日のイベントをこなしていく。約40分に渡るイベントは無事に終了し、サポートした浅野さんは自信に繋がったという。





■ニュース特集

“焼肉の日”あの手この手
神奈川県厚木市にある「流れ焼き肉ワンダー」ではSLの模型を走らせ料理を運び、新たな焼き肉の楽しみ方を提案し、差別化を図っています。現在は2店舗しかありませんが今後5年で100店舗まで増やしたいといいます。焼き肉チェーン最大手の「牛角」では、牛肉価格の高騰に懸念を持っています。焼き肉の価格をあげないために肉を使わないサイドメニューを開発して、利益率をあげるなどの工夫をしています。国産牛の価格も高騰。宮崎県小林市の畜産市場では、成牛の平均価格が年々上がっています。背景には子牛を販売する養殖農家の減少があります。繁殖農家を営んでいた長友さんは2010年の口蹄疫による影響と高齢を理由に廃業を決めました。病気の管理や分娩など時間を問わない不規則な労働時間、さらに設備投資で多額の資金が必要であるなど後継者不足という課題も抱えています。


【“焼き肉の日”あの手この手】yakiniku.JPG
ファミリーレストランの売上高で最も好調なのが焼き肉(1-7月、日本フードサービス協会調べ)。今日8月29日は「焼き肉の日」。あの手この手で客を呼び込もうとする焼き肉チェーンの戦略を取材した。

【好調!焼き肉業界、競争が激化、新興勢力の“流れ焼き肉”とは!?】
流れ焼き肉Wonderでは注文した品をSLで提供している。厚木駅のある小田急線の駅が衝立代わりになっていて、子供だけでなく大人も童心に帰り一緒に楽しむ事ができる。焼き肉業界は今競争が激化しているが、流れ焼き肉の生みの親、ヴィクセス・中元孝太社長は子供に喜んでもらう事で差別化しようと考えた。現在2店舗しかない流れ焼き肉Wonderは業界の新興勢力として今後5年で100店舗まで増やしたいという。

【朝昼晩“焼き肉”で829円!好調なのに大きな懸念?】
焼き肉チェーン最大手の牛角ではイベント「1日3食焼き肉体験ツアー」が行われていた。朝から晩まで焼き肉三昧で参加費は1組829円。朝食に厚切りの牛タン、昼食にカルビ、夜は焼き肉食べ放題だ。さらにプロのカメラマンによる焼き肉を美味しく撮る為の撮影講座もある。撮った写真はすぐさまツイッターにアップ。こうしてSNSで拡散してもらい焼き肉ファンをさらに広げるのも狙いだ。焼き肉ブームとも言える盛り上がりだが牛肉価格の高騰という懸念も。手頃な価格帯で人気の牛角にとって牛肉価格の高騰は死活問題だ。そこで牛角ではサイドメニューを数多く開発し利益を上げていた。今後も続くとされる牛肉価格の高騰だが、基本は今の価格をキープしていきたいという。

【牛肉価格急騰の裏に“厳しい現実”】yakiniku2.JPG
オーストラリア産や米国産などの輸入牛肉の価格は円高の影響などもあって下落傾向にあるが、5年前に比べると20%以上も高い水準にある(財務省貿易統計から算出)。さらに深刻なのは国産牛肉だ。東日本大震災以降上昇を続けていて、この5年間で約70%上昇している(出典・農林水産省)。この国産牛肉の急激な価格上昇の背景には生産農家が直面する厳しい現実があった。

【焼き肉ブームの影で、なぜ牛肉が高騰!?】
宮崎県小林市の小林地域家畜市場でも牛の価格は高騰している。原因は繁殖農家の大幅な減少だ。なぜ繁殖農家が減っているのか、元繁殖農家・長友三郎を訪ねた。廃業した原因の1つは2010年に宮崎県を襲った口蹄疫だ。長友の牛舎に直接的な被害はなかったものの、県内全ての市場が一時停止し収入がストップした。さらに牛の繁殖には体調管理に細心の注意を払う必要があり、長友は年齢的にも限界を感じ廃業を決意した。また出産時など不規則な労働時間が原因で後継者が集まらない。さらに設備投資などで億単位で資金がかかるため新規参入も難しいという。高まる牛肉人気の中で繁殖農家の減少が進んでいる。これからも牛肉ブームを支えることができるのか。




