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Moritarei2000の美術探訪

美術(絵画、工芸品)と美術館に関する探訪を主体に、
芸術に関する個人的な考えも発信する。

世界の重要文書 3 ハムラビ法典

2017年01月21日 | 世界の重要文書

少し前までは、完全な形で残ってる最古お法典といわれていた。

現在では、ウル・ナンム法典の方が300年ほど古いといわれていいるが、最初に解読された古代メソポタミアの

法典である。法治国家の始まりといってもよいのではないか。

この石碑はバビロンのマルドック神の神殿にあったといわれてる。上部にハムラビ王と太陽神の像がある。

この石碑は、あまり人気がなく、観客も少なく、ひっそりと佇んでいた。3000年を超えた時間が、

感じられ身の締まるる思いがした。

  


世界の重要文書 2 ロゼッタ・ストーン 大英博物館

2017年01月19日 | 世界の重要文書

ロゼッタ・ストーンには複雑な歴史がある。

ナポレオンがエジプト遠征で発見したものを、結局、英国が手に入れたという歴史である。

また、エジプトの聖文字の解読には大きなドラマがある。

世界の需要文献に選んだ理由は、考古学上の最大の勝利とヨーロッパの覇権をめぐるツワモノの夢の

残渣であるからである。

2005年に見た時は、あたりに人は全くいず、寂しい限りであった。

その後、何度か訪れるうちに、見る人が増え、昨年は待たないとみられなくなていた。

これは、中近東やヨーロパ以外の人の訪問が増えたためで、世の移り変わりを実感できる。


世界の重要文書 1 マグナカルタ (ソールズベリー大聖堂)

2017年01月18日 | 世界の重要文書

世界史上需要な文書といえば、取り上げる人により異なるのは当然である。

ここでは、宗教関係の文書を除いて3つ選んでみる。

* ハムラビ法典

  世界最古の法典ではないが、ほぼ最古の法治国家の始まりを示すもの。

* ロゼッタ・ストーン

  古代の文字が読めるようになり、古代文明の解明に大きく貢献した。

* マグナカルタ

  王権を制限し、国家が契約から成り立っていることを示した。

ここではこの3つを取り上げてみる。

マグナカルタは原本は残っていないが、コピーが世界に10枚ほど残されている。アメリカやオーストラリアの

国立文書館に保管されている。

ここに示すものはイングランドのソールスベリーの大聖堂に保管されているものである。

この近くには、アーサー王で有名なウィンチェスター大聖堂もある。少し足を延ばすと

ストーンヘンジがある。

 

 

 


2016の特別展 3 フェルメールとレンブラント

2017年01月11日 | 特別展・個展

フェルメールとレンブラント展は、いまからみるとがっかりしたものになる。

オランダの絵画の黄金期、プロテスタントのカソリックへの勝利(ルーベンスとベラスケスを指す)

バロックの最高峰を期待していたが失望であった。

ちょうどこの特別展の前に、アムステルダムの国立美術館でフェルメールとレンブラントのすごさに圧倒されて

感動したのちの日本での特別展だったためかもしれない。

オランダのフェルメールは以下が特によかった。

また、レンブラントの以下の作品にも感動した。

これ等に比べるとこの特別展では、公式カタログにある2つに絵が目玉であり、

非常の寂しかった。

 


2016年の特別展 2 カルヴァンジオ

2017年01月07日 | 特別展・個展

カルヴァンジオは、レオナルド・ダヴィンチとルーベンスの間の時期に活躍した画家である。

クラーナハよりは少し時代が後になるが、ほぼ同時代の画家である。

この時代の絵画様式の変化はめまぐるしく、盛期ルネッサンス様式、ヴェネチア派ルネッサンス様式、マニエリスム、

バロックと興味の尽きないところである。

これを概観すると、まず、1470年代のダビンチの受胎告知を取り上げる。

正確な遠近法(画面の中央上部に消失点がある)、空気遠近法(遠くの山が青く薄い)、正確な人体描写などが判る。

しかし、人物(?)-天使と聖母ーのポーズは静的である。しかし。それ以前のゴシック様式とは明らかに異なり、

自然な空間に人物がいる描写である。

 

ツティアーノやエル・グリコのヴェネチア派やマニエリスムを省略して、カラヴァンジオの女占い師を見てみよう。

これは、上のダビンチから約100年たった時代の作である。

盛期ルネッサンス以後の作品でり、宗教から自由になり、人間的を描いていることが特色である。

タッチはダビンチの延長で、柔らかい光が全体にあたり、人物もポーズをしている。

 

しかし、ほんの数十年あとのシモーネ・ヴェーユを見ると、この作品も展示されているが、

劇的である。劇的とは、美貌の占い師に見とれている男性の財布を老婆が抜き取ろうとしている瞬間である。

人物のポーズに動きがある。さらに大きな特色は、光が左からあたっていることである。

劇的で、光と闇、もう少しでバロック様式になる。

 

では、カラヴァンジョのナルキッソスは、人間の内面を光と表情で表している。

光と闇、自分に惚れる劇的瞬間、この強調された、且、人生でも数少ない経験、

これを表そうとする芸術家の衝動がここにある。

すなわち、バロック様式へとつながる道である。

 

