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Moritarei2000の美術探訪

美術(絵画、工芸品)と美術館に関する探訪を主体に、
芸術に関する個人的な考えも発信する。

庭園の美しい美術館

2016年12月22日 | 日本の美術館
日本庭園の美しい美術館を挙げるなら、安来市(松江の隣)の足立美術館と箱根の箱根美術館である。
 
足立美術館の庭園は、アメリカの庭園専門誌で13年連続で日本一に選ばれたことで有名である。
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美術館は日本庭園を借景とする前提で建てられている。すなわち、一服の絵として、庭の外(書斎、あるいは縁側などに座って)から観賞するようにできている。
 
この地は冬には積雪があるため、春、夏、秋、冬と全く異なった趣を見せる庭を鑑賞できる。
 
 
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紅葉の季節と積雪の季節が物寂しさを漂わせて一番良いのではないか。
 
展示物は日本画、特に横山大観の作品に見ごたえがある。その他には橋本関雪の動物画が興味深い。
 
陶磁器に関しては、見るべきものは少なく、収集の方針も明確には感じられない。
 
箱根美術館の庭園は、その中に入り込むことを前提としている。
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その中に佇むと、浮世の憂いを忘れ、仙境に入ったかなと感じられる。
 
箱根の山中にあり、霧に覆われることが多い場所柄、苔が美しい。
 
苔の上に落ちる木漏れ日を見ながら、思索にふけり、至福の時を過ごせる。
 
 
移転された日本家屋は、日本建築を少し知っイメージ 4ていれば、いかに贅を尽くした檜皮葺の建物かが理解できる。
 
展示物は陶磁器が主体で、日本のやきものの歴史がわかる。
 
縄文火炎土器は見るに値する。
 
中国磁器のコレクションは期待するとがっかりするかもしれない。
 
眺めて日本一の庭と、佇んで日本一の庭を選定してみた。