■ニュース

台風10号 あすの交通に影響は?
あす、昼にも関東に接近するとみられる台風により一部交通機関へも影響が出ています。台風の影響で一部交通機関ではあすの欠航が決まっています。空の便では、全日空が新千歳、函館、仙台空港などを発着する30便の欠航を決定。日本航空も、岩手県・花巻空港などを発着する20便の欠航を発表しました。一方、JR東日本と新幹線、東京メトロ各路線では始発から平常通りの運行を予定しています。



安倍総理が予定前倒しで帰国abe.JPG
TICAD=アフリカ開発会議に出席した安倍総理大臣はさきほど、台風10号の本州接近に伴い、予定を半日ほど前倒してケニアから帰国しました。今後、安倍総理は今週金曜日からロシアのウラジオストクで開催される東方経済フォーラムに出席し、プーチン大統領との首脳会談に臨む予定です。一方、テレビ東京と日本経済新聞の世論調査で、安倍内閣の支持率は前回の調査から4ポイント上昇して62パーセントとなり、おととし9月以来の60パーセント台となりました。ただ、安倍政権の経済政策のアベノミクスについては、「評価する」が6ポイント減って40%になり、「評価しない」の43%が上回る結果となりました。






月面探査ロボットのデザイン発表
民間のロボットによる世界初の月面探査コンテストに挑戦する日本のチーム、「HAKUTO」はきょう、月面を走るロボットのデザインを発表しました。ロボットの全長は58㎝で、重さは4㎏。コスト削減のため部品の7割は特注品ではなく市販品を使います。開発には、KDDIや日本航空などのほか、眼鏡大手のZoffも協力しています。航空機などにも使われるウルテムは、新たな眼鏡の素材としても注目されていて、ゾフはこの支援を通してウルテムの認知度向上を図る考えです。コンテストは、月面に着陸後、その場から500m以上走行し、高解像度の映像などを地球に送信することを競います。「HAKUTO」は来年1月までにロボットを製造し、来年中にアメリカからロケットで打ち上げるとしています。



コスモ・JX アブダビで油田開発
コスモエネルギーホールディングスとJXホールディングスが共同出資するアブダビ石油はアラブ首長国連邦で新たな油田を開発します。国際協力銀行とメガバンク3行からおよそ630億円の協調融資を受け2017年半ばの生産開始を目指します。新たな油田(ヘイル油田)は既存の3つの油田(ウムアルアンバー油田、ニールワットアルギャラン油田、ムバラス油田)に匹敵する生産量を想定しており、原油の安定供給につながることが期待されます。yuden.JPG












地方航空 着陸料値下げへ
国土交通省は利用客の少ない地方空港の国際線の着陸料の値下げ幅を拡大する方針を固めました。対象となるのは国が管理する空港のうち利用客の少ない新潟空港や高松空港など24の空港で、特に利用客の少ない空港は着陸料を無料にしたい考えです。現在、地方空港から入国する外国人は全体の6%足らずで、地方空港の利用客の拡大を狙います。



ベビーフード6万個 自主回収
大手食品メーカーのアサヒグループ食品はベビーフードから樹脂片が見つかったとして、およそ6万個を自主回収すると発表しました。対象となるのは、「鶏とおさかなのベビーランチ」のうち賞味期限が来年12月14日のものと、「和野菜のベビーランチ」のうち賞味期限が来年12月10日のものです。問い合わせの電話番号は、フリーダイヤル、0120-885-620です。



海のハンター展 20万人突破
東京・上野にある国立科学博物館で7月から開催している「海のハンター展」はきょう、来場者が20万人に到達しました。「海のハンター展」はサメやマグロをはじめ、海の大型捕食者たちの多様な生態を知ることができます。最大の見所は、全長3.2メートルあるホホジロザメの全身標本。日本初公開ということです。7月8日に始まったこの展示会。51日目のきょう、来場者が20万人に到達し、大ヒットとなりました。20万人目となった親子には、記念品が贈呈されました。「海のハンター展は」10月2日まで開催されています。



■【トレたま】色と質感を変えるディスプレー

照明を切り替える事で見えたり、見えなくなったりする仕組み。製品の試作を行う際、今まではパソコン上のCGで見ていたものが、本物に近い形でチェック出来るようになるという。

【商品名】ZoeMatrope(ゾーマトロープ)
【商品の特徴】色や艶だけでなく、質感まで自由に表現することができる装置
【企業名】東京大学/石川正俊教授
【住所】文京区本郷7-3-1
【価格】未定
【発売日】未定
【トレたまキャスター】北村まあさ