カラヴァンジョはダビンチと、ルーベンスーレンブラントーフェルメールーベラスケスをつなぐ画家である。


2016年の特別展 1 クラーナハ

2017年01月05日 | 特別展・個展

クラーナハは、15世紀のドイツの画家である。

イタリアのルネッサンスに呼応した北方ルネッサンスの画家であるが、フランドル地方で活躍した

初期北方ルネッサンスの画家と比べると、少し地味であった。

 

彼の作品は、キャンバスではなく絵板に書かれている。一部にテンペラ/油彩の絵(ルクレティア)がるので、

テンペラの方が油彩より長持ちするというので比べてみた。

  

左の正義の寓話の女神の顔にはひび割れが多いが、ルクレティアの顔は比較的きれいである。

 

服や顔の写実感や質感に関しては、私はフランドールの画家の方が好きであるが、クラーナハの最大の貢献は

裸婦像を定着させたことだと思っている。

  

左から、ルクレティア、ビーナス、正義の寓話の女神である。どの裸婦も本当に透明なヴェールを羽織っている。

この3枚の絵を比べてみると、手足の長さの誇張、微妙に前後にひねったポーズ、目の力など、マニエリスム的な

印象を受ける。


外国の美術館での、日本の美術品の取扱 4 オランダと出島

2017年01月04日 | 海外美術館の日本の取扱い

今回も、前回と同じアムステルダム国立美術館である。

出島はオランダにとって、特別な意味を持っている。

1800年初頭に、オランダはナポレオンに征服されフランスの直轄地となり、さらに、フランスと対立する英国が

オランダの植民地を征服し支配下に置いた。これにより、一部の海外の要塞を除き、世界からオランダの国旗が消えた。

このとき、唯一、オランダの国旗を揚げ続けたのが出島である。しかも、英国の攻撃を撃退したのである。

当然のこととして、オランダ国旗を掲げた出島の模型が展示されている。

その他、かなりの展示スペースをとって、日本の美術品が展示されている。南蛮屏風や、抹茶壷などは展示されている。

 

 


外国の美術館での、日本美術の取扱 3 着物の少女 アムステルダム国立博物館

2017年01月03日 | 海外美術館の日本の取扱い

オランダの画家 ジョージ・H・ブライトナーもジャポニズムの影響を受けた画家である。

着物姿の少女の絵が13点、特別展(2016年2~3月)として展示された。

展示は絵だけでなく、モデルが着た実際の着物も展示されている。

建物には大きくブライトナーの看板が張り出されている。

 


外国の美術館での、日本の美術品の取扱 2 本阿弥光悦とフィラデルフィア美術館

2017年01月03日 | 海外美術館の日本の取扱い
本阿弥光悦はアメリカでは日本のルネッサンスの巨匠(レオナルド・ダビンチに対応)と言われている。
これは、わたくしには不思議に思えるが、書、絵、楽、茶室などを、コーディネートしたことによる。
 
フィラデル美術館(映画ロッキーで有名)では、本阿弥光悦の書(新古今和歌集)を購入したことを記念して、
本阿弥光悦展が開かれた。これは、海外で初めての本阿弥光悦の個展んである。
時雨と初代楽の村雲が並べて展示されていて、非常に興味深いものであった。
 
フィラデルフィア美術館は巨大な収蔵物を誇り、日本の美術品も多く収蔵しているが、
常時、展示されているものは少ない。ただ、大英博物館と同様に茶室があるのは興味を引く。
 
本阿弥光悦展を見られたのは全く偶然で、この美術館で国際会議のレセプション・パーティーが、
開かれたためである。フィラデルフィア交響楽団の弦楽五重奏チームが音楽を奏でる中
美術品を見ながら、シャンペンを愛でるのである。本阿弥光悦の美をいろいろな国の人に
説明したが、何となく誇らしく感じた。
 
村雲の方が、光悦の時雨より、人気があり、更に赤楽(銘を忘れてしまった)に興味を持つ人が多かった。
書は読めないものもあり、説明に苦労した。
 
なお、書の写真は美術館のWEB SITEより転用した。
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外国の美術館で日本の美術品の取扱 1 (大英博物館)

2017年01月03日 | 海外美術館の日本の取扱い
今回は外国の美術館での日本の美術品の取り扱いを紹介します。
 
まずは、代表的な大英博物館から始めます。
大英博物館には、ちょっと奥まったところですが、かなり大きな部分を日本の美術品が占めています。
インド、中国に対応する、あるいはそれよりも大きめのスペースです。
時代的には、奈良時代の仏教美術から現在の工芸品までが展示されています。浮世絵などの
絵画もありますが、残念なことにナショナル・ギャラリーではなく、大英博物館に所蔵されています。
 
入り口に飾られているのは3代徳田八十吉の花瓶です。中には、日本の茶室の再現もあります。
 
また、特別展として漫画(宗像教授異考録 星野之宣)が開かれたことがあり、漫画への
興味の度合いが判ります。
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