秋の突風!
今日は朝から、まさに抜けるような真っ青な秋空です。
綿雲がポッカリと浮かび、ゆっくり ノンビリと東の方へ動いています。
私は小川口から「教学の森」に入りました・・・
シダの覆う山道を登っていくと、風が 涼しい! から、だんだんと
冷たい! に、移り変わるのが肌で感じられます。
東方の千里の街にひときわ高層の建物、50数階のザ・千里タワーが
横手に見えていて、それが山を登り、一休みして眺めるたびに、
だんだんと眼下に見えるようになっていきます。
山道沿いにはススキの穂が風になびいています・・・
憩いの丘を過ぎて、私は水沢の谷へ向いました・・・
モミジの木々はまだ緑一杯ながらも、数本の木の先端には赤黄色に
染まった紅葉が少し見えました・・・
今年はどんな紅葉狩りが楽しめるのでしょうか?
谷間から尾根に向かって再び登っていると、桜紅葉が風が吹くたびに
ハラハラ ハラと舞い落ちてきます・・・
赤らんだ黄ばみのある桜葉が、美しすぎるもみじの紅葉と違い、
より親しみを覚えるようで、否応なしに仲秋を感じさせてくれます。
中尾根道への分岐点で一休みにしました・・・
目を閉じて森に聞き耳を立てていると・・・
時折 ミン ミン・・・ ジ ジジ ジ・・・ と、セミが単発で鳴き出します。
ふっと、まだ晩夏なのだと感じつつ、最後の生の賛歌を聴き入ります。
急に頭上からバラ バラバラ・・・ と、足元に何かが落ちてきました。
見るとドングリです・・・
風が強く吹くたびに同じように落ちてくるので、私は薄くなった頭を守る
為にも帽子をかぶり直しました・・・ (笑)
そしてドングリを少し拾うとポケットに入れました。
山道には小さなイガをつけたヤマグリや、可愛いヤマガキが落ちる
ようになりました・・・
今年も森の実りは豊作のように感じますが、箕面の森の野生動物には
これで足りるのかどうか分かりません?
ハート広場から「ささゆりコース」に入る所に大きなホウノキがあり・・・
ここにも大きな枯れ葉が舞い落ちてきます・・・
落ちてきたホウノキの葉に足を乗せると、まだ葉の方がはみ出して
います・・・ 大きい!
ジャイアント馬場の靴みたい・・・ (笑)
ベンチで一休みをしていると、もう5分もじっとしておれないような
冷たい風が吹き、半袖の両腕をさすりながら東へ歩んでいました・・・
そんな時に、急に上空に強い風が吹き始めました・・・
ものすごい風!
一気に台風時の暴風のようです。
その時です・・・
バキン!
森をつんざくようなすごい音がしたと思ったら・・・
バリ バリ バリ・・・ と、周りの枝をなぎ倒すような音がして・・・
ド~ン! と 地響きを起こして着地!
一瞬ビックリしたものの、何度目かの体験に音のした所へ行って
みました・・・ やっぱり!
大きな松の老木が根元近くから折れて、そのまま ドスン! と
倒れたばかりです・・・
谷間へ向って倒れたのでよかったものの、山道の方だと慌ててしまう
所でした。
今日も遠くからチェーンソウのうなり声が聞えていて、ここまで歩いて
きた山道沿いの枯れ木が、沢山切られていたのを目にしてきました。
山の管理も大変のようです。
こうして時折り強風が吹き荒れると、耐えられなくなった朽ちた老木や
枯れ木が倒れるようですね・・・
季節の移り変わりの時期には、よくこんな突風が吹き荒れます。
突風の森では倒木のみならず、それまで枝の途中などに引っかかって
いた大きな枯れ枝などが風にあおれれて落ちてくるので、特に上方に
目をつけて、気をつけて歩かねばなりません・・・
お陰で今日は、前を見ずに上ばかり気にして歩いていたので、
何回となく前のクモの巣に気づかずに、顔を突っ込んでしまい
ましたよ (笑)
「山ノ神コース」に下りる尾根の手前には、大きく成長した杉林があり、
見上げると・・・ ギー ギー ガリガリ ギョー ギョー などと、恐怖を
覚えるような音が聞えてきます・・・
上空は相当な強風のようで、木の梢が大きく左右に揺れ動き、
枝と枝や、幹と幹が擦れ合ってだす奇妙な音・・・
まるで恐竜と恐竜が叫び合い、ケンカをしているようなものすごい
光景です。
これがまだ明るい青空の見える昼間だからいいものの、
暗い森の中での事を想像するだけで、気の弱い私などはもう
恐怖ものです (笑)
あわてて桜谷へ下りてくると、不思議なほど静かなので ホッ!
と しました。
一時の嵐事だったようですが、山の天気の急変には、人間の小さな
存在を知らされます。
しかし、この桜谷でも数年前に同じような目にあった事を、
思い出しました・・・
(以前、このブログにも書きましたが・・・)
それは突然に森をつんざく バキン! バリ バリ音に
まず腰を抜かしそうになりました・・・
恐る 恐る・・・ 山道を覆うようにして倒れていた巨木に近づくと・・・
根元2M位の所から太い幹が折れています・・・
空洞になった幹を覗くと、白い小さな虫がいっぱいいて、
これが原因かとビックリ仰天したものです・・・
森の中では何があるか分からないものです。
ふっと 山道沿いの大きなカシの木の根元をみると、ヘルメットぐらい
の大きな マイタケ? が群れ生えているのを発見!
美味そう! と、キノコ好きの私は一瞬そう思ったものの、
キノコには全くの自信がないのでやめておきました。 (笑)
秋の味覚も、知識がなくては楽しめません。
望海の丘からみる大阪平野の眺めは最高です・・・
「こもれびコース」から「松騒コース」に出ると、西の泉南から
東の生駒の山々まで見渡せる眺望のいい所にでるのです。
今日は特によく見えます・・・
丁度 大阪空港から大型のジャンボ機が離陸し、真っ青な空へ
向って上昇していくところです・・・
背中が太陽に反射し キラリ! と、輝いています。
野鳥が飛び交い、秋の草花が咲き、ススキが群生している森の中か
ら、穏やかな街を遠望していると・・・
先ほどのあの強風と怖い思いをしたことなど、もうすっかりと忘れて
しまっていました・・・ (笑)
09-9-19 (完)