■【コメンテーター】伊藤元重氏(学習院大学教授)

・農業は転機、生産・流通の革新が必要

--ちょうど我々が夜中に子牛が生まれるところをうまく撮影できたわけなんですが、本当に過酷な現場ではありますよね。せっかく和牛人気というチャンスがありながら、なかなか生産現場が元気になれない。これはどう打開すべきでしょうか。

「おそらく昔ながらの規模で、昔ながらのやり方でやるということには限界が来ているんだと思いますね、社会が豊かになっていく中で。ですから方法としては、集約化など、規模の数は減るかもしれないけれども、もう少し新しいやり方でできるような農家を増やすかどうか。その中にはITの利用みたいなこともあるかもしれないですね。それからもう1つはやっぱりその需要があるわけです。需要があるから値段が高くなっているわけですから、生産・流通の仕組みをもう1回根本的に見直す必要があるのかなと思う。これも昔ながらの生産流通だと思うんですよね。よくいろんな業界でいうんですけど、古い流通システムが残っていると、結局最後のほうで潰されてしまうのは生産者なんですよ。だから例えば、生産者が10の価値を作っても、それに10,20,30,40と上積みされていってこういう価格になるんでね。ですから逆に言うと、流通生産革新をする事によって、むしろ生産者が生き残れるケースは非常に多いと思う。だからよく農業では6次産業化という形で、単に農産物を作るだけではなくて、それをどういうふうに付加価値を付けて、最後の商品まで回していくかというのがおそらく、今日は小売業者でいろんな人が出てきましたけど、そういう形でやれたらと思う。あと1つ非常に印象的だったのが、オーストラリアやニュージーランドは非常に生産性が高いと言われています。ITとかを取り入れて、確かにそうなんですが、ただ現地の人に聞くと、20年前はそうではなかったと言うんですよ。彼らもこの20年間で色々な情報化や機械化をやっていて、そういう意味では旧来のやり方からどうやって新しいやり方にいけるかとうことをやっぱり考えていく時期なんだと思いますよね。」





・3000円の接待は違法、韓国の政策はトップダウン

--9月に忘年会ですか・・・。韓国の文化がこの法律によって、ずいぶん変わってしまうかもしれませんね。

「そうですね。韓国の政治ってすごいと思うのは、大統領制で5年間ずっとやっていて、しかもその大統領が庶民の一般的な見方を非常に気にするわけですよ。ですから突然上からガツンときちゃうんですよね。いいときは金大中大統領の時に金融機関を・・・、例えば通信の改革だとか、財閥の解体とか、日本ではちょっとなかなかできないことをガンガンやっちゃうわけです。ただこういうものもそうなんでしょうけど、結構問題なやつもいっぱいあって、そういう意味では日本とはずいぶん違う、トップダウンで大きな政策決定ができる。時には民意によって(民意というのか分かりませんけど)極端に振れてしまうこともあるんだと思いますね。」





・雇用統計に注目

--先週のジャクソンホールでのイエレン議長の発言以降、またアンリ赤の利上げがいつになるかという市場の見方が変わってきているようなんですが、伊藤先生はどうご覧になりますか。

「前にもここで申し上げたと思うのですが、やっぱり上げたいのだろうんですね、中央銀行としては。ただアやっぱりいろんな数字が厳しかったんだけれども、ああいう発言をジャクソンホールでしたということは、やっぱり上げることに対する自信を示したのだろうと思うんですね。」

--ということは、9月は・・・

「数字がこれから悪いものが出てこなければ、9月も十分あり得ると思うし、2回年内に上げるということも否定はしていないですよね。ですから今後、アメリカの雇用が一番大きいと思うんですけど、秋以降のどういう数字が出てくるか。結構こういうことがグローバル経済の転換になるかもしれない。やっぱり今、世界を見回した時にアメリカが拡大していくということが、結果的には世界全体にも非常にいい影響が出るという期待感が強いわけですから、ちょっと今後の動きを注目したいですけどね。」

--そうなったときに今度は日銀がどう動くかですね。

「総合的に検証すると言っているので、何かの動きはあるかもしれませんけど、ただ常識的に考えれば、アメリカが利上げの方向に行くときには日銀は何もしなくても、むしろそれによって自由度が出てくると思いますから・・・。ただ総合的に検証すると仰っていますから、そういう中でマイナス金利と量的緩和など注目点ですね。」









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